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茶幸才斎
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茶幸才斎
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本書を読んで、いわゆる「棲み分け理論」が、単に多様な生物種が同じ空間で餌や居場所を分け合っているというのでなく、生物は同種の個体間では衝突や競合を避ける行動をとり、その最初の些細な棲み分けを出発点に結果的に種分化が生じる、という論旨だと分かる。筆者は、あの蝶の美しい翅が、ダーウィン流の自然淘汰圧下の適者生存という殺伐として余裕のない競争原理で生じるわけがないと云う。筆者の「棲み分け理論」にせよ、木村資生の「分子進化の中立説」にせよ、彼我の優劣や勝敗が理由の全てではないだろう、とする主張にゆかしさを感じる。
0255文字
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茶幸才斎
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読書データ

プロフィール

登録日
2010/01/02(5466日経過)
記録初日
2008/04/26(6082日経過)
読んだ本
1405冊(1日平均0.23冊)
読んだページ
440718ページ(1日平均72ページ)
感想・レビュー
1405件(投稿率100.0%)
本棚
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