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恍惚の人 (新潮文庫)

感想・レビュー
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saetta
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1972年刊行の本書は日本の社会および福祉政策に多大な影響を及ぼしたとのこと。認知症になっていた舅を残して姑が突然亡くなる。認知症の症状が進む舅、仕事を続けながら舅の世話する嫁、介護に協力出来ない実の息子である夫、離れて暮らす実の娘、高校生の息子、老人クラブ(現在のデイサービス?)、ご近所さん、訪問診療。今ではあまり聞かなくなった言葉の数々とともに描かれるリアルな介護の描写に苦しくなる。 老人と共に暮らし、老いがどのようなものであるかを身近に感じて知り、家族全員がその一員として成長することが大切だと思った
0255文字
TSUBASA
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昭子は夫信利と高校生の息子敏と暮らしていて、離れには夫の両親が住んでいる。ある日姑が倒れるも、舅茂造は無頓着。やがて茂造が呆けてしまっていることに気づく。彼は常時空腹を訴えたり、徘徊したり、失禁したり、その度昭子が世話をすることに。読みやすい文章ではあったけどつらい読書だった。茂造ほどではなかったけど、祖母の世話をしていた母の苦労が思い出される。敏の「パパもママもこんなに長生きしないでね」という言葉は残酷だが明確に拒絶もできない。やがて来る両親の老いに、私も信利のように逃避を決め込んでしまいそうで怖い。
0255文字
ますん
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ただただ介護の話が続くのだけれど、どんどん読まされた。さんざんいじめられたという舅の茂造に対する嫁の昭子の献身ぶりは尊敬する。自分もシニア世代にさしかかりつつあるけれど、自分は大丈夫とどこかで思っている。でもどんなに気を付けていても、だれにでも起こりうることなんだろうな。ところで最後の敏のセリフにギョッとした。あれはどういう意味なのだろう。まさか薬を盛ったんじゃ…などと思ったのは、ミステリーの読みすぎかしら。
0255文字
totuboy
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昔渡辺謙が出ていた「明日の記憶」を見て、最高のホラー映画だと思ったことがある。そこにあるのは「老」への強烈な恐怖だったと覚えている。この本もそういった怖さもあるのだが、有吉さんの巧みな表現がそこに深刻さを感じさせない。ひょっとしたら人間は「ボケる」ことによって生まれた状態に戻っていくのかもしれない。最後に昭子が涙した理由は考えていくと奥が深い。今では認知症に対する理解も当時よりは深まったとは思うが、自分が当事者にならない限りはそれはどこか他人事として受け止められる。この小説で勉強しなくちゃ!
0255文字
めい子
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20250327読了。興味を持って読み進めました。実は30年程前にいちど読んだのですが、唐突にまた読みたくなり新ためて購入して読みました。有吉佐和子は徹底的に取材をすると、聞いていたので本当にのめり込んで読んでしまいました。いつの時代のことを書かれているのかよくわかりませんが、初版が昭和47年とのことなので、もしかしたら40年代の前半?のことなのか、果たして昭和30年代なのか…。しかし今の時代こそ認知症など広く知られていますが、この時代にも問題視されていたのでしょうか。今後歳を取るのが怖くなりました。
0255文字
yurika
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ネタバレ家族が死んでも悲しみに浸るより先にやるべきことに追われる、自分のせいで死んだんじゃないと過失を否定、やっと解放されたと安堵する気持ち、そんな自分に情けない、切なくなるところなど 全部リアルだった。 私は認知症グループホームで働いてるが、昭子が茂造の泰山木の花を愛でる様子に気付いたように、利用者から気付かされたことは多い。笑顔や言葉に救われたことも何度もある。でも職員だからその余裕があるのであって、家族にとってはどうだろう。
0255文字
moyin
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映画を見てから小説を読んだ。やはり小説の情報量が圧倒的に多い。女性が家庭の中に背負わされる様々なものを徹底的に書いた姿勢が凛々しい。
0255文字
もえ
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本書が出た昭和47年から認知症老人の介護は深刻な社会問題だった。夫が若い頃出征したり、若者が70年代安保に関わっていたりと随所に昭和を感じる場面は多いが、一老人が惚けて心身ともに壊れていく過程は令和の今も変わらない。亡き母が認知症の父を7年間自宅で介護したが、舅を介護した昭子同様の苦労があった。料金が安い特養も5年以上順番待ちで結局父は入所出来ず亡くなった。仕事と介護の両立もいまだ切実な問題。余談だが、本書に出てきた風邪に効く牛蒡と味噌のスープを作ってみたら美味しかった。まさに昭和のお婆ちゃんの知恵袋!
0255文字
accoring-smn
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認知症が老人性痴呆と呼ばれていた時代の小説。介護サービスもまだ無く家族はどんなにか大変だったろう。有吉佐和子がこの小説を発表した事により国が大きく動いたとのこと。素晴らしい功績だと思う。
0255文字
qwer0987
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ネタバレ昭和の主婦はすごかったのだな、と心の底から感心した。姑が死んだことにより、別居していた舅の認知症が発覚、嫁の昭子は介護に追われる。しかし夫の信利は実父にかかわらず介護に及び腰で、孫の敏以上に役立たず。そんな中昭子はほぼ一人でその役割をこなしているからすごい。だがこの時代にしては昭子も恵まれている方だ。職場の理解があり、認知症初期の暴力的な部分に直面せず穏やかな時期に当たったのは(当人的には辛かったろうけれど)まだ幸いだ。我が身に重ね合わせたくなる面は多く身につまされるような内容であった。
0255文字
オリーブ
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ネタバレ50年程の前の本なのにこの”老い問題”は全く古い問題ではなく身につまされることばかり。深刻な内容ながらも介護する側の様子が時にコミカルに描かれている一方でイライラも伝わり共感したり。何故か罪悪感さえ抱かせてしまう介護している女性たちの負担の大きさは今もほとんど変わらずだし。「長寿」という言葉は”寿”という文字が入っているのに「長生きリスク」という言葉も耳にする昨今。高校生の息子が舅のあまりの認知症状の醜態に両親である昭子夫婦に思わず口にしたあの辛辣な言葉はリアルに私の胸に突き刺さってしまった。
0255文字
みきすけぶんぶん
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ネタバレ現代でも色あせないとか色々と感想はあると思う。でも一番びっくりしたのは、介護する側の心理描写だ。介護される側に将来の自分の姿を見ながら時に絶望に似た気分を味わい、仕事との両立に悩み、恍惚というレベルまで人格をとびぬけてしまった老人に尊ささえも感じ、しかしその尊さも徘徊や汚物のもてあそびにあっという間に裏切られ、もう駄目だと思いつつ、確実に情は移り、死んでしまえば楽になると思いながらいざ自分のしたことが遠回しに死因になると罪悪感を感じ…全部現在介護をしている自分と同じ心理である。驚いたなあ…。
0255文字
mawaji
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「女二人のニューギニア」以来私の中で勢いづいている有吉佐和子ですが、昨年11月の100分de名著の後押しもあって今回は「恍惚の人」。ようやく老いの問題に向き合う気になって手に取った本書はまさにセツジツな内容で、昭子の戸惑いや敏の他人事とともに信利の感じる「耄碌している父親は自分がこれから生きていく人生の行きつく彼方に立っている自分自身の映像」という言葉がずっと頭の中でリピートしながら読みました。でもこの年になると行きつく彼方ってけっこうすぐそこだったりしそうでオロオロしてしまうのだ。高齢化問題待ったなし!
0255文字
mimosa
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「老いる事」に着目した本。老いをテーマにした小説で面白いと思った本ははじめてかも。率直で綺麗事だくが書いてあるわけではないので自分や身の回りに関連づけて考える事が出来た。着眼点が新鮮で50年ほど前に書かれたものだとは思えない。日本の老人や介護への意識や社会のあり方がなんとなく密接に感じられず、いまだに遅れているのかもしれないと思えた。
0255文字
ロシアン
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とてもフィクションとして俯瞰した読み方が出来ない老いとの闘い。似た境遇を見つけると何故か「ウチの方が大変」自慢が始まるものだが、介護も余りに壮絶になるとかえって閉口するものなのか。昭子の涙には寂しさも虚しさも後悔も安堵も、沢山の想いが詰まっていると思うし、心からあの旦那の嫁には勿体ないできた女だ。アッサリとしている中にも思いやりある敏の現代的な噐の方がずっと頼もしい。老いても呆けても綺麗な女が好きな本能は失わないなんて、オトコは愚かな生き物だ。
0255文字
葵
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人は必ず死ぬ。若くして死ぬこともあるが、自分が死ぬ時を想像したとき、真っ先に思い浮かべるのは年老いた自分が病院のベッドにいる姿だろう。老いて死ぬことはわかっているのに、人は身近に死期の近い老人が現れてようやく自分の晩年を考える。昭子よりは敏の方が世代的に近い私だが、この小説を読むことで介護や親を看取ること、そして自分の耄碌した姿の解像度が上がったように思う。老人福祉問題を世間に知らしめるきっかけとなった本作だが、令和の今も作中にあった問題はほとんど解消されず「あるある」のままであることが残念である。
0255文字
ゆいゆいほたほた
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ネタバレ今読んでも全然古くなく没頭できた。人間の老い方は同じ。この時代では珍しい共働きの家庭で、仕事も家事もこなす昭子がかっこよかった。昭子は最後までかっこよかった。
0255文字
うちこ
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この時代から約50年。政府は手を打ち策を重ねてきたのだなと思います。物語の中に何度か登場する老人福祉指導主事との会話を通して、当時の社会概念を知ることができます。 この小説における人間の心の残り香のようなものと尊厳についての描かれかたに、静かに圧倒されました。読んでよかった。 発表当時のインパクトは、現代の「保育園落ちた日本死ね!!!」と同じように国の政策が動き出すレベルだったよう。介護=嫁が退職して行うものという運用では社会が回らないことを明らかにした作品で、作家の仕事が社会に果たす影響として偉大です。
0255文字
じゅんこ
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最初からずっとぞわぞわ。 不安な気持ちで読む感じ。 きっと近い未来の自分事。 何十年も前の小説だけど、 状況は今もたいして変わってない。 不安な気持ちのまま読み終わるのかなって思ってたけど、最後はすっと気持ちが落ち着いた。 面白かった。一気読み。
0255文字
yokkoishotaro
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今読んでもリアリティがあって、ぞわぞわしてしまった。老いに対する見方が変わった。
0255文字
Mill
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ネタバレ痴呆になった老人の話。昔の義父に嫌な目に合わされていたのに、最期まで看取った昭子さんは偉い、という単純な話でもなく。旦那がとにかく何もしなさすぎてイライラした。というか、おそらく意図的に男はなにもしない者として書かれてるような気がする。⚫家族の死は、近くにいるものにとっては、事務作業に追われるもの、泣く暇がない、というのは面白い。亡くなった実感が出るのは、火葬場に行ってからというのもよく聞くし。 ⚫自分がおっさんと呼ばれる年齢になってきて、「このまま自分は老いていくのだ」という実感が出てきた。
Mill

そんな時にこの小説読むと、改めて分からされた気がする。うん、やっぱり何かの趣味を持とう。

01/29 20:36
Mill

正直、親の介護の様子見て、「地獄」と思ってしまった自分がいた。でもなんだろう、どこかちょっと笑えるところもあって、悲観だけの話じゃなかったように思う。この作者は初めて読んだけど、面白かった。

01/29 20:40
0255文字
TB
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★★★★☆ 当時は「人間の老い」に注目が集まったようだけど、今ならば女性&介護問題のほうに主題が変わってしまうのではないか。 昭和47年頃が舞台なので、現在との差に愕然。 とにかくイライラする。特に茂造の息子で昭子の夫の信利。実父なのに昭子に全て任せて何ひとつしない。それに対して昭子も「嫁の役目」とそこまで怒っていない。行政はワンオペ推奨するばかり。 唯一の救いは、孫の敏がほんのほんの少しだけ協力しているところ。今なら70才くらいなので、その子供世代·孫世代の変化で日本も少しは進歩していくのか。
0255文字
るい
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本書は、人々が、痴呆の老人の問題、その家族介護の限界、さらには自分たちの老後の生活のことなどを考えるに当たって、「教科書」の役割を果たした。(解説より)📍義父が耄碌してしまった。嫁の昭子は仕事を持ちながらも献身的に介護した。夫も息子も非協力的。戦後20年経った頃、つまり60年も前の話だ。女が介護を担うという考え、福祉制度の不足など今も変わらないという人もいるが、15年前に看取った伯母のときと5年前に看取った義母のときを比べて、随分と良くなってきたと思う。しかし、次は私の番だと思うと正直甚だ不安である。
KAKO

「恍惚の人」ずっと気になりつつも未読です。いよいよ読むべきお年頃になってきました。

01/29 09:07
るい

KAKOさん、一世を風靡したというと語弊がありますが、「恍惚」という言葉を使いましたよね。読んでみると認知症という言葉は無かった気がします。耄碌とか使ってますから。言葉も福祉も変化しているということで、ちょっと感慨深いです。

01/29 09:11
0255文字
ちゃき
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★★★★☆・旦那ダメすぎ。昭和の奥さんはすごいねえ。
0255文字
Nobu A
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有吉佐和子著書初読。先日「100分de名著」で本書の紹介があり図書館で借りてきた。まず目を引いたのが読み継がれる条件とも言える読み易い筆跡。刊行72年は私が産声を上げた数年後。当時の社会情勢が目に浮かぶ。今のようにバリアフリーも整備されてなく「跼む」等の表現が妙に立体的に目に迫る。「認知症」ではなく「痴呆症」と呼ばれていた時代。今では介護問題をテーマにした小説も巷に溢れているが、老人福祉に対する国民の意識さえも変えた本書。主人公、昭子と家族の苦悩や葛藤が等身大で活写され、自分の老後をも考えさせられた。
Nobu A

本書発刊から半世紀が経ち、医療も含めた住環境は著しく向上したが、介護問題が解決したかと言うとそんなことは全くない。平均寿命も長くなり介護期間も必然的に伸び、一番悩ましいのが団塊の世代を含む高齢者の大きな増加に対して労働人口の劇的減少。逆に混迷を極めているような気がする。

01/24 03:54
0255文字
ゆか
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ネタバレ100分de名著で見て。「男というのは家庭内の煩わしいことは避けて通ろうとする傾向があるのではないだろうか」「この人は一度でも済まないと思ったことがあるだろうか」と、寝ている信利に、昭子が俄に怒りがおさえられなくなって、枕を叩きつける場面があるのだが、実は私も、同じ思いをしたことがある。昔私の母が「自分しかやる人がいなければやれるから大丈夫」と言っていたが、なぜ男性は、我が事と認識しないのであろうか(文庫解説の森幹郎も然り)100分~では、子供の敏があまり関わっていないように感じたが、夫より関わっていた。
0255文字
まめはち
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いずれ介護する立場として、いずれ介護される立場としてリアリティーがありすぎて怖かった。老いることは避けられない。惚けた自分を認識できないから惚けた本人は幸せなのかもしれない。「惚ける」のではなく、「(赤ちゃんに)戻る」と思えば救いがある。老いを恐れず、仕事も趣味も楽しんで、リアルでのコミュニケーションを大切に毎日過ごすことを心がけなくては。
0255文字
Shihomin
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「ボケた義父」を抱え「使えなすぎる夫」にイライラしながら孤軍奮闘する昭子。時代は昭和で今とは世の中がだいぶ違うが、結局は女性が現実問題として何とか対処しなければならない構図は今も全く変わっていない。役に立たず、どこか他人事な夫に「あなたの親でしょ」と昭子と一緒にイライラを募らせながら読み進めた前半。そして次第に自分の老いや将来を考え身につまされ、手のかかる義父が何とはなしに愛おしくさえ思えてくる後半。老いること、介護すること、されること、呆けること、人を看取ること。
Shihomin

永遠のテーマだけど、私はこんな風に両親や義父母を介護出来るだろうか。そして将来誰かがこんな風に私を介護する事になるんだろうか。色々と考えさせられる一冊でした。

01/15 23:19
0255文字
じょーもん
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今の時代、昭子のように自宅で看取りまで介護する人はいるのかしら?私は、離れて住んでいた母を昨年施設に入れた。私自身が母の介護をする考えは全くなかった。プロに任すのが一番と思っていた。施設に入れてみて、ずっと後悔の日々を送ってはいるが、それは、なんの後悔かといえば、入れる施設をよーく考えずに決めてしまったことだ。この本の感想にはなっていないが、この本の書かれている介護と今は全く違うということを感じた。今の時代の介護のあれやこれやを、有吉佐和子さんで読んでみたかった。
0255文字
cygo
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ネタバレ介護の壮絶な描写、茂造を中心に展開される様々な人間模様が、季節の移ろいや情景描写と相まって流れるように読むことができた。 認知症に対しての解像度が上がると共に、その認識も少し変化したように思う。 老耄の極み、茂造は昭子の気高い女性の愛があってこそ、幼児の持つ神聖さを取り戻したのではないか。 生命の円環に触れたような不思議な読後感。 乳児と、今際の際の老人は、時間的に最も離れていながら、同時に背中を突き合わせているほど近い存在なのかもしれない。
0255文字
毎日パン
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一気読みでした。有吉佐和子さん、2冊目です。『青い壺』は、自分の中ではイマイチだったのですが、これはあっという間に読んでしまいました。40年前に書かれているとは思えないような内容でした。他の作品も是非読みたいです!
0255文字
blue xx
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他人事と思えない本だった。今も昔も変わらない家族介護の限界を考えた。 認知症の介護は育児以上に大変だと思った。言葉も通じなくなり、すべて介護される人に合わせて行動しなければならない。介護に時間も関係なく先の見えない不安。そしていつかは自分も介護される側になるのだろうかと頭に過ぎる。まさに今感じていたこれからやってくるであろう不安や葛藤がこの本の中にあった。核家族な世の中で、どこまで両親の望む介護が出来るだろうか…せめて子ども達がもっと成長してくれていたら…といつも考えてしまいます。
カピバラKS

90歳認知症老母の認知症初期も荒れてました(今も荒れますケド)。何とかして早く医者に連れて行って薬を飲ませるしかないです。人の言葉は耳に入りませんから😞

12/24 18:59
blue xx

カピバラKSさん、やはり初期は荒れる人もいるのですね。元々イライラする父でしたが、更に数年前から妄想やイライラがヒートアップしてきています。薬も嫌がるので今はまだ難しい様に感じていますが、一度何か方法がないか父にバレない様に先生に聞いてみようかなとは思っています。不安でいっぱいですが、いつか父も穏やかな日々を送ってほしいです。 コメントありがとうございます。

12/24 23:04
3件のコメントを全て見る
0255文字
Shinobi Nao
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自分の老いと親の老い。母娘で互いに「(昔はあり得なかった)こんなことが!」と老いネタを報告し合い、それを冗談めかしていじったり笑ったりしていられるうちはまだいいのかもしれない。あと何年かしたら、いやもしかしたら何年もしないうちに、笑えない事態が起こる可能性は大いにある。高齢化社会の介護問題。昭和だろうが令和だろうが、シリアスには違いない。2014年読んだ中で、もっとも身につまされる一冊だった。
うちこ

わたしたちが会った頃よー。あの頃のままなのよー w

01/15 11:42
Shinobi Nao

そっか、あれが2014頃。もう10年なんて!

01/15 12:22
5件のコメントを全て見る
0255文字
ユウ
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衝撃内容だった。でも、まさに、現代のリアルな問題でもあるのだ。 しかも昭子さんが素晴らしい。愚痴を言う割には、とても強い精神力なのだ。こんな強さを見習いたい。私など、ちょっとした事柄にも、イライラして辟易してしまうから。
0255文字
とも
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ラストまで一気に読んだ。ベストセラーだったがそれをも乗り越える普遍的な一冊。かなり前に読んだ時には全く他人事で、この話の中心人物で老人介護をする嫁の昭子さんにただただ感服したものだった。舅と同居だけでも拍手ものなのにその下の世話までして夜中も介護に明け暮れる。時に寝不足で茫然とし時に徘徊の舅を夜中に探しに行き時に風呂に入れる。夫は遠巻きにしている。この話が救われるのはテーマが重いのに折々にほんのりユーモアがあることだ。また死に近い年代とまだ若者世代との捉え方が違う。現代でも介護問題は厳然として存在する。
0255文字
あゆみらい
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長男の嫁、昭子が本当に素晴らしい。法律事務所で働きながら、認知症になる前は散々嫌なことを言われていた舅の茂蔵の介護を一手に引き受ける。リアリティがある。昭和50年くらいの作品なのに人の一生なんてそんなに変わらない。そのころよりは病院、老人ホームが増えたのかな。義両親の介護、決して他人事ではない。
0255文字
holandon
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認知症になった舅の介護をする嫁・昭子の視点を中心に描かれる、老いの問題に斬り込む社会派小説。もう圧巻だった。昭和40年代が舞台なのでところどころで古い部分はあるものの(そもそも認知症という言葉が存在しておらず痴呆と呼ばれている)、問題の本質は変わっていないので今読んでも大変衝撃を受ける内容だったし、現在でも状況にさして進展がないことに暗澹たる気持ちを抱いた。有吉佐和子の筆致が素晴らしく、臨場感が凄くて引き込まれた。一人奮闘する昭子が気の毒…。茂造にも愛嬌があり、テーマの割に重苦しさがないのも不思議な作品。
holandon

新潮文庫の100冊でなければ手に取らなかった小説だと思う。ショックは受けるけど、読んで良かったし沢山の人に読んで欲しい。そして介護をする人たちが苦しまないように世の中がもっと変わって欲しいと思う。

12/07 21:53
0255文字
なみなみ
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何気に堪えたのは、おむつを替えてもらうたびに死にたい死にたいと泣く老婆の話。思わず、きれいですこやかなうちに死んでしまいたい、と思ったり。いやいやまだまだ生きていたいのだけど。でも死より老いが怖くなった。こうなるともう何のために生きているのかなんていう問いは野暮で、死ねないから、生きているのだ。そんなになるまで生きたくないねなんて言っても、自分ではそんなもの選べない。
0255文字
フィオナ
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何度目かの再読&読了。 この本を初めて読んだのは確か大学生の頃だ。 自分が年齢を重ね介護される立場になる時の事もそして介護をする立場に立ったら…という事等も、想像出来ない程にまだ若く、この本を読んだ時も『家族が認知症になると大変なんだな』というサラリとした感想を持った。 でもあれから何十年かの時間はあっという間に流れ、実の親や義理の親の介護をしているという話は非常に身近で他人事ではない年齢になり、またこの本を読むともしも私が主人公の立場なら…と、または私がもう少し年を重ね介護される立場なら…と考える。
0255文字
TrueColors
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介護の場面が次々展開される中にも、登場人物それぞれの本音にはクスッと笑ってしまうところがあった。とにかく人間模様がおもしろかった。終盤に「病み抜けた茂造が・・」とあり、認知症本人も辛かったのだと気づいた。茂造は三人の女神に出逢えて幸せだったのでは。一方、介護しない(心理的にできない?)息子や孫は、せめて家事でもやればいいのになあ。まだ他人事だから面白いと思えたものの、数年後はチーム力で親を介護していきたい。
0255文字
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