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よもつひらさか往還

感想・レビュー
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tom
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桂子さんシリーズの最後。「夢の浮橋」から「交歓」までは面白がって読んだのだけど、「ポパイ」以降は、ダラダラと読み続けただけ。この本は、主人公の美少年、慧君が、怪しげなバーのマスターから怪しげな酒を振る舞われ、異界に跳んで行って、怪しげな性の饗宴に耽るという物語。文章だけは多少魅力的、でも物語自体はどうでもいいという感じ。妄想なら妄想で、なるほどと思わせるものだったらと思ってしまう。倉橋さん、それなりの年になっても、こういう物語を作り続けた。これが不思議という読後感。
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ユミ
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おもしろい。好きです。主人公の慧くんも海千山千な九鬼さんも年齢不詳。九鬼さん供するカクテルで異界に入るくだりもよい。気味が悪い幽霊や死体も慧くんは耽美に感じてるのもおもしろい。大人の世界ですね。私に教養がなく散りばめられている和歌や漢詩を味わえないのが無念。
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ギイチ
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(借) 幻想小説?というジャンルなのか。私にはよくわからない世界だった。
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はおう
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ネタバレ入江晃の孫、慧が主人公の幻想小説。『ポポイ』で慧は教祖のような存在になっているらしいことが語られるが、その背景の一端を表したものといえる。桂子さんシリーズと同じ世界を共有しており『シュンポシオン』の記述から2010年以降とわかる。1987年刊の『ポポイ』で「ネットワーク」「端末」の用語が注意深く使われていたようにインターネットが身近になった2002年刊の今作も違和感なく世界に浸れる。こうした世界設定は森博嗣に通じるものがあり非常に魅力的だ。
はおう

著者はかなり早くにワープロを導入したそうだがパソコン通信にも造詣が深かったのではないだろうか

04/23 12:51
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びわ
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以前読んでいた「夢の通い路」と同様に異界とこの世、死者とも自由にやりとりする物語。ただこちらは、異界に行くのに、必ずお酒が登場する。案内役のバーテンダー九鬼さんもなかなか素敵。表紙もなんだかは分からないけど、すごく素敵。どのお話も良かったけど「髑髏小町」が一番好きかな。コマチさんが可愛い。
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ぜんこう
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先に本書の続編の『酔郷譚』をよんでいたので主人公の慧、バーテンダーの九鬼さん、祖父の入江さんや桂子さんのことが具体的にわかるかと思ったらけどやはり謎のままでした。よもつひらさかとは現世とあの世との境にあるとされる坂。すべての話が不思議な世界。少しエロチックでもあり怖さはほとんどなし。この世界観、病みつきになりそうです。
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たみこ
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『大人の家守綺譚』と聞いて。大人やった…。でも皆川博子さんのような感じもあった。ふわふわくらくらするような世界観がなかなか良かった。
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名前はまだない
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不思議な世界観だった。シリーズ物らしいので、他の作品も読んでみたい。
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九月猫
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謎のバーテンダー九鬼さんの作る魔酒で異境に遊ぶ、恋多き青年・慧君。異境とうつつのはざまで、ゆらゆらとほろほろと。 酩酊感に包まれて読んでいる私もふわんと酔った。 倉橋由美子さん初読みだったけど、退廃的なムードも官能も、仄暗く誘ってくる向こう側の世界も……癖になりそう。 好きだと思うとおすすめしてくれた読み友ちゃん、ありがとう♡
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ジョバンニ
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怪奇で妖艶でグロテスク。地に足が全くついていないような登場人物たちが面白い。用いられる漢詩や和歌については、知識がなく理解し辛かったりもしますが、それでもすんなりと読めてしまう不思議な作品でした。
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朱鷺
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シリーズものと知らずに「酔狂譚」を読了後にこちらを読了。人物の関係がやっと分かってすっきり。 前作よりも短い短編ばかり。内容も印象も「酔狂譚」の方が濃くて印象的だったな。こちらはもの足りなさを感じた。「髑髏小町」は中でも異端だった気がする。よくもこんな設定を思いつくもんだな…けど好き。異常で異様でも、著者にかかれば妖しく美しく思えてしまう。
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巻々
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ネタバレ初の倉橋さん。川上弘美さんや穂村弘さんの書評で紹介されていたので、まずこの本と『酔郷譚』から…と思って。春がまだ遠くて寒いこの時期の夜に少しずつ読みました。読むとすーっとよく眠れました。苔っぽい洞窟の中にいて、薄暗くて見えそうで見えなくて壁に触れると、ぬるっと手がすべる。…そんな雰囲気がすごく好み。お亡くなりになってしまった作家さんですが、作品を追いかけて読みたいと思う。
巻々

九月猫ちゃん、お久しぶりです~‼返信もらってテンション上がってます♪もう3年も経つんだね。この本、もう一度読みたいって思ってたとこでした。最近、面白い本に当たらなくて、視力も悪くなっていくから読書することが減ってしまいました。集中力も持たないんだよねぇ…(泣)それでも多和田さんの『百年の散歩』をチビリチビリ読んでます。(すてきなんですよ…)『荒野』は、萌えキュンでいいよねぇ。なんか懐かしいです。この場を借りて…私ブクログ退会したんですよ。読メは残しておいて良かった~。こうして返信をいただけるんですもの♪

04/15 21:39
九月猫

まきちゃん、こんにちは♪ 多和田葉子さんの「百年の散歩」積んでるー!ぜったい素敵だと思ってたけど、やっぱり素敵なんだね。まきちゃんのレビューを楽しみにしてる♡ 自分でも読めって(;´∀`) ブクログ退会したんだね。私も何度か考えたけど、往生際悪くまだ残してる…でも長いレビューはもう書けないわ……。 まきちゃんがこちらは残しておいてくれてよかった(*´ω`*) 先月末からひっそりこっそり復帰しました。またゆるゆるとよろしくね♡

04/16 13:22
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たーぼー
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凍えた夜、一杯の月見の宴に相応しい摩訶不思議な寓話が夢と現の分類を、快楽と理性の対立を、無意味化する。主人公の慧君が光源氏よろしく、美しい(おぞましい)女性達と無秩序な空間の中で幻惑的に触れ合う。そこへ誘うのは、謎のバーテンダー九鬼さん。慧君は神童かつ元総理大臣の孫なのだが、三島由紀夫の登場人物にしろ、貴顕というものは、ある種の罪を背負いながら創造的な使命を担っているように思えてならない。漢詩、和歌、能の世界が酩酊のもとに絡みつつ、生まれる前の世界へ遡行しながら、涅槃の海に浸る感覚。これこそが至上の人生。
syaori

『よもつひらさか往還』は、『夢の浮橋』から始まる桂子さんやその親族を主人公にしたシリーズ(?)の一冊になるのですが、お気に召したのならほかのものもぜひ…!『ポポイ』は『よもつひらさか~』にも出てくるいとこの舞さんが主人公になっているので、彗君のものを読んだばかりだととっつきやすいと思います。とても好きな作品群です(『城の中の城』は未読なんですけど…)。

02/07 09:37
たーぼー

syaoriさん、こんばんは!シリーズ的に関連するいくつかの書があるようですね。彗くん、九鬼さん、舞さん、桂子さん。なかなかユニークなキャラ揃いなので読んでみたいと思います。

02/07 17:40
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辛口カレーうどん
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バーテンダー九鬼さんの作る、妖しいカクテルを飲み、禍々しい世界で遊ぶ慧君。耽美を堪能いたしました。慧君ってもしや未成年?
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soi
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読み進めるうちに、段々と酔いがまわってくるような感覚に。ちょっと衒学的で、慧くんたちの会話の意味や漢詩がよくわからなかったりするけど、耽美で幻想的な世界が心地よく、一篇が短めなのでさらさらっと軽い感じで読めます。
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とり子
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いつもの慧君が桃源郷をキメまくる話。みんなの教養レベルが高すぎてついていけない。
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深青
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仙人のような、鬼のようなバーテンダー。供される1杯のお酒。それは異界への入り口。お酒に酔ってみる夢なのか、本当に異界へ行っているのか。作品全体に漂う怪しさとほの暗さが癖になりそうな一冊でした。
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Pomme
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タイトルから、もっと土着的なおどろおどろしい物語を想像していましたが、さにあらず。洒落た煉瓦造りの建物の中にあるバーで供される一杯のカクテルから始まる、此岸と彼岸を漂う耽美で幻想的な連作15話。作者の漢詩や和歌やギリシア神話などの洋の東西を超えた古典への造詣の深さをベースに展開する物語は、仙界に遊ぶ、といった様相で軽やか。読後は、呑んでもいないのに何やら酩酊した気分に…。
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Kimie
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昔から好きな作家です。無駄のない引き締まった文章が好きです。
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しそす
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初めての倉橋由美子さんの作品でしたが、表現の豊かさに圧倒されました。言葉は決して多くないのに、幻想的な世界が見事に表現されていました。文章でここまで入り込めるなんて。さらに読後の余韻ときたら。凄いの一言。
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おかーきゃん
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酔郷譚の前に読むのがいいかな。これも好きな本なので登録。
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ひろ
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一杯のカクテルに導かれ、この世ならざる異界へ。短編が重なるにつれて、どこまでが現世なのか不安を覚える。和歌や漢詩を頻繁に引用する一方で、ヴァーチャル・リアリティのような現代のツールが登場する。その歪な設定も世界を不確かにしている一因。読んでるうちは酩酊したときの浮遊感を覚えるが、それも酒精が気化するように消えていく。さほど時間がかからず読了。
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TERRY
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現代の雨月物語、それとも慧君という光源氏が活躍する源氏物語か。高校の古文の時間に感じた「古典ってエロい」という感覚がよみがえります。
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つばき
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ちびちびとお酒を頂きながら読んでみました。いいですね、妖しいバーテンダーの九鬼さんと女性と懇ろになる慧くん。九鬼さんの作るカクテルを慧くんが飲むと、黄泉比良坂を越えて、あの世へひょいと行ってしまう。まさに魔酒です。ほろよいで読むうちに自分も倶楽部の片隅に座っているかのような錯覚に・・・。「落陽原に登る」 がお気に入り。九鬼さんの魅力に取り憑かれたようだ。
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松風
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冥界と性愛と衒学という倉橋文学の三本柱に「カクテル」という小道具が加わると他作とはまた違った洒落た雰囲気の短編集に仕上がるのだなぁ…と思ったら、「サントリークォータリー」連載。ナルホド。ふんだん且つ的確な和歌や漢詩の引用も陶然とさせてくれる。
かごめ

倉橋さんは芳醇な才女というイメージですね。読みすぎると感性まで酔ってしまう。怖い、でも深い作家だと思います。

09/03 22:35
松風

全く、同感です。一時嵌まり過ぎて怖くなったことも。とても好きなのでに、やたらな人に紹介できないような気がします。でも、こちらはテイストは残しつつ、ライトでお洒落感のが強くて未読の方にお勧めするのによいかも、と思いました。

09/03 22:50
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syachi
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美酒に酔い美しい風景などを愛で過ごす。羨ましい…
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梨紗
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九鬼さんが作るカクテルを飲んだら不思議な世界へ。うーん、綺麗な文面でしたが合わなかったです。どのお話も女性が関係してました。九鬼さんが最強っていうのはわかった。
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草津仁秋斗
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カクテルシリーズ第1弾。カクテルと美しい女性、酩酊するような夢境。耽美な、うっとりする世界。一本一本が短いから読みやすかった。
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ちゃお
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摩耶かし。不思議な夢を見ていたみたい。
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kai_sou@十五夜読書会
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ネタバレなんとも幻想的かつ恥美的。此岸と彼岸をたゆたうとても素敵な作品でした。魔酒を調合する九鬼さん。彼の特別なカクテルの力を借りて異境へ誘われ、その味と香りと陶酔を愉しむ慧くん。作中に出てくる人々の終始なりゆきまかせなところがなんとも魅力的でたまらない。読み手のこちらまで妖艶な宴におぼれるようなうっとりとした酩酊感に誘われる。漢詩やギリシャ神話が出てきたりと文学的なスパイスの入れ具合も大層好みです。じっくりと味わったためか、本を閉じた時に夢から覚めたかのような心地にさせられた。多分何度も再読するであろう作品。
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warimachi
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なるほど、たしかに『聊斎志異』のにおいがする(何篇かつまみ読みした程度ですが)。ただ、あくまで精緻な論理によって組み上げた世界を、説明を省いて書き記しているという印象も受けるため、理不尽とか超自然とかいう感じはあまりしないかも。幻想小説は古びないものよりも、老女の美しさを感じさせるものがやはり良い。心地のよい嘘。
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Lighthouse Keeper
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単行本の表紙はたむらしげるさんお得意の水晶のイラスト。ここではその水晶を、九鬼さんが作ってくれるカクテルのグラスに浮かぶ氷に模したとすれば、水晶=氷の前を小舟でゆらゆらと漂っているのは、主人公の慧君か読者だろうか。九鬼さん作のカクテルの妖しい力のおかげで慧君が異境に遊び彼の地の女と戯れるという物語で、それら架空のカクテルに写真をつけて並べて、「クラウドコレクター」(クラフト・エヴィング商会)のようなつくりにしても面白いかも。
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すぎの
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相当すき!な世界感。はつ倉橋由美子、すっかりファンです。《よもつひらさか=黄泉比良坂》この世とあの世をつなぐ道のこと。タイトルどおり、現実と幻想の境界線が曖昧で、妖艶な連続短編集だった。元首相である祖父をもつ主人公・慧くんの職業はナゾなのだけど(宗教?)、なんだか雅な生活だ。まだ日もくれぬうちから毎回違う女の子をつれて所有するクラブのバーへ。マスターの九鬼さんがつくる魅惑のカクテルをのみほし酩酊しつつ〈黄泉比良坂のぼりおり〉。残念なのはたくさん歌や漢詩などの引用があるのに、それらの原典が判らないこと。
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chatnoir
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“グラスの向こうに冥界が見える 酔いしれてさまよい遊ぶ 黄泉平坂のぼりおり”この帯コピー、とても良い。特に「黄泉平坂のぼりおり」という語感がぴったり。続編の『酔郷譚』を先に読んでしまったので、どうしても比較しまう。こちらのほうが淡白で、続編のほうがエグみがある分読み応えがあったかも。白ワインと赤ワインみたいかなぁ。お酒はキレのある辛口のものしか飲まないけど、小説は貴腐化したものがいい。
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ちあきほ
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サントリークォータリーってあたりでお酒の名前がよく出てくるのかな、と思いつつも読むと幻想的で幽雅。繋がっているようで並行世界のような短編集。酔はあらゆる境界を曖昧にすると思う。此岸と彼岸、記憶、男女、肉体と精神、時間。ゆらゆらと揺蕩う、不思議で浸み込む様であった。九鬼さんの胡散臭さが堪らない。
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