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読書データ

プロフィール

登録日
2013/01/27(4720日経過)
記録初日
2012/12/23(4755日経過)
読んだ本
265冊(1日平均0.06冊)
読んだページ
72946ページ(1日平均15ページ)
感想・レビュー
241件(投稿率90.9%)
本棚
0棚
性別
年齢
43歳
血液型
O型
自己紹介

メディアアーティストの落合陽一さんの著書に関心があります。落合さんの著書には、「デジタルネイチャー」等、聞き慣れないキーワードも登場します。その意味を、著書を読みながら少しずつ理解できると、自分の知識が増えていく感覚があり楽しいです。Sociaty5.0やSDGsなど、AIやICT技術の生活への適用、持続可能な社会を目指した取り組みが進むことで時代は変化していきます。これからの自分の働き方、生き方を作り変えていく際に、落合さんの著書は参考になる考え方に触れることができます(お子さんとのかかわりに触れている著書もあります)。

一時期、お笑い芸人さんのエッセイにハマりました。コントが面白いサンドウィッチマンさんが好きで、彼らのエッセイを読んだことがきっかけでした。芸人さんのエッセイは、①自分の生い立ちと芸人人生を描いたエッセイ、②日常生活の中にある面白エピソード、芸人ならではのエピソードを描いたエッセイに分けられます(私が読んだ範囲ですが)。芸人さんは話芸の専門家。自分の人生や日々の出来事を細かく記憶して言語化できる才能は尊敬します。また、お笑い芸人さんのエッセイには(特に①にカテゴリーできる内容)、逆境や上手くいかない時期をその人なりにしのぎ、成功したり目標を達成したりする展開になっているものがあります。どんな大変な時期も、長い人生(もしくは長い時間)で見るとそんなときがずっと続くわけではないんじゃないかと勇気をもらえます。そして、物事はある程度の時間が経たないと成功かどうかの判断ができないのではないかとも考えさせられます。

好きな作家は、瀬尾まいこさん、百田尚樹さん、村上春樹さんです。瀬尾まいこさんの作品には、主人公が人との出会いと関わりの中で自分らしさを回復していく物語がいくつかあります。物語の終末、主人公が前向きになり、一歩前進する姿が描かれていて、自分も前向きな気持ちになれます。百田尚樹さんの書き方は、具体的な話題で論を進めて行くので、私にとって分かりやすく、魅力を感じます。村上春樹さんは、紀行文も多く執筆されています。紀行文を読むことで、訪れたことのない海外の国々の情景を想像することも面白いです。複数の作品を読み、作家さんのスタイル、物語の描き方、読み手に伝えたいことを自分なりに考えることを大切にしています。

最近、松尾芭蕉の「奥の細道」に関連した書籍を購入して、読んでいます。俳句にも紀行文にも興味のある私にとって、「奥の細道」は特別な古典です。いつか芭蕉が歩いたみちのくの道を旅行したいです。

ひろゆきさんの『1%の努力』を読み、根拠をもとに自分の主張を端的に表現する同氏の魅力に惹かれました。他の著書も読み気付いたことは、落合陽一さん、茂木健一郎さんも同様に、若い頃にプログラミングを習得していることです。「プログラムを作ること=作り手になること」と考えると、何者かに設計されたシステムの中で活動するだけでなく、自分が設計した(創作した)システムで何者かを動かす。私は、何かを創り出す人生に魅力を感じているのかもしれません。

本の感想をどのように自分が書いているのか。最近、読後の感想を入力しながらメタ的に捉えています。小説などの物語の感想を書く際は、主人公が変化するきっかけは何かを自分なりに考えて書いています。物語は、登場人物の相互関係の変化や出来事の結果、主人公の心情や行動が変化します。この主人公の変化から、読者なりにテーマをつくっていくと考えています(読者論の立場)。
一方、評論、論説の本は、印象に残ったセンテンスやフレーズから、自分のものの見方や考え方に活かせることを明らかにしています。また、筆者の主張すること、論じていることと自分のものの見方や考え方を比較することを通して、相対的に自分とはどのようなものの見方や考え方をもっているのかを明らかにしています。印象に残るということは、自分の中にある不明瞭ではありますが、しかし個性的なものの見方や考え方が輪郭を表してくるのだと思います。

人がフィクションの物語を読む理由は、感情が揺さぶられる体験を期待しているからである、と以前どこかで見聞しました。登場人物に同化し、自分の経験と重ねながら物語の中の出来事や人間関係を捉えると、確かに様々な感情が生まれます。「自分も同じことを思ったな」「そういう考え方もあるな」と感じながら物語を読む楽しさが忘れられず、定期的に小説を手に取っています。どちらかというとポジティブな感情が動く読書体験をこれからも重ねていきたいです。

人が物語を読む理由を「感情が揺さぶられる体験を期待しているから」と考えていたとき、美学者の難波優輝さんの『物語化批評の哲学』という本に出会い、その内容から確かにそうかもしれないと考えが深まりました。難波さんは「日常生活で感じられる感情は偏っている。それゆえ、人々は感情の追体験や発露を求めて、芸術、表現、物語に向かう」「物語は情動のアートである。物語はあらゆるドキドキ、恋心、不安、喜びを安全に味わうことができる」(前掲書より引用)と述べています。人間関係の中で出会う様々な感情を、安全に、自分で選択して体験できる文学のジャンルなのであろうと考えます。

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