吉村昭が好きな人が集まりますように。
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明けましておめでとうございます。丑年に因んで"牛関連の吉村本”を既読の中から。
生き物をテーマにした小品も多数遺していますね。短編集『海馬(トド)』には、「研かれた角〈闘牛〉」が納められています。
他の3作品は江戸時代末期、痘瘡(天然痘)の予防接種を日本に広めようとした者たちの歴史小説。
主人公の意に反し、漂着したカムチャッカからロシア本土へ。帰国までの長い月日の間に習得した種痘術を日本に持ち帰った顛末を克明に綴ったのが「花渡る海」と「北天の星(上下)」。欧州から上海、長崎へと西洋医学のルートで積極的に導入を試みたのが「雪の花」。吉村が得意とする、医事史と漂流の両分野に関連する作品群です。
両ルートともに、痘苗(ワクチン)は比較的安全な牛痘からとったもの。「vaccine」が雌牛、ラテン語の「vacca」に由来するのは御存じのとおり。
2021年は日本にワクチンの効果が根付くかどうか、正念場の年になりそうだ。
今夜の初耳学は、半沢が島流しになりそうってことで、本当に八丈島に島流しをする、って企画をやるそうですが、島流しと言えば私は吉村昭作品を思い出しました^ - ^
【ネタバレ御免 吉村昭の作品相関を発見!】
中公文庫版『少女架刑』について「読んだ本の感想」にアップしました。
そちらに書いたとおり、吉村作品の間には意外な関連性を発見することがあります。
師匠と弟子/狙う者と狙われるもの/死にゆく者と生き残った者/
主人公一族のその後の物語/脇役たる人物が別の作品で主人公に・・・etc.
吉村自身、作中で執筆の経緯を明示したケースもありますが、
吉村ファンなら、こういった作品間の関連性にお気づき方、
いらっしゃいますでしょう。ナイスの数によっては、トピック化も?
吉村作品「X」の主人公の子孫が活躍するのが帚木蓬生作の歴史小説「Y」、
といったハミダシ相関も、たまにはアリとしましょうか。
初めましてカツと申します。少し前に何度目かの「漂流」を読んだ時、鳥島に興味がわいて何冊か読み漁ってみましたので、ご参考までに。
「鳥島漂着物語」 小林郁
「漂流の島」 高橋大輔
「江戸時代のロビンソン」 岩尾龍太郎
「孤島」 新田次郎
「ジョン万次郎漂流記」 井伏鱒二
上記三冊はノンフィクション物です。
それと気になったのは「漂流」では長平の仲間に音吉なる人物がいるが、上記資料などによるとその名前は無く変わりに長六という名前があります。なぜ先生が名前を変えたのかが疑問です。
プチャーチンは、ディアナ号の修理の適地として、戸田を選んだと落日の宴にありました。下田、妻良、子浦の提案地でなく、野比、長沢、久里浜の特例譲歩提案地でもなく、ロシア士官による適地見聞の結果、この地を選んだとありました。丘から全体を見めとなるほどと。この湾にヘダ丸が進水し、ロシア旗を掲げてカムチャッカに出立していく姿を思うと、更に美しい湾に見えてきます。
https://plaza.rakuten.co.jp/jazzvalley/diary/201812030000/
吉村昭記念文学館 おしどり文学館協定一周年記念講演会 荒川区会場
「果てしなき往復書簡ー一編集者から見た吉村昭・津村節子」山口昭男
2018.11.4 午後二時四十分から四時 荒川区ゆいの森あらかわ ゆいの森ホール
盛況で心温まる講演会でした。冒頭の津村節子のご挨拶も楽しいものでした。
https://plaza.rakuten.co.jp/jazzvalley/diary/201811050000/
吉村昭記念文学館友の会より「吉村昭記念文学館 常設展示目録」をいただきました。欲しかった吉村作品の舞台と取材地の地図もいただき、早速、部屋の壁に掛けました。展示の内容が手元に印刷物でいただけたのはなんとも有難い限りです。寂聴、逢坂剛、山崎一穎、津村節子の寄稿も味わい深いものです。思わぬ贈り物をもらってなんだか嬉しい気分です。
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