形式:単行本
出版社:中央公論新社
ヘロドトスが書いていたように、ギリシャ都市国家あたりの段階から戦争の形態は集団戦(ファランクス)になり市民が軍隊の中心となっていく。この軍事力の形勢が国家誕生において重要な意味を持つ。(奇しくもプラトン『国家』が書かれたのもこの時期で、ある意味ホットな話題だったわけだ)ギリシャだけでなくエジプトやマヤ文明なども考察対象となる。
本作も暴力の人類史に劣らぬ大著でした。でもこれら著作は(暴力の…も含めて)情報量が多すぎて頭がマヒしてしまい、途中から情報の流入が止まってしまいます。何度か読まねばと思いました。下巻は少し後まで待とうと思います。
・都市化は商業ではなく、防衛のために生じた現象であった。・騎馬軍団は長弓の発明を待つことなく、歩兵の密集隊形に完璧に破られることがしばしばあり、これによって「数」を揃えるために市民の兵役が必要となり、都市への集住が意思疎通と政治的な組織化を容易にしたことで権力構造が変化した。・ローマの覇権はなによりも市民権の拡大による、数の優位と、それを支える生産力によってもたらされた。
・都市国家が次第に近代以前の帝国へと接近するにつれ、戦争の規模も巨大化し、長期の軍事作戦は都市国家の自由農民や職人にとっては経済的破滅をもたらすものとなった。戦争はもはや市民が個人として参加していたものではなくなり、複雑な国家の事業となり、職業軍人の手のものとなったのである。
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ヘロドトスが書いていたように、ギリシャ都市国家あたりの段階から戦争の形態は集団戦(ファランクス)になり市民が軍隊の中心となっていく。この軍事力の形勢が国家誕生において重要な意味を持つ。(奇しくもプラトン『国家』が書かれたのもこの時期で、ある意味ホットな話題だったわけだ)ギリシャだけでなくエジプトやマヤ文明なども考察対象となる。