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「死」の教科書―なぜ人を殺してはいけないか (扶桑社新書 20)

感想・レビュー
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行商人
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度々立ち返りたくなるテーマ。今回は、倉山満氏著「ウェストファリア体制・天才グロティウスに学ぶ『人殺し』と平和の法」を読んで。「死」というテーマに対し各章で様々なアプローチを取る。なぜ人を殺してはいけないか。事故という理不尽な死、その被害者と加害者の心境。自殺。死刑制度。終末期の希望と葬儀、逝く人と見送る人。そして戦争と平和。現代社会は大いに発展し、個人の権利・尊厳が尊重されている。伴い人間の理性も高度化、抽象化している。しかし、生物としての本能や情は別で、様々な軋轢が苦しみを生んでいるようだ。
行商人

「現代人は、人の悲しみにまともに付き合えていない。社会が共感力を失っている(P82)」「言葉は悪いが、私は賠償とは、かけがえのないものの『あきらめ代』に過ぎないと思う(P100)」「死の恐怖とは、さまざまな機能が低下し、人間としての尊厳が失われていく中で、その現状を日々肯定して生きていかねばならないプロセスこそが怖いのだと私は考えます(P235)」パトリオティズムが郷土愛であるのに対し、ナショナリズムは抽象的な実態であり新しい理念。「情」に命を懸けても、「理」では死ぬことはできない(P300~要約)。

10/31 08:50
0255文字
JUNKI
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500冊目
0255文字
肉尊
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「なぜ人を殺してはならないのか?」この問が出てくる自体ナンセンス!「生命は大切って幼稚園で習わなかった?」と言って誤魔化そうとする大人が多い。デス・エデュケーションの一環として、みんなで育てた豚のPちゃんを食べよう!という教育は斬新。「お陰様で」や「頂きます」といった挨拶にもあるように、我々は誰かの犠牲でもって生かされているのだ。他人に寄り添うという態度は、生と死に関わらず、他者理解の原点であり、自分が死の問題と直視するうえでも、考えるヒントになりうると思う。
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紙魚
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「人の死でメシを食っている」と自覚しさまざまな自殺や事故についてよく取材されていた。保険金目当ての「13ヶ月目の自殺」心理的視野狭窄による自殺は自由意志の選択と呼べないか。さあどうオチをつけるんだ?と思えばやはり戦争の話で締めくくり。結局私たちは比較することでしか幸せを感じられないのだろうか?現代で言えば「アフリカの子供」か。彼らに比べて平和なんだから、恵まれてるんだから…そんな論調でしか人生を肯定できないのは哀しい。
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noznoz
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自分が死んだら誰かが悲しむとか、誰かへの感謝から自分が生きているとか言えない生い立ちの人たちは、人を殺してしまうのか。最近起こった事件でもそう思ってしまった。色々な視点から「死」を捉えており良書だと思う。
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ムンムン
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産経新聞の大阪版に連載された企画を大幅に加筆修正してまとめた一冊である。 死を多角的な視点から捉えた名著といえよう。特に第1章、2章には驚きを隠せなかった。デスエデュケーションを展開する2人の教師の話は特に読んでほしい。2章は福知山線列車脱線事故の遺族の話である。身近な人の死を受容することの難しさを痛感した。他の章も自殺や死刑、ホスピス、葬儀、戦争などさまざまな切り口から死を論じる。10年前の本であるため、データは古いが内容は全く古くない。
0255文字
たまきら
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死をめぐる様々な現場を切り取った長期取材を一冊にまとめたもの。教科書というとちょっと違う気もするけど、取材にあたった人たちの戸惑いや危惧がそのまま書かれていて、親として考えさせられる部分もあった。圧倒的に感じるのがコミュニケーション不足。行動の背景に、深い洞察がないというか…。なぜ人を殺してはいけないか、にどういう立場でどう答えるべきか。もし娘を殺されたら、「赦す」と言えるだろうか。
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青龍
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図書館本。他の本との関連で借りたもの。予想外に盛りだくさんの内容だったけど、サブタイトルが合っていない気がする。死が日常から離れてしまったというのは、実感。
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mitei
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倫理観というのが本書を読むと欠如した人が多いなと感じたが、遺族の方などの話しは本当に辛いなと思う。
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まぼ
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違和感、不快感を覚えておく 死 とは誰の問題か 死が 個人の決断の積み重ねだとしても 遺された側のものになってしまうのか 死を 自分の手中におさめられず自分の責任にできない限界 殺しについても同じで 自然や自分以外に強制的に奪われること が絶対悪 死そのものよりも 死後の腐敗やもたらされる雰囲気が 悪
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ぁー
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何故人を殺してはいけないのか…。この本は、その問には答えていない。ただ、自分が死んだら周りがどう思うか、殺されたらどう思うか、殺したらどう思われるのか… 死に直面した当事者たちが語る言葉が、そのヒントをくれる。 結局、答えはわからないけど、考えるきっかけになる一冊。
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Kei
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自殺や戦争、死刑、埋葬方法等から死について考える本。家族や地域という人との繋がりがなくなり、個人の集合体と社会が変わっていく中で、一人一人が死について考える機会がなくなり、それが命の尊厳を低下させ、殺人や自殺に繋がっていくとしている。一人一人の命の価値を高めるためにはどうしていくべきなのか考えさせられた一冊。
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coconatsu
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死ってだけでこれだけの切り口、捉え方があるとは。バスツアー事故と時期が重なって、遺族の気持ちを考えた。
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lostman
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死を考えることは苦しい作業である。なぜ人を殺してはいけないか?なぜ自殺してはいけないか?なぜ命は大切なのか?感情でわかっているつもりが、言葉で説明することは難しい。誰もに死は訪れるのに、身近に死がないと考えることすら避けてしまう。死は生の延長線上にあるもので、死を考えることはより良い生き方について考える事と同じではないだろうか。事故死、遺族、自殺、死刑、終末医療、葬送、戦死、死の現場に真摯に向き合った記者たちの言葉を読み、知ることから思考は始まると思う。
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どっち
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人の死でお金を稼いでいる方達がその「死」に真剣に向き合い取材を重ねたルポ。ジャーナリズム賞を受賞した新聞連載記事。 少年犯罪。電車・飛行機の事故で家族を失った遺族と社から来たお世話係との関係。自殺大国日本。法的に人を殺せる死刑制度。ただ脳と心臓を動かし続けるだけの終末医療と、それでお金を使い尽くした後、家族にさらに追い打ちをかける葬儀。日本におけるパトリオティズムと戦争。 「死」についてひたすら考えさせられる。
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R C
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死について、亡くなり方や個人ごとに異なる受け止め方、喪の作業、死刑、終末期、葬送の形、戦時下での死の形、と視点を変えてまとめられている。新聞社が取材に基づき構成しただけあって個人の体験談が多く、死が特別なものではなく身近な問題であることがよく伝わってくる。全ての人に関わりがあることなのに、現代の日本では死と向き合う機会が不足していると思う。表題にもある「なぜ人を殺してはいけないか」、JR福知山線事故、死刑制度、の章が特に印象強かった。
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すうさん
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IR尼崎事故の死にまつわる話題から、死刑囚、尊厳死、自死、葬儀、終末医療、戦争問題など、死にまつわる話題がてんこもり。「死」とは「生」に対する強烈なアンチテーゼであるため、副題になっている「どうして人を殺してはいけないのか」ということを深く考えさせられる。「死ぬこと」は個人の持っている権利ではなく、寿命まで「生きること」が、自分だけではなく自分の周囲の人たちへの義務だと考えています。人は生きるために、一生懸命「死」について熟考せねばならないと思います。本書の淡々とした文章がかえって問題を深く感じさせる。
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ゆっこ09
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事故死、自殺、死刑、終末期、戦争などさまざまな死を公平に見て語る本書は、まさに死の教科書。死を意識することによって改めて自分たちの生を考えることができる。この本が多くの人に読まれるといいなと思う。私は郷土のために自らの命を捨てることができるのか、そして自分や家族の最後の時をどのように迎えたいのか考えてみる必要があり、そのことを教えてくれた本書に感謝。
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めれく
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重い、考えさせられる。死を身近に感じることは大切。死を考えることは生を考えること。
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テツ
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死について考えるのは生を覚悟することと同義だと思う。生きること、死ぬこと、何故人を殺してはいけないのか。それを哲学的なタームや、押し付け気味の宗教観的なロジックを用いずに説明することは至難だ。死について考えることをタブー視する必要はない。個人個人がそれについて考えることを放棄してはいけない。それは太古から延々と人類が挑戦を続けている哲学的な命題なのだから。そしてそれについて考えることに目線が向いたなら「人を殺す経験がしたい」なんていう浅はかな理由で他人を殺める人間も絶滅すると信じている。
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13km
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読んでてどんどん気持ちが落ちていった。死について考えるのは死がそれだけ遠いものになったからだ。
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風見鶏
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参考資料に。これは良い本だった。死の教科書なんて聞いたら宗教だとか中二病だとか、あまりいいイメージが湧かないかもしれないが、読んでみると中身は現実的でひたすら生々しく、ごく身近に存在しうる本当の意味での死について語られている本だった。詭弁を振り回すのではなく当事者の声が書かれているからリアリティもあって説得力だってある。この類の本を4冊読んだが、なぜ人を殺してはいけないのか、というテーマを考察するうえで一番使えそうな本だった。しかし、このような本は読後にいつも思う。この本の中の現実は本当に現実なのか。
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ura2wa
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死について考えさせられる本。だから内容は重い。
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222242@es
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一人一人の死に意識を向ける。その作業を通すことで、私は生の意味、死の意味を考えさせられた。命というのは説明はできない、ただ個別の事実をもって示されうるだけだ。もはや人の命の軽重など私の中には存在しない。ただ、今の政治家達が一万人以上の死をまともに受け止めてくれていないのは、悲しいことだ。
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いつき
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子供の死生観から始まり、事故被害者、事故加害者、自殺、死刑、終末医療、葬送、戦争と様々な方向から死について考えさせてくれる良書。 死の教科書と言うだけあって広く浅くで個々の事例はありきたりなよく見る話ではあるけれど、その内容は決して押し付けがましくないのでサラッと読める。 しかし子供の頃遊んでいた串良平和公園が航空基地の跡地だったと今更知って愕然としています。 大人になった今だからこそもう一度行きたいなぁ。
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waka
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いろいろな人に読んでほしい本。「なぜ人を殺してはいけないのか?」「死とはなんなのか?」いくら考えても、このような本を読んだとしても決して答えは見つからない。でも、考える価値はある。向き合うことが大事なんだと思う。深く考えさせられた一冊。
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かねかね
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最近読んだ新書の中では一番良かったのではないかと思います。死と真摯に付き合った1冊だと思います。
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P子
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いろいろの状況(自殺、殺人、死刑、不慮の事故、病気)の結果として起こる『死』について「原因」と「周囲の反応と経過」、「背景」を考える本。副題は第1章のことのみのことなので余り正しいとは言えない。どちらかというと日本人は現象として起きた『死』をとらえ、どういう行動に出るのかを書いてある本だと思う。
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ちゃん
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死を考えることで、生を考える。悲しいから、暗いから、面倒だから、と目をつぶらずに、たくさんの大人に死をみつめてほしい。そんな私もまだ自分の死はみつめられないでいる。
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ゆきんこ
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自分の死、家族の死、死後のことなど今まで心の中でタブー視していたことを考えるようになった。
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naporin
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毎日のように安易な殺人事件の起こる昨今、「死」とは何かという問題を探求する端緒となる一冊です。
0255文字
活字の旅遊人
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教育です。
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sasha
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「死」を考える1冊として
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長岡紅蓮
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報道の役割とは、こういうものだと感じた。
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