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beer98
さんの感想・レビュー

beer98
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★★★★☆この作品は読後に胸がきゅっと締め付けられる。終戦前年の1944年に出版された短編。最前線で戦っている兵士たちへ、彼らの誰にも知られぬ美しい行為を、作家として、あらん限りの力を尽くして幻想し、誰も見ていない事実として子々孫々に伝えていくと作者は誓っている。その誓いこそが本作品タイトルの「一つの約束」。実に力強い約束。その約束までの導線として、あの太宰作品の名エピソード「デンマークの水夫の話」が用いられている。先に「雪の夜の話」を読んでいた読者なら、既視感と新たな感慨に耽るだろう。
0255文字
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beer98
さんの最近の感想・レビュー

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★★★★★郵便局でしばしば、ある無筆の親と会い、「親と言う二字と無筆の親は言い…続きを読む
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惜別

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新釈諸国噺

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読書データ

プロフィール

登録日
2018/11/13(2315日経過)
記録初日
2018/10/29(2330日経過)
読んだ本
265冊(1日平均0.11冊)
読んだページ
15253ページ(1日平均6ページ)
感想・レビュー
255件(投稿率96.2%)
本棚
1棚
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