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愛の重さ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

感想・レビュー
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熊尾はなつ
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ネタバレシャーリーにとっては、チャーミングで我儘で薄情なヘンリーの世話をする闘いの日々が…本来の自分の人生だったんだ…シャーリーはちゃんと自分のこと分かってた…愛でくるまれたかったのはローラだったんだよね…小さい頃のローラ…。ローラの償いは…悲しいけどシャーリーが払ったから、ローラ幸せになってほしい。小さいローラの嫉妬と献身のところすごい好き。ボールディー「人生を正面切って考えすぎる」「不幸だから、どうだっていうんだね?」良いこと言う。厭なことがあったら神を恨も!人からの憎しみなんていくら受けても神は平気だから!
0255文字
はな
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ネタバレアガサ•クリスティのメアリ・ウェストマコット名義作品。6冊ある最後の昨日。私としても最後の読了となりました。はじめのローラの子供時代の愛情の欠如された環境が可哀想で読むのが辛かったけど、さすがアガサ•クリスティ序盤から引き込まれて読了!!第三部の展開には、突如新たな登場人物に戸惑いましたが、最後上手く纏まり完結。ポールドックの存在が良い。どんなに相手の為と思いやっているようでも実際には本人でないとわからないし、干渉してはいけなない…そうなのかかもしれませんね。
0255文字
𝕌ℤ𝕌(うず)
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ネタバレ…ダメだ。久々に読了できず。ローラもシャーリーも出てこなくなった章、伝道師の章で脱落。シャーリー心病んだ風なのを見届けてさようなら。
0255文字
ゆりまま
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ネタバレウェストマコット名義のミステリーでない作品。ローラとシャーリーの姉妹の愛の物語。愛すること愛されることのバランスが難しい。シャーリーが苦労をしてでもわがままなヘンリーを愛し続けて亡くなったのが悲しい。ローラはボールドック氏から自分自身を大事にするよう言われ続けていたが、ルウェリンの申し出で目が覚めたので読後感は良いです。
0255文字
タロポコ
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ネタバレ欲している物が分かるのは自分だけ、そして自分自身しか自身の人生を生きられない事を感じた。後半は伝道師が主人公になることもあり道徳小説のよう。流石のクリスティーで読ませるけど、ウェストマスコット名義のはストーリーがちょっと説教臭く感じる。クリスティーがミステリ作家で本当に良かった!
0255文字
孤島天音
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ネタバレ再読。自分は少なからず愛情を受けて育った身なので、この本を読むまでその重さを実感したことがなかったように思う。原題はTHE BURDENで「積荷や負荷」の意。読後、実際に自分の肩にも積荷のようなものを感じた。与える(干渉する)というのは良い面もあるけど、見方を変えれば他者に積荷を背負わせるようなものかもしれない。
0255文字
旅人(𝒕𝒂𝒃𝒊𝒕𝒐)
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ネタバレメアリ・ウェストマコット名義の最後の作品。両親の愛情を兄と比較し、兄亡き後は新たに誕生した妹の存在に嫉妬するローラ。見た目には手のかからない「いい子」なのだが、妹の死を願うほどに愛情に飢えている。隣人のボールドック氏とのやり取りの部分が、とてもいい。ボールドック氏の存在が無ければ、ローラはもっと破滅的な愛情で壊れていくのではないだろうか。心理サスペンスドラマなのだが、だらしない展開も読みやすく、6作品の締めくくりとしてハッピーエンドというのも良かった。
0255文字
ダリア
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ネタバレシャーリーの人生を台無しにしたとローラは思っていたけれど、あまりそうは思えない。ヘンリーとの結婚を全く許さなかったのならともかく、ローラは責任感強すぎやしないか?ヘンリーの死は、ポワロの言う立派な犯罪かもしれないが。ローラが分かっていて手を下したのか、あの自罰的な性格からそう思い込んでいるのか。遅かれ早かれ同じ結果になりそうだけど。ボールドックの忠告通り生きれれば良いのだろうが、そうできないのが人生であり、だからこその人生じゃないかしら。失敗のない人生なんて、ね。リアルじゃない。
0255文字
練りようかん
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ネタバレ『春にして君を離れ』の姉妹版、過干渉の毒を描いた物語で冗長と感じられる部分もあったがそれでも面白かった。死を願っていた妹に対し、一夜にして人生を捧げるほどの献身を誓う180度の転換に中間はないのかと引いた。個性のない人間に潜む激情にブルっとさせられ、独占してはいけないと戒める一方で彼女のためと疑わない過信は根強く、クリスティの描く深い深い淵は本作でも手厳しい印象を持った。ボールドックの的確すぎる言葉がユルユルの揺れ揺れの人物たちに届かない、名言に頷きながらもどかしさも高まってああ憎らしいとジリジリした。
0255文字
まる
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ネタバレ二人目を産むのが怖い世の女達の心臓をきゅっと掴むような出だし。ローラを傷付けたのは、子供に与えようとするのではなく、子供から楽しませてもらう気でいた馬鹿な大人達だ。手をかけた子ほど可愛く、命がけで救出したからこそ大切な存在になる。愛して欲しいとはついに態度に出せなかったローラが、頼まれないうちに他人に手を貸すことに目覚める姿は痛々しい。ローラにも、人生の舵を奪われる辛さは想像できるはずである。しかし、恋を知らないのに、初恋に囚われる人間のことは本人が気付くまでを待つしかないと悟るのは難しいかも。
0255文字
Yoko
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ネタバレ第二部まではクリスティーの人間の感情に対する、上辺だけでない鋭く深い理解を覗わせ、非常に共感できるものですが、第三部のルウェリンの辺りから高尚な文学を読んでいるかのような別の小説になってしまった印象を受けます。それが最後には繋がるわけですが、償いのために幸になることを拒むのではなく幸福を受けることとこそ神の計らいであり贈り物だと、ルウェリンがローラに説く最後は考え深いもので、一種逆転の発想とも言えるその考え方は現代において忘れられているように感じるけど、今の時代には尚更必要な視点なのではないかと思います。
0255文字
いっくん
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ネタバレノン・シリーズ19作目。誰からも愛された兄チャールズが病死した後、ローラには妹シャーリーが生まれた。両親の愛はチャールズからローラを通り越して、生まれたばかりのシャーリーに奪われようとしていた…。悩み嫉妬し奮闘するローラがもどかしい。そんな事は無いのに苦しんでしまったり。兎にも角にも今度はローラが自分を大切にして、大切にしてもらって暮らせたらなぁ。メアリ・ウェストマコット名義6作目。結婚してからのシャーリーが、クリスティの失踪事件とも重なって如何にも重い印象の作品でした(^_^*)
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あき☆ブラック・ベア
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ネタバレ愛を求める姉と愛される妹の物語と聞いて読む前から嫌だなー…と思っていた。読んでみたら想像した苦しさは無かったけど別の重苦しさがズシーッとのし掛かる話だった。正に真綿で首を絞められるような愛の物語。この一族は…と言うかこの血族の女性は『誰かを愛することで幸せを得る』遺伝子を持っているんだろうな。ところが母親は姉のローラを愛せず兄と、それを失ったあとは妹に愛を注ぎ、ローラは幼心に親の愛を求め、餓えきったところで愛する幸せに目覚め、妹のシャーリーは愛そうと足掻きながら庇護され愛される境遇に落とされてしまう。
あき☆ブラック・ベア

【続き/ネタバレ】愛したがりばかりが集まった故にじわじわと不幸になっていく静かなときの流れを見つめる物語だった。そして最後に残されたローラもまた、彼女を庇護して愛する男と出会ってしまう。このラストが本当にローラの幸せへ続くエンディングなのか分からないところが怖い。冷静に見つめる目があるから、この男なら最悪の事態に落とさないんじゃないかと期待したいけど、最後の最後で見せる過保護な気遣いがやっぱり不幸の始まりに見えてしまう。タイトル通り愛が重い。

10/16 00:04
0255文字
mi
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ネタバレ愛は与えることと、与えられること両方が均衡じゃないと、どちらかに偏って重さに耐えきれなくなる。ボールドッグ氏の忠告を聞いていればなぁー。彼は初めからローラの内なる感情に気付いていた観察眼のある人だった。例え姉妹でも他人の人生に干渉してはいけない。何もかも与えられて不自由も無いのに、人生に絶望するシャーリーが悲しい。彼女は愛することが必要だった。ローラは一人の人生を犠牲にし、愛される歓びを知る。元はといえば、ローラが期待する愛情を両親から得られなかったことが悲しき物語の始まり…だから犬を飼っておけば良かった
0255文字
きききりん
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ネタバレ「ローラ」の章のローラの描写がつらく、母親が今で言う毒親。そんな中ボールドックとの友情に嬉しくなる。シャーリーはルウェインによればファイターだと言う。死なずにリチャードの庇護から逃げ、自分の世界へ飛び出してほしかったな。伝道者のルウェインは唐突な設定かな、と思ったがローラと幸せになってほしい。後書きで若い頃のクリスティは美人で、美人の頃を思い浮かべて読んで、と書かれていたが作家の容姿で小説を読む訳ではないので随分失礼な後書きだと思った。
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アッキー
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ネタバレメアリ・ウェストマコット名義の最後の作品。この名での作品は最初に幼少時代がくることが多いが、その最初がかなり厳しくどうなるかと思ったが、そこからの予想とは全く違った。とにかく妹が第一の姉の姿勢。もっと楽に生きればと思わせる息苦しい話。後半から何の話なのかよく分からなかったのは残念。しかし、このラストは印象的。憎しみの重さから開放され、愛の荷の意味を知るローラ。最後の最後に救われるようで、良かった良かった。
0255文字
かくかく鹿々
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ネタバレメアリ・ウェストマコット名義のクリスティは、名作「春にして君を離れ」に続いて2冊目。これもまた秀作でした。愛されるということは実は重荷なのか。姉ローラから愛の重さとバランスを取るためにシャーリーはだらしないヘンリーを愛したのかも。だからこそヘンリー亡き後自分に愛を捧げるリチャードと結婚し、その重さに耐えられなくなったのでは。愛されることを初めて知るローラを描くビターなラスト四行が秀逸。愛することと愛されることの意味を深く考えさせられる一冊で、「春にして君を離れ」を読まれて良かったという方にはオススメです。
0255文字
kuri8655
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ネタバレ原題(The Burden)を辞書で引いて納得した。歳の離れた妹に負い目を持つ姉の、善意による独り相撲が、妹の人生を、また姉自身の人生を生きづらいものにする悲劇。〈どうして人間は、その人にとって何が一番いいことか、当人よりも自分の方がよく知っているような気になるのか?〉60年以上前の作品だなんて思えない、今の家族の問いである。いやぁ、なんだか凄い作品だった。モームの『人間の絆』をちょっと想ったりもした。やや無理やりだけれど、懸命に生きてきた姉を覚醒させた結末は、妻であり母であるクリスティの祈りに思えた。
0255文字
でぶがき(でぶになってしまったゆめまき)@週5ウォーキング@有言実行しないとね
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ネタバレざっくり言うと姉(ローラ)の愛が重くて妹(シャーリー)が不幸になって姉の方がその重さを背負合わせていたことを後悔する話だと言えるが、シャーリーが不幸になったのは彼女自身の資質が原因だと思われてならない。自己中心的なヘンリーに献身的に尽くすことがリチャードと島で暮らすことよりも幸せだったなんて普通とは言えないと思う。ヘンリーに薬を多く飲ませて殺したのは悪いことだけどローラは優しくていいお姉ちゃんだった。結婚する権利くらいあるだろう。ルウェリンは落ち着いていてローラとお似合いだと思う。ローラが愛されて良かった
0255文字
ory112
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ネタバレ前半は、これまでにも楽しませられた母娘ものに近い面白さ(今回は姉妹)。後半の展開は唐突に感じ、ちょっと乗りにくかった。ラストは、ようやく姉が周囲の人達の苦しみのスタート地点に立ったのだ、と読めた。愛情の獲得は、ときに地獄の一丁目なのか。
0255文字
うたまる
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ネタバレウェストマコット名義のクリスティ作品らしく、テーマは愛。男女の愛だけではないのはこの作品の特徴かな。愛するのも愛されるのも、時に残酷な結果を生むというウェストマコット作品を読んでると、アガサさんは幸せだったのか?と思ってしまうけれど、そういう発想じたいがボールディーの言う「幸福とか不幸とか気にしすぎる」考え方なんだろうか。ボールディーとローラの友情はとても良かった。犬を飼え、とかね!ボールディーの言葉をもっとたくさん読みたかったなあ。
0255文字
Tomoko Okuno
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ネタバレ愛情を渇望していた少女が「愛される重さ」を知らないまま、転機を経て妹を「愛すること」を学ぶ。 愛される重さを背負い続けた妹は、1度目の結婚で愛することの尊さを掴みながらも姉の「愛情」によって夫を亡くし、2度目の結婚の数年後に早世する。 妹の遺品を持って姉を尋ねた男と恋に落ち、初めて「愛されることの重さ」を身をもって知った姉。 渇望していた「自分だけに向けられる愛情」を得た姉は、その重さに耐えられるのだろうか? 「生まれてはじめて(姉)は、愛の荷の意味を理解したのだった」 それは、遅すぎたかも知れない。
0255文字
miso
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ネタバレ最初のローラと仲良いおじいさんが、兄弟間の性格についての論じた話と星座性格が、面白い。ヘンリーがとてつもなくダメ男でいらいらするが、シャーリーにとっては生きる糧という逆説的な所が面白かった。しかし、ルウェリンと結ばれるラストはいかがなものか。これで、ローラは幸せになれたのだろうか。
0255文字
hera
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ネタバレローラは寂しい少女だった。両親の愛は、若くして死んだ兄に向けられ、さらに生まれたばかりの妹シャーリーがその愛を奪おうとしている。ローラは嫉妬を覚えた。だが、家が火災に見舞われ妹を救いだしたことで、ローラは愛する歓びを知り、ひたすらシャーリーに愛を注ぎこむ。それが妹の重荷になるとも知らず。――高校の頃に拝読。
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