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挑読会~読むのに負担がかかる本を読む会~

『読書の価値』 森博嗣 を読んで
トピック

koheinet608
2018/08/27 09:27

自分が読めるモノを読むと、バカになる。
著者の小学校時の読書体験が、
独特の世界観を作ったベースになっているなと感じました。
「わからない」言葉があったら、調べる。
そして、「だんだんわかってくる」、その楽しさを知る。
小学生ぐらいに、こういう体験をした人は、後の人生が変わってくるだろうなと思います。

大人になると、「わかるモノ」や、「わかりやすいモノ」に、読書の効用を求める傾向が出てきますが、
それは、本質的にはネットニュースを見ているのと変わらないかもしれない。
少し抽象的な言葉や難しい漢字を使うだけで、
書籍の「売り上げ」にダイレクトに響くわけですから、出版社も、もっとわかりやすい本、
できれば、ドラッグのように中毒を引き起こすような刺激的で、即効性のある本を作るのは、
当たり前と言えば、当たり前です。

知的好奇心は、運動と似ていて、鍛え続けないといけない。
その最も良い方法は、挑戦という名にふさわしい本を選ぶことなんだと。
著者のこの本を読むと、何冊読むとか、広いジャンルを読むとか、古典の大切さを説くとか、
一切説いていません。

やはり、自分の知的好奇心を維持したり、広げるために、読書が存在すると言っています。
今は、アマゾンで書籍を購入したり、キンドルで電子書籍を購入するのが、
当たり前になっていますが、自分の購買記録から導きだされたアルゴリズムに従って、読まされているようで、
知的好奇心を育む上では、かなり縛られた状況に陥っているかもしれません。
気づいたら、似たような本を大量に読んでいたことも、少なくない人があるんじゃないでしょう?
それは、自分が読んでいるのはなく、読まされているだけかもしれません。

自分の好奇心を刺激する本は、誰もが読んでいる本には、おそらくないだろうなと思います。
やはり、自分で、見つけ出さないといけません。
今は、受動的な読書が主流で、能動的な読書を行うのが非常に難しい。

強い問題意識と、広範な知的好奇心を培うと、人生が豊かになる。
暇つぶしのための、楽な、わかりやすい本を読むだけの読書は、もう卒業しようと思いました。

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