デンマーク人作家フィン・セーボーの『ガラスの家』をデンマーク語で読んでいます。まだ9章を読み終えたところですが、いいなあと思う表現に出会えました。主人公は何をやっても失敗するようなタイプの男です。恋も失敗ばかりでした。けれどやっと本物の恋に出会えて、彼女からの電話をひたすら待つ場面での表現が気に入りました。
「粉食品が2・30万個も買いたい人が現れることよりも、彼女からの電話が鳴るといいのだが」
主人公は友人から粉食品を大量に買わないかと持ち掛けられています。それを売ればいい商売になるからとそそのかされているのですが、主人公は商業学校も出て実業界で働いてきたのに「物を売る」という行為そのものが大の苦手なのです。
私は商人になったことはありませんが、主人公と同じような性格もあって、読んでいてとても面白いです。
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