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人柱はミイラと出会う (新潮文庫)

感想・レビュー
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モルワイデ鮒
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江戸と現代日本のパラレルワールドにアメリカから留学生。人柱職人が謎を解く七つの連作短編。山口雅也さんの『日本殺人事件』に比べると控えめな世界観だがその感じでお歯黒とか出されると異質感が際立って面白い。結末が唖然の表題作。見えない男『黒衣は議場から消える』リリーの言葉にグッとくる『ミョウガは心に効くクスリ』続編がありそうでなさそうなラストの『参勤交代は知事の務め』
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Walhalla
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人柱・黒衣・お歯黒・参勤交代など、現在を生きる日本人にとっても遠く古い慣わしに感じますが、外国人留学生にとってみては、それらは日本の不思議な風習として映るのでしょうね。本作品は、そういった文化が現代社会でも普通に行われているという設定で、面白おかしく描かれています。しかも、それらがミステリーの要素として取り扱われていますので、どこまでが風習でどこからが着色なのか、ロジカルな謎解きとともに、いろいろ考えながら楽しめますね。
0255文字
masa
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「人柱」「お歯黒」「参勤交代」といった日本古来の風習が、現代にも残っていたとしたら。留学生を通じて「ここがヘンだよ日本人」的に語られることで、それはあたかもパラレルワールドで現在進行形であるかのような自然さで読者の脳内に焼き直しされる。TV番組で昭和がヤバイとクローズアップされるように、現代だってひとつ先の時代から振り返る日が来ればきっと変な風習だらけなのだろう。例えば電車に乗ったら皆が一様に小さな画面を眺める様は、そう遠くない未来に異様な風景として映るだろうことは確信している。明日の異常は昨日の普通だ。
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抹茶カステラ
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ネタバレある作家さんによる石持浅海さんの裏ベストの中の1冊(残りの2冊は既読)。私達の知っている日本と同じようで所々でだいぶ違うパラレル日本が舞台。主人公はそんな日本にアメリカから留学に来たリリー。彼女が日本で出会う不思議な風習と事件。人柱、黒衣、お歯黒、厄年、鷹匠、ミョウガ、参勤交代。現代日本ではもう存在しないものもあるこれらがこのパラレル日本では今なお存在し、重要なものであったりする。この中だと人柱と厄年が特に面白い。「厄年は怪我に注意」1年の厄年休暇。この時期だから隠せる。この設定ゆえの計画で面白かった。
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サディ
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人柱という風習が日本にあったのははじめて知った。お歯黒、黒子、生姜の効用など、日本の風土や歴史に残されたことを在在にした事件を人柱をしている直海が家族とともに解決していく。インパクトのある事件ということよりも、ちょっとしたサスペンス。
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ともとも
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人柱•黒衣•参勤交代など、古文や歴史の授業で習った昔の風習が、今なお当たり前の事として行われているパラレルワールドの日本が舞台。収録された7話の短編どれもこれも、なんじゃそりゃ??と思わず笑ってしまうような設定を見事に活かしたミステリで、語り手であるアメリカから来た交換留学生•リリーと一緒に、ちょっと可笑しな並行世界の奇妙な習慣を不思議に思ったり驚いたりしながらサクサク読了。1話毎にリリーと人柱職人•東郷の距離が近づいていくのをニヤけ顔で見守るのも楽しい。既読の石持作品の中でも上位に入る面白さだった。
ともとも

ぜんこうさん、ナイス&コメントありがとうございます。私もそれほどたくさん読んでるわけではないのですが、この本は「石持さん、こんなのも書けるんだ~」と思ったので、他の石持作品とは少しテイストが違うような気がします。でも『座間味くん』『碓氷優佳』『殺し屋』のシリーズは面白いので、機会があれば読んでいただきたいです。シリーズ物以外だと『届け物はまだ手の中に』も楽しかったです。(注)石持さんの作品は、倫理観の無さから拒否反応を示す人も多いので、あまり強くはオススメできませんが、私は大好きです。

10/04 16:13
ぜんこう

(今の政府や与党にはできない)丁寧な説明ありがとうございます(笑) すぐには手に取らないと思うので、スマホのメモに書いておきます。そのメモを忘れたりするのも多いですが(^^;)

10/04 19:03
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花嵐
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★★★☆☆ 連作短編集。江戸の風俗がいまだ息づくパラレルワールドの日本を舞台とした七編が収録されている。「人柱」や「お歯黒」に「参勤交代」と、現代日本では中々目にしないものが根付く世界観の中での事件は一見すると分かりにくい。しかしどの謎にもきちんとした理由がありロジックがあるわけで、それらを綺麗に解き明かすところは流石の一言。その着地点が少々綺麗すぎるきらいがあるが、それらも含めて見事にまとまっていると言える。
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海月
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人柱、お歯黒、参勤交代など、古来の風習が残るパラレルワールドの日本を舞台にした作品が、七編収録された連作短編集です。石持さんといえば、変則的なクローズドサークル作成が得意というイメージですが、このような世界観を持った作品集を発表されていたことに驚きました。風習の説明をスムーズにする為に、外国人留学生を語り手にするところも上手いと思いましたし、何よりその発想力の凄さにただ脱帽するばかりです。シリーズ化はされていないようですが、面白い試みだけにもっと読みたいと思ってしまいます。
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梨愛
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【人柱】【お歯黒】【参勤交代】といった過去の風習が現代にあったら。日本文化✕現代社会な【黒子のいる国会】【厄年休暇】【言い伝え的な物忘れ促進のミョウガ】【警察犬ならぬ警察鷹】があったら。パラレルワールドな現代日本で起こる犯罪を頭脳明晰な【人柱職人】が人の心に寄り添って解決していく。謎解きな部分も面白いんだけど、そもそもの設定が面白かった。
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本みかん
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人柱や参勤交代制度などが現代まで残るifな日本での起こる事件の推理。現代日本ではあり得ないシチュエーションでの事件なので新しかった。どこかが少しズレている日本なのだが、ズレ方が絶妙で小気味よかった。石持先生なのでミステリ部分もちゃんとしている。面白かった。
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pn675
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ネタバレ変な日本ミステリ。石持浅海の雰囲気は健在。人柱や参勤交代などが未だ息づくパラレルワールドの日本を舞台に、主人公の留学生が遭遇する謎の数々。ただ江戸時代の事柄を現代に持ってきているわけではなく、現代的な解釈がなされており(例えば、地方の意見を確実に中央省庁へ届けるための"参勤交代"など)面白かった。
0255文字
かごめ
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時代錯誤の常識の時代に在る、人柱や鉄漿、大名行列など。新しい解釈で楽しく読ませてもらいました。
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ぜんこう
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アンソロジーを除く初読み作家さん。江戸の風俗が残るパラレルワールドの日本での謎解き。 職業としての人柱/議会の議員一人ひとりに黒衣/既婚女性のお歯黒/厄年休暇/鷹匠による警察鷹/嫌なことを忘れるミョウガ/知事の参勤交代。 主に謎を解くのは人柱職人(←神聖なんやけどなんじゃこれです)。 なんか読んでて鯨統一郎さんの本を読んでる錯覚が・・・それだけバカバカしい発想で楽しい。 同じようなテイストの作品があったらまた読んでみたい。
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まひはる
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【人柱】城などの難工事の際、完成を祈願し、神への生贄として生きた人を地中や水底に埋めること――留学生のリリーは、工事現場からミイラが発見されるという、奇怪な殺人事件に遭遇する。その死体から浮かび上がる、この国の信じられない風習とは……人柱に黒衣に参勤交代。江戸の風俗がいまだ息づくパラレル・ワールドの日本を舞台に、石持流ロジックが冴え渡る傑作ミステリ!
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きゃっとにっぷ
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再読 パラレルな物語はいいものが多い(当社比)。
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鹿乃子
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ユーモアがあって良かった。ラストもクスッとした
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pao
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★★★★☆ 連作短編集。人柱・お歯黒・参勤交代など過去の風習が残っているパラレルワールドの日本を舞台にした短編7編。普通に人柱が職業としてあり、警察犬ならぬ警察鷹が活躍し、既婚女性はお歯黒をする。何とも愉快な世界観!目の付け所に感心。ミステリーとしても石持さん独特の淡々としたロジックが楽しめる。「職業は?」「人柱です」って思わずクスッとしてしまう。面白かった♪
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ひまわり*
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読了整理◆工事の間数ヵ月から何年もにわたり地下に籠る「人柱職人」という仕事をする従兄弟が、江戸の風習が続く現代で起こる事件を解決していくお話。人柱という職業もだが、お歯黒や参勤交代が存在する現代という設定、今もそういった風習があれば…と想像すると…。とても面白い設定だったと思います。次どうなるのー!とのめり込むような展開ではないけど、1つ1つのお話がおもしろく、さくさくと読み軽く楽しめる1冊でした!
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おとなし
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☆☆
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non
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人柱という職業の従兄、お歯黒の風習、政治家についている黒衣、鷹匠、参勤交代など現代なのに自然とそういうものが存在して各章で事件が起き、人柱の従兄が事件を解く。海外から来ているリリーの目を通しての日本の風習に対する驚きは、そのまま読者の驚きという新しい感覚で面白かった。次回は、人柱がリリーと海外へ行き、海外の風習での事件に遭遇して欲しいなぁ。
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青柳
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これは非常に面白かった! メインとなる登場人物は同じだが、一つ一つの話が独立した短編集の体をとっていたこともあり、間延びすること無く気軽に読める作品。 日本に昔存在した慣習(人柱、お歯黒等)が現在も続いているパラレル的な日本が舞台であり、その慣習を利用したミステリはとても新鮮だった。 シリーズでなく、この一冊で完結なのが惜しいと思うほど、もっと読みたいと感じる作品だった。
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メパシ
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今作に出てくるような仕事、風習が本当にあったら面白いなぁ。
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katsu1969
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過去読本。アナザージャパンが舞台の軽い短編集だった様な。図書館で借りて読みました。集中して読んだ中の一冊です。
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すたこ
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★★★★昔の日本の風習(人柱·黒子·お歯黒etc)が残っていたら…パラレルワールドものの連作短編集。それらの風習に事件を絡めたほのぼのミステリー。こんな設定思い付くなんて、さすがの一言!それぞれが妙にハマっていて、今だに自分の知らないところで行われてるんじゃないかと信じそうになってしまった。とても読みやすく、面白かった。留学生のリリーの想いが可愛らしい。表紙の絵が好き。
0255文字
アッキー
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人柱や黒衣やお歯黒など今でもあったら、などという設定で起きる事件。特に探偵役の人物は人柱職人といって、何ヶ月も人柱として過ごすという、およそ考えられないもの。パラレルワールドの特徴が一層際立っていく。そのあたりが事件に自然に絡まって、そして解き明かす過程はやっぱり論理的。一見奇抜な習慣と事件がうまい具合に融合した話を楽しめた。
アッキー

工事が終わるまで基礎の中に作られた、外界と遮断された部屋に閉じこもって孤独に過ごすだけという仕事です。収入が良かったとしてもやりたくないなぁ。

04/22 19:10
ひろ20

そうなんですね、孤独死しちゃいそうです(^^;;

04/22 19:13
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Tsukamo
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人柱にお歯黒etc…江戸時代の風習が続くパラレルワールドの日本を舞台にした七つの連作短編ミステリ。現代に人柱?と恐ろしい想像をしてしまったが、そんなホラー的な展開にはならず、意外と現実にあってもおかしくなさそうな設定になっていて安心した。他にも、厄年は現代日本にも根付いている風習だけど、ここでは更に踏込んで厄年休暇なるものが。本当にあってもおかしくなさそうなギリギリを描いていてとても面白く読めた。リリー&東郷でシリーズ化してほしいけど十年以上前の作品だし期待はできないか…
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ふぁぶ
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日本の昔の風習が今も残っていたら…という、いわばパラレルもの。しかし、それだけではなくその風習に事件や人間模様を絡めて物語をつくるのだから、恐れ入る。 留学生のリリーからの視点で描かれるので、説明くささもない。日常のミステリーにリリーの淡い恋愛模様もあって、爽やかに読める。続編がなさそうなのが残念。
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ジンベエ親分
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人柱、お歯黒、参勤交代などの風習が今に残っているというパラレルワールドの日本での話。アメリカからの留学生の目を通して語られるので、見知らぬ風習に戸惑い、日本人から説明を受け、という流れが同じく何も知らない我々読者の目線と一致していて読みやすい。まあそこは石持作品、座間味君のようなキレ者が活躍するミステリーなのだが、その謎もそれら風習にがっちり関係してるわけで、読者も一緒に考えることができる面白さがある。とはいえ、飛躍度は凄まじいものがあるので、なかなか正解はできないが(笑) 気軽に読めて楽しいミステリー。
ジンベエ親分

鷹匠の話は、「鷹はそんな狩りはしねぇ」とツッコミを入れたところからパタパタと正解に辿り着いて、そうかこういう思考をすれば良いのか、と得意になったが、それでも他の話はさっぱりだった(笑) それと「厄年休暇」はマジ欲しいぞ!もうずいぶん前に過ぎたけど(笑) この話は「犯人」の茶目っ気がとても可愛らしくて好きな話。

02/14 01:34
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みぶかん
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信じやすい自分が本当に今の日本にそんな文化があるのかなと信じてしまうくらいには想像力満点の推理小説でした。各章の目の付け所が面白い。黒衣とミョウガの章が好きです。
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yamakujira
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ビルや橋の建設時には現場に設えた地下室に人柱職人が竣工まで籠り、議員には影のように黒衣が付き添い、既婚者はお歯黒を塗り、厄年には1年間の休暇が義務づけられ、鷹匠が警察に協力し、凶事があればミョウガを食べ、知事は東京に参勤交代する、という現実とは少し違う日本を舞台にした7編のミステリ。留学生のリリイを主人公にしたことで、くどくなりがちな習俗の説明が無理なく流れる。探偵役の東郷の推理は、論理的な思考よりも想像力に感心するね。ミステリを借りて、あり得なくもないと思える独特の世界観を楽しめた。 (★★★☆☆)
0255文字
キートン
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ネタバレ昔々日本で本当に行われていた風習などが現代の日本に残っていたらという、相変わらず独特の世界観を持つ石持ミステリー。 他の作品と同様に世界観とミステリーの組み合わせ方は絶妙なんだけど、短編ということで、登場する日本の風習が現代でどういう風にアレンジされているかの説明を最初にしなくてはならないため、物語がやや早歩きというか、登場人物たちの日常の描写が少ないように感じるのだけはちょっと残念。
0255文字
きっしぃ
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もしも江戸時代の慣習が現代に残っていたら…なミステリー。人柱、黒衣、お歯黒、参勤交代がある、なぜか札幌が舞台。一話目だけ読んで、なんとなく続き読んでなかったけど、今回は読了。仮想設定を生かしたロジカルな推理が楽しい。ほとんどの慣習は残ってなくてよかった!だけど、厄年休暇欲しいー、来年一年休みたい。。
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じょうき
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もし江戸時代の風習が現代に残っていたら…という設定の短編集。さすが石持作品、次はどんな風習が登場するのだろうと、先が気になって仕方ない作品だった。なんといっても世界観が秀逸。また、ただの色物にせず、ミステリとして読み応えがある。ただ、謎解きにやや飛躍がある気がして、してやられた!と思わせる他作品と比べると、やや小粒な印象。インパクトが強かったのは、ミョウガの短編で、真相の悲しさに胸が痛くなった。作品集の結末は予想したとおりのものだったが、ニンマリしてしまう。ぜひ続編を読んでみたい作品だった。
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める
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ネタバレ石持さんらしい、特殊な設定での短編連作ミステリー。表題作の『人柱はミイラに出会う』は、解説にある通り、読む前は本当に生贄で生き埋めにされちゃうのかと思い、残酷な話だ覚悟して読もう、と思いながら読み進めました。しかし意外にも恋愛要素もあって、変わった世界観も楽しめました。とりあえず、厄年休暇が欲しいです。
0255文字
じゅんぢ
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この世界観は面白い。一冊で終わらせるのはもったいない気がする。
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砂糖
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再読。人柱、お歯黒、黒子・・・と古い日本の風俗が現在も形や意味を超えて行われているのが前提の世界でのミステリー。探偵役の人柱職人と、留学生との恋の展開もあり楽しめる。謎解きは相変わらず会話の中で理屈っぽいな。
0255文字
くらげ@
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(☆☆☆☆)探偵役は人柱を職業にしているあたりから普通とは違うズレた世界観。そこでは参勤交代、お歯黒なども当たり前のようにある生活。そしてそこで起こる事件。それなのにうまく紡がれているのが不思議…。おもしろかったです。
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かおりん
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石持さんらしさと、らしくなさの幸福なマリアージュ。 言い換えれば、荒唐無稽な動機と、陰惨でない事件。 探偵役が設定から魅力満載。 人柱やってる探偵って、どういう経緯で思い付くの⁉ エピソードの中では、鷹匠の話が好みでしたが、何にせよハッピーエンドで読後感もよく、ミステリの味付けも勿論効いていて、石持さん入門にいいかも知れません。
0255文字
9landmine
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黒衣は女性でもなれるのだろうか?既婚のオネエはお歯黒するのか?江戸の風習は男尊女卑と繋がっている部分が多いのがわかるか
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