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選書889 道が語る日本古代史 (朝日選書)

感想・レビュー
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PapaShinya
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古道愛好家です。が、この本にあるような古代の幹線網、世界遺産とかには興味がなく、歩きが主要な交通手段だった頃に自然発生的に出来上がった(そして消えていった)古道に関心があります。ので、本書を読んでも、そうか、そういう古道があったのか、道には生活道としての意味意外に、そういう政治的、軍事的、宗教的な意味合いが強かったのかというお勉強にはなりました。が、民衆の歩きによってできた古道が現在どこにどう残っているのかは書いてなかったですね。1960年代くらいまでの生活古道は地方には少し残っています。
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A.Sakurai
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先日,銀錯銘大刀で有名な江田船山古墳を訪れた.菊池川が山間を流れる狭い谷に面した高台で生産地域や集落を背景に持つ立地じゃない.地図を見ると筑紫と火国を結ぶ道沿いに置かれているようだ.交通拠点に築かれる古墳もたくさんありそうだと,古道に関する本を読んでみた.律令による七道駅路関連の研究は多いが,本書はそれ以前の古墳時代の道も取り上げている.冒頭は葛城〜紀ノ川を結ぶ5世紀の道で,ちょうど江田船山古墳の時代だ.紀ノ川の先の紀水門は大陸との貿易港だとするが,船の道なら九州との窓口でもある.船の道も関係ありそうだ.
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MASA123
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奈良県の自転車道路と、本書で解説している古代の道路が重なっている区間が多くて、とても興味深い。本書を読んで、飛鳥・奈良時代の人になった気分で自転車で走れば、いつもの道が、ちがった景色に見えてくるかもしれない。 ただし、本書掲載の地図に、現在の国道や鉄道駅を表示してあれば、簡単に場所がわかるのですが、そういう親切な記載はなく、神社の名前なども現在の名称をつかっていなくて探すのがたいへんです。でも、親切な「奈良古道ガイド」本などには載っていない場所には、是非とも行ってみたいです。
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マウンテンゴリラ
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文化・文明の象徴といえば建築、特に古代においては、宮中の建造物や寺院というイメージが強かったが、道が古代の文化および政治権力の象徴であったという視点はなかった。そしてまた、道が古代政治の象徴である律令制の衰退と共に、象徴的なものから機能的なものへと変化していったというのも初めて知った。秩序から自由へ、それが生活重視、利便性重視の現代に至る、歴史的端緒であったのかもしれない。
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杜若
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かつては天皇家と並ぶほどの権勢を誇っていた葛城氏。その勢力の背景にあったのは、百済や新羅といった朝鮮半島との交易と、その渡来品や技術を国内で流通させるための道を支配していたことだった。交通を支配することが、物流・文化をはじめ、あらゆるものの支配に繋がるといった視点から、古代史を見直した一冊。葛城氏を打倒した雄略天皇は、新たな道を開き、同時に権力を増大させる。その後、壬申の乱を経て、律令国家が七道を開き、天皇家が権力を確立していく過程を描いている。道路は、人体に例えれば血管のようなもの、との言葉に深く納得。
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やいっち
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内容紹介:「(略)全国規模で建設されたこの直線道路網は、古代史上最大の内乱、壬申の乱を征した天武天皇が行なった政策で、律令国家のあり方を具現化したもの。直線道路のあり方は古墳時代までさかのぼる。(略)雄略天皇の時代、(略)律令国家の建設に突き進んだ推古天皇の時代、律令国家完成の土台を築き上げた天武天皇の時代――。時代の転換期には道路の姿も大きく変化した。やがて律令国家そのものが弱体化し、ついに消滅すると、これらの道路も変質し、消滅してしまう。(略)」
やいっち

東京在住時代の一時期、約10年ほど高輪の集合住宅に住んでいた。目の前は国道。車が絶えない。が、近くの坂を数分も上がると、高台になっていて、そこには高松宮邸もある閑静な住宅街。交通量もそこそこ。その道が古代の東海道と知ったのは、その地を離れてからだった。泉岳寺を右目に高台を降りると近代の東海道。江戸時代は海に面していたとか。面白いロケーションに住んでいた……。知ってたら、もっと歩き回るんだった。

10/30 03:17
やいっち

我が富山にも古代の道…北陸道があったはず。その痕跡も見つかっているとか。十数年前、富山県小矢部市桜町遺跡を見学に行ったが、工事中で叶わず。近いうちに再挑戦する。

10/30 19:57
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しょ~や
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道の発掘の難しさとかなるほどと思いつつ、こういう調査が現代の開発で遺跡が壊される前に大きく前進することを願う。
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ろば
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古代国家によって作られた道路網を概観する。第1章は葛城の道、大和南部の御所市で発見された遺構を中心に古墳時代の道路開発を論じる。第2章は大和河内の直線道路、飛鳥時代の道路網がテーマで大和朝廷の大規模な道路網造成を扱う。第3章は七道駅路、律令国家の道路網が全国に拡大され統一した体系が成立、律令国家の古代道路は条里の設定と並行して天武天皇の時代に成立した、というのが基本的見通しで交通体系の形成はそのまま国家体制の整備と対応、道路の政治性を強調する。新たな考古学の成果も知ることができた。
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鯖
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葛城氏の興亡と道を関連づけた記述が面白かった。仁徳帝の皇后として三人の帝を産み、側室をもつことさえはばからせた(…M子か)葛城氏の出である磐之媛。彼女の留守中に浮気した仁徳帝にぶちぎれ、実家に帰らせていただきますとたくさんの人に川岸から船をひかせて、葛城に戻ったルートは日本書紀の記述によれば淀川から木津川を経るもの。最短ルートの大和川を通らないのはまだその頃、大和川の整備が進んでなかったから。そんな絶大な権力を握った葛城氏も雄略帝に滅ぼされ、幹線道路は葛城氏の葛上斜向道路から、天皇直轄の巨勢道へと変わる。
鯖

大陸からの交易品や技術をいち早く取り入れるため、葛城氏は海からの玄関である紀水門を支配し、そこから紀ノ川沿いに葛城の地へと運んでいた。交通を支配することはあらゆるものを支配することにつながっていたのだという指摘。

12/28 21:16
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こずえ
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道路の日本史で道路に興味をもった人はぜひ読んでほしい。 さらに最近だされた古代日本の情報戦略まで読むといろいろしっくりくる。恵美押勝の乱が失敗した原因、三関の存在意義、駅の配置・・・道路から考えられることは多い。
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space shatoru
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古代の道とはどういう定義なのかを調べたく、読んでみました。また、古代史6~8世紀のことを中心に勉強していたので、非常に勉強になりました。
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(ま)
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複合プロジェクト
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ろば
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古代国家によって作られた道路網を概観する。第1章は葛城の道、大和南部の御所市で発見された遺構を中心に古墳時代の道路開発を論じる。第2章は大和河内の直線道路、飛鳥時代の道路網がテーマで大和朝廷の大規模な道路網造成を扱う。第3章は七道駅路、律令国家の道路網が全国に拡大され統一した体系が成立、律令国家の古代道路は条里の設定と並行して天武天皇の時代に成立した、というのが基本的見通しで交通体系の形成はそのまま国家体制の整備と対応、道路の政治性を強調する。新たな考古学の成果も知ることができた。
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京橋ハナコ
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毎日少しずつ読んだ。人の動きから歴史を探るのではなく、そこにあった道から人の動きを歴史を読む。すごく楽しかった。
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文鎮
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元々流れ程度には歴史を知っていたので読みやすく、半日で読み終えた。古道の成立と変遷に注目し、古代史の出来事を紐解く姿勢は面白い。現在まで受け継がれる道に先人たちが求めた「意味」とは。地中に埋もれた道を探る過程に浪漫を感じ、好奇心を唆られる本だね。
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nori
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I realized ancient roads in Japan are wide and straight. My previous idea that roads may not be very different until Meiji Era must be wrong. However, main reason of wide and straight is only for dignity? So much differences of Nara to Kyoto change?
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UN
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著者の近江俊秀さんは橿考研にいらした方。きちんとした事実に基づいて論理の羽を伸ばしていらっしゃるので、とても安心して読むことができた。奈良時代の終わり、街道の幅がいっせいに縮小した(大きな政府→小さな政府)はちょっとびっくり。
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インテリ金ちゃん
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当時の為政者の強い思いがあって道は作られる。「一握りの知識と想像力」で歴史を楽しんでみたい。
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まのん
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文の途中でも容赦なく急に挿入されるコラムにいちいち、放浪癖を刺激される。
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wang
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飛鳥の京と紀ノ川河口を結ぶ葛城斜行道路。なぜ標高差があり険しいこの道が貿易路の中心であったのか。から始まる道路が作られた場所とその関係を説き。さらに下ツ道など奈良の直行道路とそれに接続された難波津、住吉津などの港から、道路とチマタが担った外交の役割。最後に延喜式に見られる七道の駅路。道が持つ意味やその支配者がそこにその道を建設し意味を読み解く事で当時の政治史解明の糸口となる。実証的でまさに地に足の着いた研究と言える。鳴神遺跡はよく知っている場所でこんな発掘があったとは知らなかった。行ってみたい。
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スコット@EC
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「道路の遺跡」なんて探しにくいだろうな~。もしくはあんまり変わらない所に作られるかと思ったんですが、廃れて無くなってしまった道路もあるみたいですね。「なぜ大きな道路が必要だったのか」「なぜ直線なのか」という疑問の答え、わかりやすかったです。
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林克也
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こういう研究は面白い。古代の道路作りの背景が(一つの説として)良くわかった。直線道路、しかも幅のとても広い道路ということが、国家の権威を発揚するための役割もあるということに納得。蘇我氏、推古天皇、聖徳太子、チマタ、七道路駅など、キーワードも盛りだくさんでとても参考になった。
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はるわか
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葛城の道、葛城氏、高天彦神社、掖上鑵子塚古墳、大和・河内の直線古道、大伴氏、衢(ちまた)、海柘榴市(つばきち)、竹内街道、ミヤケ、七道駅路
0255文字
kuri8655
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「初めて訪れた国で、人は道路の整備状況を見て国力を判断する」 古墳時代から桓武朝までを「道造り」という視点から見直し、読みやすくまとめた良書である。やさしく論理的な文章で図や写真の解説もわかりやすい。仁徳天皇の夫婦喧嘩の逸話からも当時の河川交通の様子がわかる、など「歴史の楽しみ方」を教えてくれる。自らの本拠地と港(=海外)を直線距離で結び、舶来の富や文化の占有を図る。国威・権威を示すため頑強で美しい道を敷く。豪族・天皇たちの思惑がダイナミックに展開する古代日本。この時代が終わったあとに清盛が登場するのだ。
佳音

φ(.. ) ありがとう~

08/07 21:36
kuri8655

佳音さん、こちらこそいつもありがとう~

08/07 21:56
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0255文字
Tetsuji Yamaguchi
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0255文字
ひらはら
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独自の研究が分かりやすくまとめられていた。
0255文字
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