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ヒトラーに抵抗した人々 - 反ナチ市民の勇気とは何か (中公新書 2349)

感想・レビュー
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john
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ヒトラーの政策に反対した人々はどうしていたのかという疑問に答えてくれる本である。しかしながら、勇気をもって反ナチを貫き処刑されたのに、その功績は評価されるどころか、戦勝国側がその証拠を隠して、自国の文書に埋没させたため、抵抗運動の調査研究の大きな障害になっている。ドイツ人全体が悪者だとする集団の罪にするため、もう一つのドイツが存在しては都合が悪かったのである。命をかけて正しい方向に軌道修正しようとした人に対して、あまりに酷い仕打ちだと思う。正しく行動した人々が存在していたことがわかり、よかったと思う。
0255文字
山茶花
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ネタバレ人間は正しいことこそ受け入れ難いもの。耳障りのいい嘘や甘言はするりと受け入れてしまえるのに。本書は半ナチ市民グループの一つである〝クラウザウサークル〟に中心に書かれている。戦後7月20日事件の正当性、処刑された人々の名誉を回復させる長い道のりに「人間とは、戦後とは何か」を思う。遺族や関係者の決して諦めない姿勢がグループの魂そのものだったのではないか。最後に主要メンバーの妻たちが戦後の生活に苦労しつつも概ね長寿であられたこと、そして爆破犯エルザーが長い年月を経て正しく評価されるに至ったことを嬉しく思う。
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G❗️襄
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ネタバレヴェルサイユ条約破棄に湧上がり、生活苦に喘ぐ国民は仕事と引換えにナチを支持し、ゲシュタポに協力した。密告。反ナチ抵抗者は裏切り者。異分子は排除。ナチズムに加担せざるを得なかった。しかし、反ナチ抵抗は屈する事無く、ユダヤ救済、学生運動、ヒトラー暗殺、クーデター等活動し続けるが、未遂の者は検挙処刑され、戦後も反逆者の汚名に晒された。占領体制が終了し、50年代になり《7月20日事件》が再検証される。祖国愛と無私の自己犠牲による行動であり、市民的勇気が抵抗権を行使した倫理的闘いであったと結論。漸く名誉回復が叶う。
0255文字
じろう
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時々ヒトラーやスターリン、毛沢東、日本の軍事体制について読む必要性があるなあ。暴虐と悲劇を忘れてしまうから。組織的反ナチを潰された後の市民的反ナチ運動を取り扱った感動的な本である。ナチス壊滅後もこれらの人が称賛されることはなかった。連合軍も絶対的な戦勝国としてドイツに対峙するために意図的に顕彰することはなかった。戦後体制にドイツ人の影響力を残すことを嫌がったから。党派的意図(組織的党は 存在しなかった。)ではなく良心から反ナチ行動をして処刑され、残された家族の苦難に涙する。
あああ

きっしょい下手クソな文章…クソつまんねーコメント…死ねよガイジ

02/21 05:35
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ぺろりん
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処刑された人々が家族に残した手紙が心に響く。
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吉田よしこ
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★★★★★
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salvia
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再読。ナチス抵抗運動関連本を幾つか読んだ後で、またこの本が読みたくなった。改めて良書だと思う。「人間いかに生きるか」を問い掛けている本。
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孔明
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ネタバレ戦時下のドイツでナチスドイツに反抗する運動を起こしたドイツ人たちの記録である。主に「市民レベルの活動」と「軍部の活動」に分かれる。前者は迫害されるユダヤ人を救出・保護する活動、後者はヒトラー暗殺によるナチス体制の終焉を目指して行動した。しかし、いずれも圧倒的な国民が体制を支持する中では秘密警察の監視の目をぬっての行動は常に密告や裏切り・逮捕の危険があった。よって戦後まで生き延びれず刑死した人物が多数挙がる。「白バラ」「ワルキューレ作戦」は映画にもなり著名。ユダヤ人迫害は多くのドイツ人は見て見ぬ振りだった。
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うちゃちゃ
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心に残った台詞 p162『機会があったら、いつでも人には親切にしなさい。助けたり与えたりする必要のある人たちにそうすることが、人生でいちばん大事なことです。だんだん自分が強くなり、楽しいことも増えてきて、いっぱい勉強するようになると、それだけ人びとをたすける事ができるようになるのです。これから頑張ってね、さようなら。お父さんより。』 これまたすごい一冊だった。歴史を知ることだけではなく、自分はどう生きるのかを問われるような一冊。
0255文字
田楽
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ナチスドイツ体制下で反ナチ抵抗運動を行った市民グループや人々のまとめ。自分はとことん小市民であると思わされた。無視すれば安寧が手に入るならば…と考えしまうと。今この時、ロシア市民である自分を想像してみるが、絶対に抵抗運動を行おうとは思えない。ゆえに高潔さが眩しく感じられた。11才の娘さん宛の最後の手紙のメッセージを忘れず、よい民主主義者でいられるように疑いの目を忘れずに選挙に行く!
0255文字
aki
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ネタバレ〇アドルフ・ライヒヴァインから11歳の長女レテーナに 機会があったら、いつでも人には親切にしなさい。助けたり与えたりする必要のある人たちにそうすることが、人生でいちばん大事なことです。だんだん自分が強くなり、楽しいこともどんどん増えてきて、いっぱい勉強するようになると、それだけ人びとを助けることができるようになるのです。これから頑張ってね、さようなら。お父さんより。 (『アドルフ・ライヒヴァイン‐手紙と文書にみる生涯』)-162頁
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トムお
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この1冊の中に、我々「市民」が社会に対して何を問うべきか。隣人に対してどう接するべきかが凝縮されている。過去ドイツで起きた「人間が人間として生きられない社会」これは決してヒトラー一人の手によってすべてが起きたのではなく、政治に無関心であること・目の前の経済回復のみ享受し続けたこと…市民による小さな選択の積み重ねも一因であると感じた。また抵抗者達の「キリスト教的倫理観に従う」という精神は、クリスチャンの方だけに当てはまる価値観ではなく、信仰に問わず人間が社会性をもって生きる上で持つべき考え方だと思う。
0255文字
mimirohi
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あの狂気な異常な時代ナチズムに反対した人たち。孤独の中にいながらも何の後ろ盾もなく自ら考え解決策を必死に探して行動した勇気と品位ある信念に心を揺さぶられた。悪の沼に誰もが足を取られ方向を見失った時代に信念を曲げず最後まで悪にあらがわず、国家反逆者の烙印を押され死刑を言い渡されても尚、毅然と死を受け入れた人達『いつでも親切にしなさい、助けたり与えたりすることが必要である人にそうすることが人生で1番大切なことです』処刑前11歳の娘に託した最期の手紙、こんな真髄に触れる言葉を託した人物がいた事に涙が止まらず。
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バラソフトクリーム
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ネタバレヒトラーに抵抗した人々はなかなか注目されていなかったよう、ヒトラーのしてきたことが主で。 ここでは抵抗してきた人々の行動と信念、そして多くの抵抗者がゲシュタポ(秘密警察)に捕まり刑死していること。 戦後、遺族には裏切り者としての扱いを受け、占領軍による抵抗運動の隠蔽がさらに彼らの苦しみとなったことが辛い。やがて彼らの行動は認められる。彼らが望んだ未来に今はなっているのか、新しい形を模索しながら考えたい。 ともあれ戦争というものはなくならない。そして自分なりに向き合わねばならないだろう。
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植岡藍
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うっすらと白バラのことは知っていたけれど、それ以外の抵抗活動を知らなかった。抵抗活動をする人々にとって一番の脅威が周囲の人々、密告だったというのがより一層抵抗活動に殉じた人々の高潔さを際立たせる。活動は身を結んだわけでもないというのが歴史の皮肉だけれど、こう生きた人々がいるというのは人類の歴史の中にある魂の証と感じた。どう生きるかという事について考えさせられる。
0255文字
Ryoko
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ネタバレナチスに抵抗したドイツ人達が戦後も無視されたり、冷ややかな目で見られていたという事実を初めて知った。連合国側が戦後のドイツを統治しやすいように彼らの存在を隠したことは情けない。名も無い市民の勇気を心に留めておきたい。
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mdr
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戦後ドイツは記憶文化として普通の人たちを追悼しているという。反ナチ活動グループ「クライザウ・サークル」教育学者アドルフ・ライヒヴァインが処刑直前11歳の娘にしたためた手紙の一節「いつでも人には親切にしなさい。助けたり与えたりする必要のある人たちにそうすることが、人生でいちばん大事なことです。だんだん自分が強くなり、楽しいこともどんどん増えてきて、いっぱい勉強するようになると、それだけ人びとを助けることができるようになるのです。これから頑張ってね。さようなら。お父さんより」これが学ぶことの意味。
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miyuko
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本書には書かれていないが、ナチスが迫害したのはユダヤ人だけではない。多くの障害者が「安楽死」の名のもとに、選民思想の犠牲になって殺された。続くユダヤ人の虐殺。だがそれ以上に衝撃だったのは、多くのドイツ国民が戦後もナチスを支持していたという事実だ。戦後もしばらく、抵抗者の遺族は市民から敵意を向けられたという。自分を省みると、同じ状況に置かれた時に、命をかけて大きな権力や同調圧力に抵抗できるのだろうか。登場する人々の多くが終戦直前に刑死していることが悲しい。非常に考えさせられる一冊だった。
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ポポロ
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なぜホロコーストを看過してしまったのか。イデオロギーを除けば、それが戦後人類に問われた最大の問いだろう。ナチス下で国民は加害を自覚していたのか?本書では知っていて目を逸らしていたとしているが、同時に抵抗運動があったことも重要な指摘に思う。人はホロコーストを起こすし、一方で正義に基づいて命懸けで抵抗運動をすることもできる。このことがあったからドイツは立ち直れなかったのでないかと思ったが、戦後しばらく占領軍により抵抗運動は否定されて遺族は裏切り者扱いされていたとのことだ。現実とナチの影響力の重さに悄然とした。
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kinkin
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Tvドラマ「コンバット」では鉄兜をかぶったドイツ兵は悪者という認識を子供の頃持っていた。そのあたり曖昧なまま、この本を読むとドイツ国民の中にも抵抗する人が多くいたを改めて知る。そして読んでいて思い出したのが映画「ワルキューレ」ヒトラーの暗殺の指揮をとったクラウス・フォン・シュタウフェンベルクがモデル担った映画だ。何度も暗殺を計画されながらヒトラーは悪運の強いおとこだったと言える。大量虐殺の対象がユダヤ人、ジプシー、そして一部の自国民は現代の中国にも共通するものがあると思う。図書館本
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みねたか@
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第一次大戦敗戦と大恐慌。苦境の中ヒトラーが独裁体制を構築し人々が加担していった状況の中,政権に抵抗することはどれほど危険なことだっただろう。本書では白バラグループ,エルザー事件,7月20日事件、クライザウ・サークルなど後世に名を刻んだ人々のほか運動に与しながら多くを語らなかった多数の市井の人々の存在にも焦点を当てる。また,民主的な政治体制が結果として独裁と非人道的な所業を産み出したことを踏まえ、戦後ドイツがキリスト教精神に回帰していった必然がよくわかった。圧倒的な情報量なのに読み易い。素晴らしい書物。
みねたか@

 シュタウフェンベルクとともに処刑されたへフテンの妻が,別れの朝,夫(友達を裏切らず家族の大事なことも漏らさずに尋問に耐えられるか心配していた)にかけた言葉。/ 彼らがあなた方を引き渡したとき,何をどう言おうかと心配しないがよい。言うべきことは,その時に授けられるからである。語る者は,あなたがたではなくて,あなたがたの中にあって語る父の霊である。(マタイによる福音書第10章19-20)

05/02 19:12
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SLR
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多数の人名が交錯するため一日のうちに読みきらねばならず、何度か挫折してようやく読み終えたのが、まさか本書でも言及されるズデーデン併合~バルバロッサ作戦をなぞったような状況下になろうとは。
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リュウジ
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★5本書で「同意の独裁」「もうひとつのドイツ」の言葉を初めて知った。前者は「独裁といいながら当時の国民はヒトラーを歓迎した」という事実、後者は「その状況下、正しいドイツを創ろうとヒトラーに背いたドイツ人たちがいた」事実を示す。現実はヒトラー批判ビラ活動や暗殺計画はいずれも失敗。ナチスドイツはベルリン陥落・ヒトラー自殺まで終わらなかった。国家権力の前に市民の抵抗は余りにも無力だ。チベット、香港、ウイグル、クリミア、ウクライナ。中国もロシアも今の国が終わらない限り平和は訪れないのだろうか。そんなことを考えた。
リュウジ

追記>本書に出てくる多くの抵抗者の名の後に「一九●●年刑死」と記されているのが哀しい。彼らの行動は「自己の良心に基づく事柄」と著者は書くが、戦後に受けた生き残った本人や家族に対する中傷があったことを知ると難しい問題だなと思う。ネオナチが戦後まもなくに生まれていることを読むと、ヒトラーの影響の濃さを思い知る。

03/07 18:51
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ミネチュ
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ドイツをヒトラーが支配していたナチス・ドイツの反ナチ抵抗運動について書かれた本。 モルトケを中心とするクライザウ・サークルというグループの話や軍幹部によるヒトラー暗殺未遂事件である7月20日事件を中心に書かれています。 この本で改めて確認できたのが、ヒトラーはドイツ国民に強く支持されていたということ。 7月20日事件で処刑された人やその遺族は、戦後も国の裏切り者扱いされていたというのはびっくり! しかも、反ナチ抵抗運動があったことは、戦後、ドイツの占領国によって隠蔽されていたということも衝撃!
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Rakuda
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当時の社会で正義とされたヒトラー政権に反対した市民の捨て身の行動は自分の中の信念に基づいていて、それを読んで自分もそれほど強い信念があるだろうか、生涯をかけて成し遂げたいことがあるだろうか、と思った。 対抗勢力として処刑された後にも彼らを誇りに思う反ナチ派の遺族や、ヒトラー政権崩壊後もヒトラーを崇拝する世論のどちらも同時代に存在していることが印象深い。
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周知す
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ネタバレ差別を受けやむを得ず金融業に従事していただろうに金融業を都合のいいように解釈し「世界の金融界を支配している暗躍者」などと敵を作り上げる差別主義者はいかがなものかと感じました。さらに言えば共産党員にユダヤ人が多いと指摘し差別の根拠としている場合がありますがこれも共産党しか自ら存在価値を見出せなかったのではないかと思います。ユダヤ人に限らず差別問題を考えていきたいと本書を読んで思いました。
0255文字
ブルーツ・リー
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ナチス・ドイツにあって、一市民の立場でありながら、ユダヤ人の逃亡を助けたり、ヒトラー暗殺を企てた人たちを紹介してくれていた。 戦後になっても、まだヒトラーを暗殺しようとしたのは犯罪行為だとか、国家に対する反逆だとか見做されていたのだと知った。 現在のドイツが、ひたすら過去の反省の上に立っていると知っているので、意外な驚き。 ユダヤ人を排斥したのもキリスト教の教えならば、そのユダヤ人を助けたのも、キリスト教の教えであって、全体主義と宗教は、良い方に行くといいが、悪く出るととんでもない事になるものだと思った。
0255文字
徳力白梅
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日本人
徳力白梅

どいす、参戦! やばいです。伊弉諾

11/26 17:20
徳力白梅

イラン、参戦!

11/26 17:31
7件のコメントを全て見る
0255文字
みゆき
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この本に登場する人の多くが終戦を生きて迎えられなかったか、あるいは逮捕・収容所を経験しているところ、そしてその処罰が親族にまで及ぶことにも抵抗することの困難さがあらわれている。特に興味深かったのは、第五章。戦後に抵抗運動は各占領政策において黙殺され、抵抗者らは長らく「反逆者」として見られ続けていたことや、抵抗運動が東西冷戦のなかで政治利用されていたことが分かる。もう少し、「市民の勇気」について考えてみたい。
0255文字
breguet4194q
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戦前から戦中にかけて、ヒトラーを支持した者、追従した者、反抗した者、誰の行動が祖国の為と言えるのか。戦後、様々な側面からナチスドイツが検証されてますが、その中でナチズムに反旗を翻した人々こそが、最も評価されるべき存在であると思いました。この人々の勇気はどこから来るのか?ナチズムが浸透していた当時であれば、ある意味、テロリズムと捉えられてしまう行動とも言えます。この極限状態の中で、正視眼で人道的な振る舞いは、本当に尊敬に値する姿と思いました。
0255文字
おーちゃんママ
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わかっていたこととはいえ、43年刑死 44年刑死の羅列が虚しい。しかし、ニーナ・シュタウフェンベルグはじめ奥様方が長命なのがわずかな救いとでもいうのでしょうか…。
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モリータ
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◆2015年刊。著者は秋田大学教育学部教授→同大名誉教授、専門は独近現代教育史・独現代史。◆石田勇治著から続けて。ヒトラー・ナチ興隆前史(1章前半)は簡潔に、その後はホロコーストと反ナチ・ユダヤ人救援の市民ネットワーク(2章)、ヒトラー暗殺計画;知識人と軍部の計画、ゲオルク・エルザー、7月20日事件の顛末(3章)、抵抗者の逮捕・死と「もう一つのドイツ」構想(4章)、反ナチ市民や遺族の戦後(第5章)という構成。◆手記なども多く紹介されており、人々の生と死を通じて私はどう生きるか、を考えさせる一冊。
モリータ

…超えていたことである。それゆえ七月二〇日の抵抗者たちの行動は政党である。」◆「反ヒトラー独裁に立ち上がった人びとの復権は、《7月二〇日事件》に始まったが、無名の人びとを糾合した《ローテ・カペレ》を経て、孤独のなか不当な事態の解決を必死に考え決断し行動したゲオルク・エルザーをもって終えようとしている。着目してほしいのは、社会的エリートではなく一人の小市民の勇気が顕彰されるにいたったという事実である。それと同時に、被迫害者たちを救援した多くの「沈黙の勇者」たちがいたことである。人間としてまっとうに(続)

08/29 20:23
モリータ

…生きることが難しい異常な時代であったからこそ、彼らはその本来の姿を示すことができたといえるかもしれない。(pp.254-255)」◆本書でも扱われた事項を映像化している『ワルキューレ』『白バラの祈り』はアマプラで公開されていず観られていない。関連映像としてBBCの『アウシュヴィッツ ナチスとホロコースト』『否定と肯定』を観る。

08/29 20:26
13件のコメントを全て見る
0255文字
ロビン
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ヒトラーによる失業問題の解決、フォルクスワーゲンやレジャーの打ち出しに狂喜した大多数のドイツ国民は、人種主義や他国の人々を犠牲にした植民地拡張主義に目をつぶりヒトラー政権を支持し続けた。その中にあって少数ながらヒトラーに抵抗した勇気ある人々がいた。心ある教養人たちの<クライザウ・サークル>、単独でヒトラーを爆殺しようとした指物師ゲオルク・エルザ―、有名なショル兄妹の<白バラ>、反ヒトラーの軍人を中心とした<7月20日>グループ・・。逮捕されても拷問に耐えて、仲間を裏切ることなく従容と刑死した人びと。→続く
ロビン

彼らの生き残りは戦後になっても、いまだ続いていたヒトラーの国民への影響と米英など占領軍の方針によって「祖国の裏切り者」とされ物心両面で困窮した生活を強いられたが、誇りを胸に逞しく生き抜き、のちに名誉を回復し称賛された。「ドイツ人の反ナチ活動とは、報われない孤独な現実に身を投じることであった」と本文にある。命を懸けて独裁者に抵抗した果てに刑死し、あるいは祖国の国民に罵倒された彼ら。世の中が、国が狂っているとき、正気を保ち信念を貫くことがいかに難事か。悪を見抜く知性や良心だけではなく勇気が必要だ。→続く

08/06 14:51
ロビン

<クライザウ・サークル>の人びとや秘密教会の聖職者たちを支えたのは彼らの信仰であり、キリスト教徒の良心であった。わたしと彼らは宗派は違うが、同じく信仰を持つ者として、こういう時こそ信仰の真価が問われるのだと強く心を打たれた。そしてその彼らが、「もう一つのドイツ」構想のなかで合法的に独裁者ヒトラーを生んでしまった民主主義を戦後も採用することに懐疑的であったことが重い。大多数の人間が利己心に打ち克ち、知性と良心と勇気を併せ持つことは容易ではない。民主主義のはらむ危険性についても痛感させられた読書でもあった。

08/06 14:59
0255文字
プラタイブット
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7月20日の件やエルザーについては、見聞きしていたが、モルトケ伯のグループに関しては、殆ど知らなかった。 新書とは言え、丹念に描かれ読み応えがあった。
0255文字
つちのこ
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12年間のナチ政権下でヒトラー暗殺計画は多々あったが、いずれも失敗に終わっている。レジスタンスの活動以外に注目すべきは、反ナチのドイツ人による抵抗活動である。映画『ワルキューレ』で描かれた親衛隊将校や単独犯ゲオルク・エルザーによる時限爆弾未遂など、ヒトラーの暗殺に関わった事件があった。また、一般市民によるユダヤ人の救済、逃亡の手助け等、人道と慈愛、国の未来を思うまっとうな意思をもった多くの人々の存在があったという。国家犯罪のホロコーストを進め、祖国を滅亡に導いたヒトラーの罪はあまりにも大きい。
0255文字
もてぃ
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ひとつ前に読んだ「ヒトラーとナチ・ドイツ」があまりに恐ろしかったので人類に希望を見出すために読んだ。歴史の流れに関しては「ヒトラーとナチ・ドイツ」の方が丁寧に解説されている。こちらはその流れの中で反ナチ市民が何を考えどう生きたかを生々しく知ることが出来る。相補的に読むことでより理解を深められそう。ナチ強権下の抵抗運動を知ることを通して「人間いかに生きるべきか」を考え直す契機になる。必要なのは自分の頭で考え、社会の行く末を案じ自身の行動の責任を自分で引き受けること。現代でも重要な教訓。
もてぃ

ドイツでは2000年ごろには大半の教科書にクライザウ・サークルやゲオルグ・エルザーなどの抵抗運動が詳述されるようになったそう。日本にも反戦・反侵略の草の根運動ああったのだろうか。またそれらの戦後社会的評価は?私が不勉強なのももちろんあるだろうが、戦後社会で十分敷衍されているとは言えないと思う。

05/01 16:46
もてぃ

内容としては非常に興味深い一冊だったがところどころ文章に読みづらさも感じた。耳慣れない固有名詞の多さが原因かもしれない。 また反ナチ市民やその遺族の生涯をドラマチックに消費するような言い回しがやや鼻についた。一般向けの新書なので取っつきやすさを意識したのかもしれないが、もう少し淡々と事実を述べるにとどまっても良かったのではと思う。

05/01 16:47
6件のコメントを全て見る
0255文字
の
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ヒューマニズム。
0255文字
二人娘の父
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ナチスドイツ関連本にはまってしまい、再読。昨年㋄に読んでいるとのことだが、印象はまったく違う。ナチ体制に反抗・抵抗した人々の発言や考えなどをたどることで、ナチ体制が歴史に刻んだものの重みを考える礎石となる。今回注目したのは「7月20日事件」を戦後の西ドイツが司法判断を行った事実。判決の内容は読んでもらえればと思うが、考えてしまったのは「わが国、日本ならどうだったのか」という点。日本にも戦前、当時の体制に抵抗した人びと・組織はあった。しかしそれが戦後どう評価されているのか。日本とドイツの違いを考える。
0255文字
TTK
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「機会があったら、いつでも人には親切にしなさい。助けたり与えたりする必要のある人たちにそうすることが、人生でいちばん大事なことです。だんだん自分が強くなり、楽しいこともどんどん増えてきて、いっぱい勉強するようになると、それだけ人びとを助けることができるようになるのです。これから頑張ってね、さようなら。お父さんより」反ナチ市民グループ、クライザウ・サークルのメンバー、アドルフ・ライヒヴァインが処刑前に11歳の娘レナーテに宛てた手紙。p.162
0255文字
ステビア
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圧倒的多数がヒトラーを支持する中、抵抗した市民たちがいたことを忘れてはならない。彼らこそがヒューマニズムの真の体現者だからだ。
0255文字
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ヒトラーに抵抗した人々 - 反ナチ市民の勇気とは何か (中公新書 2349)評価100感想・レビュー129