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手掘り日本史 (集英社文庫)

感想・レビュー
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Shoji
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司馬史観という言葉があります。司馬遼太郎さん独自の歴史観を指し示す言葉です。何かの書評に、この本が司馬史観を理解する一助になるとの評が掲載されていました。読んではみたものの、司馬史観が分かったような、分らないような、私には結論の出ない一冊でした。ただ、明確に分ったことは、司馬遼太郎さんはとてつもない教養人だということだ。おそらく、歴史上の人物でも、民俗でも、戦場でも城でも、何らかテーマを与えれば、いくらでも話題を広げ、際限なく解説できる教養を持つ人だろうと思う。不世出の作家ではないだろうか。
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まふ
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成蹊大学教授江藤文夫氏の質問に対する回答の形で司馬氏の歴史小説の基盤、土壌などについて掘り下げた対談集。氏の小説の発想とその背景、育った環境、歴史を見る目、などについて説得力ある発言がなされる。とりわけ興味深かったのは「古来、日本人の基本は『無思想という思想』であり、時代ごとに渡来した思想、宗教を玩味するものの、新しいものが来れば直ちに乗り換える、それはあたかもフライパンのようなもの」という説であった。その他玩味すべき貴重な見解が展開された。今後も何度か読み直すべき書であると思う。
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sa10b52
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前半、歴史事実(それは風土・制度などを含めるのだけど)を集めていくと人物の行動なりその背景が読めるようになるというのが、歴史小説を歴史教科書とは違って面白いものにする本質であり、司馬遼太郎の真髄なのだろうなと。後半の日本人論も首肯するだけのものではないが、興味深い。やはり国が長らく持つ宗教の力は無視しがたく、中国・朝鮮の儒教、インドのヒンドゥー教など制度を硬直させるものもあるなか、日本の神道的視点がある意味節操なくこの国の歴史を形作ってきたのだと思わせる。
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天切り松
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練度というもので道具の不備や不便をカバーしていく。ところが西洋人は、すぐに便利な道具を考えてしまう。 司馬遼太郎による自書の解説。この本があることを先に知って読みたかった。
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こっこ
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★★★☆☆
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オサム
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司馬氏の歴史の見方には共感するところが多いのだが、本文中の「河井継之助は思想を美意識に転化してしまった」という表現に感じ入った。同郷の山本五十六もまったく同じだったのだと思う。
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snow
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ネタバレ幕末や明治の日本が出身地だけでなく、学んだ語学の国の影響を受けるのが興味深かった。その中でアメリカの開明主義の影響を受けた福沢諭吉が「戦争をする時は知らせてくれ。」と身勝手なことを言うのは滑稽だった。  また、中世の人物が与える影響は大きく、源義経や楠木正成は戦前の人々の記憶に強く残っていたことが分かった。しかし、今は好きな人物はと言われてもあまり答えられる人はいないだろう。歴史離れは深刻な問題だと感じる。
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無謀庵
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司馬史観が持ち上げられてた頃だと熱心に読める本だったのかな、と思いつつ、司馬が史料を読み全国をめぐりながら見つけてきたものが、あの小説群になっていくまでの隙間が語られていて興味深い。
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ぷくだいすき
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解説が解説になっていない。本全体のピンぼけぶりがそれに象徴されているように感じた。
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ディーノ
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再読。20代のころ読んだころは、司馬先生の史観はすごいと素直に感心しましたが、「司馬遼太郎が描かなかった幕末」を読んだ後では、懐疑的になり没入できませんでした。 それでも、作家として自由な立場で歴史や自作を語ったのは、司馬遼太郎という歴史人物の一級資料と言えます。
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しゃむ・しゃむ
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ネタバレインタビュー集。先生の相場で家業を潰して大阪でおかきやさんを始めたおじいさんのお話が面白い。ぶっとび明治男。封建制度が根付かなかった大阪という土地が醸成する空気感。幕末の市井の人の感覚。歴史は時代を生きる人間が編むのだなと改めて思った。
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いくむ
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ネタバレ司馬遼太郎のエッセイ。この国のかたちを読んでも思ったが、司馬さん本人の史観の話になると何を言っているのか分からない、自分の考え方と違う、という感想が先行してしまう。司馬さんと同じ視点同じ知識量でなければ対等にインタビューなどできたものではないだろう。日本人とは何者か、どんな性格を持っているか、というテーマは実に興味深いが、いかんせん知識量が違いすぎる。日本史から世界史まで全て網羅する著者にはただただ感動。ご自身が面白いと思った歴史説話集など読んでみたいと思った。
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カエル子
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司馬遼太郎さんの本は、『竜馬がゆく』と『坂の上の雲』しか読んでいないので、近代史のヒーローをさらにヒーローっぽく描いて軽く歴史を歪ませるくらいの影響力を持っている作家さん、みたいな認識でしたが、そうなんですか、新聞記者あがりなのですか。宗教系もいろいろと寄り道されて勉強されたのですね。小説書いてみたら入選しましたって、やはり持って生まれた才能があってこそという感はありますが、たくさん勉強して、考えて、寄り添って、だからあんなスゴイ小説を書けるってことなのですね。ということがわかりました。
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メカメカ
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司馬遼太郎へのインタビュー・対談集です。 司馬遼太郎が歴史をどのように捉え、小説をどのように考えながら書いているかがわかります。 英雄史観だとか批判もあるようですが、これを読むと必ずしも英雄が歴史を動かしているとは捉えていないように感じます。どちらかというと英雄はある集合体を代表する人と捉えている印象。薩摩人や長州人、大阪人といったような。 小説を読んでてもよくわかりますが、本当によく調査をしているようですね。現地にいって空気感を知った上で書いているからあの臨場感が出るのだと納得しました。
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ジャズクラ本
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◎司馬自身の好きな自著を挙げている。珍しい。
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zatugei
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司馬遼太郎の歴史感がよくわかる。日本人の宗教感覚をフライパンに喩えたところなど、目からウロコでした。
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時代
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司馬遼太郎の歴史を見る視線を江藤文夫との聞き書きから掘り下げていく。司馬さんの生の感覚が伝わってきて非常に興味深い◯
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VAN
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司馬さんが日本史についての想いを語ったエッセイ集。インタビューをもとに原稿を起こし、司馬さん自身が加筆修正しています。史観の重要性は認めつつも、それは歴史を掘りかえす土木機械であり、歴史を見るときにはその便利な土木機械を停止させ、手掘りで掘りかえさなければならないことがあるといいます。この司馬さんならではのスタンスが堪能できる一冊。司馬作品を読んだことのない人にもおススメです。
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葦 引乃
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『歴史のなかの人間』「体制製造家と処理家」製造家ー信長、製造と処理ー秀吉、処理家ー家康。三者を以上に分けて、「処理家(家康)はやはり何かを創っていくタイプではありませんですね。しかし、処理家の一生は幸福と安全にみちています。」とする。誰しも幸福を望んでいるとは思うけど、製造家は後世において称賛される幸福で満たされているって事だろうか。
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いちろ(1969aMAN改め)
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司馬先生と評論家である江藤文夫氏の対談。対談といっても導入部に江藤氏の振りがあり、以降司馬先生が語る、という形式の為、入り込みやすく、読みやすい。講座を聞いているようです。司馬先生が如何に日本、日本人、歴史を見ながら物語を書いてきたのか。とても分かりやすく、意見を逐一丸呑み、モロに影響を受けます。そもそも私などは全肯定で読んでしまう。外国人に日本を説明する為の一つの指南書になるような気がする。戦国、維新、明治広く視点をとりながら読むために良いかもしれません。ていうか、やばい司馬モノ読みたくなる。
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Char
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★★★★★久しぶりの司馬遼太郎さんの対談集のようなエッセイは、久しぶりの5つ星(笑)。 司馬さん作品の製作の裏側が見えるような楽しさがありました。人間という生き物の本質を見抜いたような作品の数々を生み出す、冷静な洞察と優しさを持つ慧眼はさすがとしか言いようがありません。 中でも、司馬さんが新聞記者から作家になられるエピソードなどはとても貴重な話でありました。司馬さんファンなら必読の書と言っても良いでしょう。とてもよかった!
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Nao
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司馬さんがどのような気持ちで数々の小説を書いてきたのかインタビュー形式で書かれている。日本史とは、日本人とは、について書かれている。自分ってつくづく日本人的だなぁと思ってしまった。
へロム

司馬史観は本当にすごいと思います。

06/23 04:00
Nao

だから司馬さんの小説は面白いんだなぁ、と納得してしまいました。

06/23 05:08
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テンテン(^^♪
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ネタバレ戦中派の司馬さんの生きた昭和という時代は、人が素朴にまっすぐには生き難い、暗い思想や権力が幅を利かせる狂った時代だった。がしかし、それらに押し潰されることもなく、「昔の日本人は違ってただろう!」と確信するように思い立つところに人間としての魅力がある。
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塩屋貴之
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司馬さんは日本や歴史をどう考えてるのか知りたくて読む。一番引っかかったのは、歴史の中の人間、「無思想という思想」(って他の人も言ってた気がするけど)、フライパン的態度と、天皇・世俗権力の二重性への言及。特に歴史の中の人間、ということは、やっぱりそこには人間がいるのだな、と目からうろこだったなあ。
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レイノー
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文春文庫版読破済み。
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みっきぃ
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<a href="/cmt/10092492">旧コメント</a>
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