さて、本編。権助は、久米吉という男と共に、札差・大和屋庄右衛門が辻斬りに殺害される現場を目撃。その正体は部屋住みの鵜飼錦吾という侍と掴んだ権助は、店を継ぐ婿の孝之助から金を巻き上げるべくあれこれと画策する。鵜飼錦吾は遊女の小紫と恋仲になっており、剣術道場の同輩・木崎又八郎は道場主の娘・楓との結婚を勧めるが錦吾は小紫を選ぶようだった。その後、鵜飼錦吾は罠に嵌められ札差・渡海屋殺しの罪を着せられ捕縛される。剣一郎は罠だと気付いているが、当の錦吾が罪を認めてしまう。
一方権助は、久米吉に誘われ鵜飼錦吾の隠れ家に向かうが、今までの様々な不審な点から、辻斬りと久米吉がぐるだと突き止めるも口封じに殺されてしまう。剣一郎は定町廻り同心・植村京之進から貧乏旗本の娘が二ヶ月で三人自殺したという話を聞かされ、鵜飼錦吾の上役の井筒主水と、小紫を身請けしたらしい吉見屋忠兵衛という謎の商人が捜査線上に浮上する。久米吉も井筒主水の渡り中間らしく、剣一郎は、辻斬りの正体は並河大次郎という井筒の部下だと突き止める。
剣一郎は大和屋孝之助が、先代の大和屋や渡海屋に札差業への参入を止められていたという話を聞いた。大和屋の影が出てきた所で、剣一郎は久米吉を泳がせて黒幕・吉見屋忠兵衛を誘きだそうとするも久米吉が遊び人風の男(並河大次郎の仲間、新蔵)に殺される。鵜飼錦吾の処刑の日時が迫る中、井筒主水と吉見屋忠兵衛が組んで、貧しい旗本に高利貸しをして、その借金のカタで娘を奪い豪商の妾として売り飛ばしていた疑いは確実となる。かつて剣一郎が捕まえ、死罪を防げなかった野田喜十郎や、鵜飼錦吾の妹雪路も吉見屋達の被害者だったのだ。
吉見屋忠兵衛から五つに橋場に来いと指定された剣一郎は、妻の多恵の助言により早く行く事にした。そこで並河大次郎が井筒主水を殺害しており、吉見屋忠兵衛は主水殺しの罪を剣一郎に着せる魂胆だったのだ。吉見屋の去り際に剣一郎は吉見屋の覆面を斬り、正体を暴く。全ての黒幕は大和屋孝之助だったのだ。雪路達を売り飛ばし自害にまで追い込んだ事、先代の大和屋達を殺した事、孝之助の今までの悪事を許せぬ剣一郎は孝之助に斬りかかろうとするも、やはり並河大次郎と新蔵が守りに入った。剣一郎は何とか大次郎と新蔵を斬り、事件を解決させる。
孝之助は京之進の手により捕縛され小伝馬町の牢屋敷に送られ、鵜飼錦吾はお解き放ちとなる。小紫と添い遂げようとするも罵詈雑言を浴びせられ、木崎の勧めで泣く泣く楓との結婚を決める。小紫も本心ではなく、実は剣一郎と木崎が錦吾の為に仕組んだ事だったのだ。小紫も健気に遊女として生きていく決意を示したのだった。感想としては、青痣与力一人では心もとないが、多恵や京之進達頼れる味方がいる事で剣一郎は事件を解決していくのだと思った。あと、内与力の長谷川四郎兵衛は本当に嫌な奴。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます
さて、本編。権助は、久米吉という男と共に、札差・大和屋庄右衛門が辻斬りに殺害される現場を目撃。その正体は部屋住みの鵜飼錦吾という侍と掴んだ権助は、店を継ぐ婿の孝之助から金を巻き上げるべくあれこれと画策する。鵜飼錦吾は遊女の小紫と恋仲になっており、剣術道場の同輩・木崎又八郎は道場主の娘・楓との結婚を勧めるが錦吾は小紫を選ぶようだった。その後、鵜飼錦吾は罠に嵌められ札差・渡海屋殺しの罪を着せられ捕縛される。剣一郎は罠だと気付いているが、当の錦吾が罪を認めてしまう。
一方権助は、久米吉に誘われ鵜飼錦吾の隠れ家に向かうが、今までの様々な不審な点から、辻斬りと久米吉がぐるだと突き止めるも口封じに殺されてしまう。剣一郎は定町廻り同心・植村京之進から貧乏旗本の娘が二ヶ月で三人自殺したという話を聞かされ、鵜飼錦吾の上役の井筒主水と、小紫を身請けしたらしい吉見屋忠兵衛という謎の商人が捜査線上に浮上する。久米吉も井筒主水の渡り中間らしく、剣一郎は、辻斬りの正体は並河大次郎という井筒の部下だと突き止める。
剣一郎は大和屋孝之助が、先代の大和屋や渡海屋に札差業への参入を止められていたという話を聞いた。大和屋の影が出てきた所で、剣一郎は久米吉を泳がせて黒幕・吉見屋忠兵衛を誘きだそうとするも久米吉が遊び人風の男(並河大次郎の仲間、新蔵)に殺される。鵜飼錦吾の処刑の日時が迫る中、井筒主水と吉見屋忠兵衛が組んで、貧しい旗本に高利貸しをして、その借金のカタで娘を奪い豪商の妾として売り飛ばしていた疑いは確実となる。かつて剣一郎が捕まえ、死罪を防げなかった野田喜十郎や、鵜飼錦吾の妹雪路も吉見屋達の被害者だったのだ。
吉見屋忠兵衛から五つに橋場に来いと指定された剣一郎は、妻の多恵の助言により早く行く事にした。そこで並河大次郎が井筒主水を殺害しており、吉見屋忠兵衛は主水殺しの罪を剣一郎に着せる魂胆だったのだ。吉見屋の去り際に剣一郎は吉見屋の覆面を斬り、正体を暴く。全ての黒幕は大和屋孝之助だったのだ。雪路達を売り飛ばし自害にまで追い込んだ事、先代の大和屋達を殺した事、孝之助の今までの悪事を許せぬ剣一郎は孝之助に斬りかかろうとするも、やはり並河大次郎と新蔵が守りに入った。剣一郎は何とか大次郎と新蔵を斬り、事件を解決させる。
孝之助は京之進の手により捕縛され小伝馬町の牢屋敷に送られ、鵜飼錦吾はお解き放ちとなる。小紫と添い遂げようとするも罵詈雑言を浴びせられ、木崎の勧めで泣く泣く楓との結婚を決める。小紫も本心ではなく、実は剣一郎と木崎が錦吾の為に仕組んだ事だったのだ。小紫も健気に遊女として生きていく決意を示したのだった。感想としては、青痣与力一人では心もとないが、多恵や京之進達頼れる味方がいる事で剣一郎は事件を解決していくのだと思った。あと、内与力の長谷川四郎兵衛は本当に嫌な奴。