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リトル・ピープルの時代 (幻冬舎文庫)

感想・レビュー
61

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古道寺新人
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ネタバレ『ゼロ想』をスケールアップさせたような内容。『ゼロ想』ではゼロ年代の想像力=決断主義に限定して論じていたが、本書は「ビッグブラザーの解体機(1968年~1995年)」から「リトルピープルの時代(1995年~)」までをポップカルチャーを素材として詳述する。本書は『ゼロ想』と被るところも多いものの、『ゼロ想』では突っ込んで論じられていない「拡張現実」というキーワードを深掘りしているため、「今」を考えるためのヒントが豊富である。
0255文字
たろーたん
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どれくらいの妥当性があるのかはさておき、時代分析としてはそこそこ面白いと思った。著者は戦後史を3つに分ける。①「1968年までのビッグ・ブラザーの時代」だ。理想の時代であり、夢の時代でもあって、国際秩序は冷戦、戦争観は国民国家間の総力戦となる。悪とされるものはファシズム・スターリニズムであり、その悪の原因は権力への意思(大きな物語への強制)となる。ここでの悪のイメージは怪獣であり、ヒーローはウルトラマンだった。こでの大きな物語の解体が、通底する今後の流れとなる。(続)
たろーたん

③「1995年以降がリトル・ピープルの時代」だ。拡張現実の時代であり、国際秩序はグローバリゼーション、戦争観はテロの連鎖となる。悪とされるのは原理主義者たちで、その原因はシステム化の反作用(小さな物語館の衝突)となる。ここでの悪のイメージは悪のヒーローであり、ヒーローは平成仮面ライダーとなる。2ちゃんねるやニコニコ動画などのインターネットや、ひぐらしや東方などのn次創作・メディアミックスに著者は可能性を見出す。ラストはインターネットで今までの大きな物語が完全に解体し、個人化が加速していく流れだ。

12/27 16:04
たろーたん

Amazonレビューを見ると、「万事が万事、自身のイメージだけで話しを進めている」「表層の文化現象をなぞっただけで分析の水準は十分ではない」との批判があって結構納得する。私もぶっちゃけ「通俗時代分析をサブカルに当てはめたもの」と思った。ジェンダー分析やフェミニズム批評と似ていて、先に答えがあって、それを好きなモノからも読み取っていく感じがする。そして、最後はインターネットやテクノロジーは世界を変えてしまうあるある論。2011年の本なので、当時の論壇で賑わせていたから仕方ないかもしれないけど。

12/27 16:04
3件のコメントを全て見る
0255文字
隠居
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前時代の話題作。とても大切で面白そうな事が語られていそうだとは感じるのだが、登場するサブカル作品が知らない物ばかりで、どうしても頭に入ってこない。知らないなら今から知れば良いと思われるだろうが、もう若くない人間にとって実際にはそれは難しい。若い頃は毎日新しいアニメや映画や音楽や書籍に触れる事が心からの喜びだった私も今では僅か30分の動画にも耐える事ができないのだ。この点、前作は知っている作品ばかりだったので助かった。文章が上手くなっているという評価もあるが正直、長大で濃厚になり過ぎて付いて行くのがしんどい
0255文字
takao
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ふむ
0255文字
エルマー
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「そう、〜〜〜〜〜。」っていうの禁止にしてほしい。中身は浅薄で、柄谷とか浅田とか先見の明なかったね、ってこの内容で言えるのは逆にすごいというか、ニュージェネ感?はあった。仮面ライダーへの熱い想いは伝わってきた。
0255文字
梨
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☆☆☆☆小さな父
0255文字
Visor
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大学時代以来の再読。当時は卒論(セカイ系について)を描くための資料として教授に進められて読んだだけだし、自分自身のことで精いっぱいだったので理解が浅かったなと思う。今の方がわかる。とはいえ、本書でリトル・ピープル的システムをハックした存在の代表例として提出されたAKB48も主要メンバーの卒業を経て限界を迎えたわけで、縮小再生産と島宇宙化だけが進むなあと思う。拡張現実の時代にまだまだ人々はコミットしきれておらず、Twitterもグローバル資本主義化での脆弱性をあらわに、本書で軽く触れられた共同体主義が復権?
Visor

ウクライナ戦争と米中対立によりビッグブラザーの影もやや復権したように感じるが、結局は「世界の終わり」は訪れず、そのときどきの大衆の正義押し付けゲームが続くだけなのだろうか。まあ、戦争よりは平たんな戦場の方がましだよな、とうっすら戦争の空気を感じると思う。

07/04 10:31
0255文字
春風
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宇野氏は戦後→現代をビックブラザーの時代からリトルピープルの時代へという。前者は「ここではない、どこか」を希求する大きな物語のあった時代。後者はもはや外部は存在せず「いま、ここ」に留まり、徹底的に内在することでのみ超越することができる時代とする。これをポップカルチャーに求めた時、リトルピープルの時代を象徴するものは内部より生まれた仮面ライダーである。一連の物語構造を分析することで、現代日本の内在による超越の想像力とその限界とを検討している。物語批評の真価が体感でき、現代日本を相対化する一助となり得る一冊。
0255文字
静かな生活
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今読み返すと大変どう読むかに手こずる内容
0255文字
hanchyan@つまりはそういうことだ
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♪ユワナ・リーライ〜ズ描いた未来〜図・ブチ抜いて〜行けるのは〜ユアディオンリーワ〜ン♪ というわけで。やー。もんっっのすご〜~く面白かった!!!
ジム

やー「はんちゃん、これ読んだのかぁ」ってその分厚さにおののく→さよなら👋~→する前にあとがき読んで中が気になる→序章読んでおおってちょっと思う→でも長いや!😂←今ここ。じゃあ第1章だけ読んでみるー。全然わからんかったらゴメン😂

09/23 15:44
hanchyan@つまりはそういうことだ

そんなもん別に誰に謝る必要もないよ(笑) 「こういう本があって、あろうことか『ものすごく面白い』っていうヤツがいる」でも、立派な感想じゃんか(笑) 誰にも迷惑かからないし気にすることないんだよ。

09/23 20:12
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0255文字
usanosuke
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「ゼロ年代の想像力」に続き、著者が現代社会を分析した興味深い一冊。タイトルの「リトル・ピープル」とは村上春樹の「1Q84」に登場する実体のないアレだ。村上のエルサレム賞受賞スピーチにおける「壁と卵」の比喩的発言から始まる分析もなかなか面白い。戦後、冷戦下の国家権力を拠り所にしていたいわば「ビッグ・ブラザー」の時代は、冷戦が終結しグローバル化の流れのなかで、「ビッグ・ブラザー」は壊死、解体され、貨幣と情報のネットワークによって構築された現在、「リトル・ピープル」の時代へと変貌した。しかしながら、(続く)→
usanosuke

これまで豊かな想像力を発揮していた村上でさえこの新しい時代を捉えきることができなかった。著者は、この新しい時代にポップカルチャー(ウルトラマンと仮面ライダー)を紐解くことで現代の日本を描き出す。無数の小さなものが無限に連鎖し、システムを形成しているものが現代の壁だ。まさに現実を変えようと思えば、世界の外側でなく内側に取り入れ、書き換えを選ぶことが有効であると考えるようになってきているのではないか。著者は平成仮面ライダーのなかに、同じような思考の変化を察知した。我々はサイバー空間にもう一つの現実を(続く)→

01/04 16:56
usanosuke

作るのではなく、〈いま、ここに〉どこでも潜り多重化し、つまり情報テクノロジーで現実を拡張するための想像力を問われている。

01/04 16:57
0255文字
ころこ
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文章が格段に上手くなっていることに驚きます。それぞれの議論はこれ以上にない位に明快で、その議論同士の接続と全体の構図も破綻なく、村上春樹を批判的に論じている前半3分の1は秀逸です。問題はその後の3分の2の展開をどう評価するかです。ビック・ブラザー(大きな物語)無きリトル・ピープルの時代(小さな物語)にあって、村上はデタッチメントからコミットメントに移行する。それは良き父になろうとするロマンティックな自己実現として物語られるが、そこで生じたのは女性の犠牲の上に成り立っている「レイプ・ファンタジィ」だったこと
ころこ

に「世界の終わり」(内面)と「ハードボイルド・ワンダーランド」(社会)の統合を目指して、結果的には前者が肥大してしまった村上の限界をみます。ウルトラマン=ビック・ブラザー、仮面ライダー=リトル・ピープルとして重ねて、後者から未来の可能性を考察しています。過去に対する整理は非常に鋭い反面、村上を現実に追いつかれたと批判するほど著者も未来に対する画を描けているとは思えず、後半に向かって尻すぼみになっているようにみえます。「レイプ・ファンタジィ」と批判する著者がアイドル文化に没入しているのは大きな矛盾でしょう。

11/17 10:58
0255文字
TOMYTOMY
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母性のディストピアへの序章。
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ぼっせぃー
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10年前に単行本版を読んだのを再読。ちょっとした違和感があるのは、文中“奇形的”“歪な”と表現されているものの参照点がはっきりしない点で、これは筆者がある種の自明さを含んでこう表現しているのだろうけど、どれも自分にとってそれほど奇妙な印象は受けなかったので戸惑った。おそらく95年以降に物心のついた自分は、ビッグ・ブラザーからリトル・ピープルの世界へ、という移行を肌で体験していないからなのだろう。『ダークナイト』の分析からは「フリーライダー」「無敵の人」がなぜこの社会で脅威になりつつあるのかも導ける。
0255文字
読書家さん#DL1oer
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村上春樹評論が秀逸。自分が感じていた違和感を見事に代弁してくれた。平成仮面ライダーの評論は若干間延びしてダルいですが、「リトル・ピープルの時代は、もう社会全体をフロイト的に精神分析できるような時代じゃないよ」というメッセージは、鋭いと思います。
0255文字
かおっくす
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震災後の私たちは、日常と非日常の境界が融解した危機と生きるための想像力を必要としている。村上春樹のいう、壁=システムは私たちの内側にあり、卵と壁は共犯関係にある。ビッグ・ブラザーからリトル・ピープルへ。ビッグ・ブラザーはウルトラマンであり、リトル・ピープルは仮面ライダーである。もうビッグ・ブラザーの出る幕はないと村上春樹は宣言した。時代が望む時、仮面ライダーは必ず甦る。人間とは能動的な主体=市民でもなく、受動的な主体=動物でもなく、中間をさまよう人間であり、インターネットはそれに適応したメディアである。
0255文字
ヨックムド
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春樹とマンとライダーで、お次はゲーミフィケーション。ジョーカー、AKB、ガンダムもあるでよ。もう、大好きが詰まってんなぁ。平成ライダー見てないし、ガンダムもZ途中だし、見ちゃうかなぁ。こういう好きという情熱が生活を彩るし、駆動するんだよな。
0255文字
ぞだぐぁ
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前半村上春樹、後半ウルトラマンと仮面ライダー(平成の割合高し)を用いて戦後、アメリカの核の傘の下でのモラトリアムの中育った文化についての本。オーズ時代故Wまでしか詳しい言及はないが、SPRITSへの言及もありライダー好きでそれを学術的っぽく纏めようとしているけどよくわからない印象。読むのに疲れた……。
ぞだぐぁ

文庫じゃない方読んだのに、間違えて感想こちらに感想を書いてしまった。修正とかあったらゴメンなさい。

08/19 22:26
0255文字
カエル子
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いただきもの。よくわからないまま読みはじめる。村上春樹…(ほとんど読んでない)からのウルトラマンからの仮面ライダー(40年前の記憶をたどる…)。そして平成「仮面ライダー」シリーズ(ひとつも見たことない)という展開でどうなることかと思ったが、この著者は要約が上手い(そこかいっ笑)。大きな敵を失って、内なる自己との闘いに挑まざるを得なくなった人類には適切に「想像力」を働かせる力が必要ってことで良いかな? 男の子たちはヒーローものでいろいろ刷り込まれるということもよくわかりました。
0255文字
新平
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村上春樹の作品群と平成仮面ライダーの評論によって、現在の社会状況は「リトルピープルの時代」であると導き出している。後者は「ゼロ年代の想像力」とかぶるところが多かったが、大変おもしろく読めた。村上春樹周辺の作品を読もうという気にさせてくれた。文芸評論というジャンルの魅力に気づかせてくれたのだが、文芸が影響力を失った時代、筆者も言うように日本では社会学といわれているものが埋めてきたニッチなのだなと共感した。
新平

大変おもしろかったのだが、「リトルピープル」という概念が、大きな物語の終焉に対して人々がミーイズムとかマイホーム主義によって自衛してきた状況の後追いというか、何を今さら感と、1つのジャンルの深堀りで仕方のない面はあるが、島宇宙内結論というか、捨象してしまったものが多すぎる感は否めないのではあるが。

01/21 12:44
0255文字
懐古民K.S
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サブカル批評と言う名のまやかし。本書は思い込みで書かれている。前半の村上春樹でさえ杜撰なのに、後半に至ってはもはや呆れる。所詮宇野とかいう低能はこの程度。宇野はこの本の無効をゼロ年代より先に宣言するべきです。やはりゼロアカはニューアカを超えられれない運命なのだろう。
0255文字
Ñori
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サブカルの詳述に興味がない人は各章の導入と結語で十分内容を理解できるかと。 自分はピックアップされている作品を一部消費してきたので、ヒット作の裏にある時代的要請の存在と製作者達の対応という点は興味深く読んだ。 海外に長く住むと、いかにグローバル化の世界にあっても「外部の消失」に関しては、日本人に顕著なローカル幻想ではないかと思えてしまう。つまり自国で完結しているという幻想を抱いているゆえの思考なのではないかと。 「終わらない日常」も未曽有の環境危機という現前の物語の存在の前で維持できるのか、疑問だらけだ。
0255文字
vinlandmbit
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相当なボリューム感。。一度では理解しきれなかった所が多々あったので再読予定。核となる「ビッグブラザーの時代」「ビッグブラザーの解体期」「リトルピープルの時代」の観点での比較については面白い切り口であり腑に落ちる点多くありました。
0255文字
らたた
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こういう本は初めて読んだので時間はかかったけど、読んでから世界の見え方がガラッと変わった。とても好きな本。
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かがみ
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「ビッグ・ブラザー=国民国家」が零落し「リトル・ピープル=資本と情報のネットワーク」が台頭する現代社会における想像力とは何かを問う一冊。村上春樹というメインカルチャーを代表する作家と、仮面ライダーをはじめとしたサブカルチャー群の比較考察という極めてユニークな試みの中で「拡張現実」という概念が提出される。ありもしない「ここではない、どこか」を仮想するのではなく、まさにこの「いま、ここ」を拡張していくことによって幸せの在処を見出していく。現代とはそういう想像力が求められている時代ということなのだろう。
懐古民K.S

それなのに何も変わってないなんて滑稽だね。

01/06 10:30
0255文字
大渡星
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ビッグブラザーからリトルピープルへ。「ここではない、どこか」から「いま、ここ」へ。その遷移が分かりやすく記されていて面白かった。 ここまで綺麗に説明されると「恣意的にライン引いてないか?」と懐疑的になってしまうが、そうだとしても示唆的な内容に富む本。 宇野常寛、いいな。他にも読んでみよう。
0255文字
プロムナード
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“ビッグ・ブラザー”→“リトル・ピープル”という時代変化を、ウルトラマン→仮面ライダー、バートン版ジョーカー→ノーラン版ジョーカー、VR→AR等で綺麗に整理していく面白さ。前著『ゼロ年代~』で感じた主張の混乱が整った(丸くなった)感があってとても読みやすい。その分かりやす過ぎなところは気になりますが。例えばVRで「向こう側」へ没入する志向もまたARと併存しているし、単純な二項対立でなく、それぞれの志向の変容をもっと丁寧に追うべきだって気がする。世界を多重化する想像力に希望を見出す姿勢にはまったく同意です。
プロムナード

終章で「時代が望む時、仮面ライダーは必ず甦る」とか書いちゃうリリシズムは好き。

07/24 14:40
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蛭子戎
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大きな物語の終焉的な話は散々手垢のついた話だが、そのあとに来たリトルピープルの時代というものも既視感があるようなないような。しかし村上春樹分析はなかなか面白かったが仮面ライダーに興味ないからそれ以後の話はかなり読むのが辛かった。そして理論的な発展もなさそう。これから読む人で仮面ライダーに興味ない人は村上春樹のとこだけ読めば良い。
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静かな生活
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【文庫版あとがきの「長さ」】単行本版は、大震災に揺らぎ言論空間で希望と絶望がない交ぜになった言葉が大量に発生した2011年の発刊、文庫版の発刊は、15年安保の勃発に象徴されるような事象が左右問わず、とうとう行くところまで行ってしまった日本の政治空間を本格的に露呈させた2015年。本書の核には平成仮面ライダーシリーズといった「ゼロ年代」もある。しかしあの5年間が何か、長い。
0255文字
たかうち
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これから精読していきたい
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しんたろ
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ビックブラザーとリトル・ピープル/興味深いんだけどまだまだ社会学は浅いことを痛感する
0255文字
コウみん
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サブカル系の評論家として有名な宇野常寛さんの著書。 3・11以後、日本社会は壁と卵に比喩される。 ここで壁はビックブラザーを、卵はリトルピープルを意味する。 世界はジョージ・オーウェル の「1984」に出るビックブラザーの社会の冷戦を経ち、リトルピープルの時代になり始めた。 この本を読み、一番面白かったのは仮面ライダーのシリーズ説明だった。特に仮面ライダーの中で現在の日本社会を語ったのが印象的だった。
0255文字
後ろのお兄さん
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説明に使っている道具立ては、まぁ、どこかで一度は聞いたもの。「ビッグブラザーの壊死」は「第三者の審級の死」(大澤真幸)や「歴史の終わり」(フランシス・フクヤマ)と類義だろうし、「歴史を物語としてではなくデータベースとして消費する」は東浩紀くんが以前から提出している議論だし。そもそも、ウルトラマンシリーズと仮面ライダーシリーズの差異については、白倉伸一郎の議論を下敷きにしているし。 ただ、「平成仮面ライダー」シリーズの分析は嚆矢でしたねぇ。
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サンタフェ
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・〈ここではない、どこか〉へ誘うものから、〈いま、ここ〉を多重化するものへ・「もうひとつの世界への接続」(VR的)ではなく、「いま、ここの世界の読み替え(AR的)」技術的には今だとVRも盛り返してる、あとポケモンGOがあるからARも捨てたもんじゃないってことでこの先には何Rが待ってるんでしょう。・徹底して内在することで超越する、どこまでもここを深く潜るっていうのはなんとなくイメージできて、大変素晴らしいと思いましたが実践が難しい、何をすればいいのか。
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なっぢ@断捨離実行中
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川上弘美の解説が本書の本質的なダメさを表している。「次の案」や「答え」を出すのは本来、批評の仕事ではない。というか、著者の方も村上春樹を分析した最後の段で東や大澤を引きながら『それはもはや想像力の仕事ではない』と断言しているので元々やる気がないんだろう。して、批評の放棄の上に残されたのは社会学や情報工学の知見をサブカルで強引に結び付けただけの粗雑なパッチワークでしかなく、これなら見田や大澤の本を読んだ方が遥かにマシだろう。あと、レイプファンタジーを批判しておきながらAKBを持ち上げるダブスタは問題外だね。
0255文字
サイバーパンツ
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リトル・ピープル=「小さな父」として、傷つけ合わざるをえない「父性のディストピア」に生きる私たちが、〈今、ここ〉から希望(新たなシステム)をいかに掘り当てるか、というのが本書のテーマ。なのだが、このテーマ自体が、父性の動員ゲームと、〈今、ここ〉啓蒙モードの二つに乖離しているように思える。見田・大澤史観を踏まえた、逃げろから変えろへという啓蒙モードは分かったが、「父性のディストピア」問題へのアンサーが分からない。面白いが、宇野の個人的事情も交えた熱意が迸り過ぎたせいで、核が何なのかが分からなくなっている。
Takayuki  Oohashi

昔、読みました。サイバーさんも読まれたのですね。

10/13 13:08
0255文字
藤原侑貴
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ふと「ここではない、どこか」へ行きたくなる。妙な話だ。「どこか」とは一体どこなのか。きっとわたしは「どこか」を仮構している。「外部」なんてありはしないのに。じゃあどうすればいいのか。死ねば「どこか」へ行けるか。いや、ちがう。大事なのはこの世界を受容し「内在」すること、「ただ深く、ひたすらにこの新しい世界の〈内部〉に〈潜る〉こと」。徹底した「内在」が超越を生む。「父」の立場を不可避に捉えているところには疑問が残るが、川上弘美いわく「楽観的にみえて、実はとても絶望的な」著者の言葉を「いま、ここ」では信じたい。
0255文字
米村こなん
新着
斜め読み。とにかく宇野の言葉遣いが生理的に受け付けない。曰く《単一のビックブラザーズからのデタッチメントが壊死し、無数のリトル・ピープルたちへのコミットメントへと春樹は展開した》云々。ジョージ・オーエルやティム・オブライエンを(もちろん春樹も)読んでいないと、なにを言っているか意味不明な言述である。大文字の歴史から切り離された酷薄な生を宇野にとやかく言われなくても、私たちは必死で生きている。ソンタグ風にいえば《反批評》の対象として撃つべき言説でもある。
0255文字
えふのらん
新着
 戦後サブカル史、大きな物語の一端だったウルトラマンからデータベース消費を導入した仮面ライダーまでを通史的に解説。東宝の子どもとして生まれ、イデオロギー装置としての役割を果たした初代ウルトラマン、ベトナム戦争の影響を受けて風刺と化したセブン。良くも悪くも国家主義的だった円谷特撮とは距離を取り、テロ組織に一人で立ち向かう悲劇の人間を描いた仮面ライダーや少年のマッチョ趣味の結晶であるマジンガーZ
えふのらん

この手の本にしてはめずらしく、自衛隊映画と言われるガメラ2にも、自衛隊は災害出動することで暴力装置的な意識を排除している、として一目置いている。ただ、ガメラと共同戦線を張った瞬間に国家権力が著しくなっていると断りは入っている。

02/08 01:46
えふのらん

p.183,213,217,223,236,282,334,355,372,384,415,423,437,480,485

02/08 01:47
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