せっかくなので、本が好きになったきっかけを書こうと思う。
小学生の頃、アメリカから日本に帰国した。兄とは英語で話す方が楽だったし、この地方独特の方言は私には難しすぎた。小学校4年生の漢字はわからないし、ドラゴンボールとサンリオぐらいしかクラスメイトとの共通言語はなかった。
そんな中、母が私に「本を100冊読んだら好きなものなんでも買ってあげるよ」と言った。
欲しいものがたくさんあった私は、俄然やる気を出しとても真剣にその目標に取り組み始めた。忙しい母は、図書館だけは毎週のように連れて行ってくれたのと、その図書館は今思えばかなり規模が大きく立派なものだったのも運が良かった。
最初に手に取った本は「大草原の小さな家」と「シートン動物記 オオカミ王ロボ」だったことはよく覚えている。当時は、なんでも好きな本が借りられる図書館ってすげえって思ったのと、大人たちの中で静かに本を読む自分も好きだった。本を好きになるのにそう時間はかからず、学校でもズッコケ三人組を友達と読み漁った。那須正幹先生にはファンレターを書き、返事をもらった時は飛び上がるくらい嬉しかった。
100冊を達成した後は、正直何かを買ってもらった記憶がない。多分いらなくなったのか、覚えていないだけなのか。それでも、こうして本が好きな気持ちと読書の時間は私の中には残っていて、毎日を豊かにしてくれている。読書メーターはそんな私の記録。(2022.11)
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