読書メーター KADOKAWA Group

hitotoseno
さんの感想・レビュー

新着
参加予定
検討中
さんが
ネタバレ

hitotoseno
さんの最近の感想・レビュー

テアイテトス (光文社古典新訳文庫 Bフ 2-5)

テアイテトス (光文社古典新訳文庫 Bフ 2-5)

プラトン
プラトンの対話篇というと、ソフィストなどを相手にしたソクラテスが弁論でバッタバ…続きを読む
活動的生

活動的生

ハンナ・アーレント
本書の第一章二節では、アリストテレスは奴隷や職人の生き方を退けつつ、三つの「美…続きを読む
ウィトゲンシュタインの「はしご」: 『論考』における「像の理論」と「生の問題」

ウィトゲンシュタインの「はしご」: 『論考』における「像の理論」と「生の問題」

吉田 寛
ウィトゲンシュタインが『論考』を言語論と倫理の二本立てで考えていたのは周知のと…続きを読む
中動態の世界 意志と責任の考古学 (シリーズ ケアをひらく)

中動態の世界 意志と責任の考古学 (シリーズ ケアをひらく)

國分功一郎
本書の第五章ではアレントの『精神の生活』が取り上げられている。アレント曰く、ア…続きを読む
エルサレムのアイヒマン――悪の陳腐さについての報告【新版】

エルサレムのアイヒマン――悪の陳腐さについての報告【新版】

ハンナ・アーレント
今日においてアーレントのアイヒマン評はいくらか疑問符のつくものだということが明…続きを読む
論理哲学論考 (岩波文庫 青 689-1)

論理哲学論考 (岩波文庫 青 689-1)

ウィトゲンシュタイン
本書は1921年に刊行されたが、実質的には1918年の段階で脱稿は済んでいた。…続きを読む

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/10/31(4778日経過)
記録初日
2011/10/14(4795日経過)
読んだ本
360冊(1日平均0.08冊)
読んだページ
125546ページ(1日平均26ページ)
感想・レビュー
281件(投稿率78.1%)
本棚
6棚
性別
自己紹介

 青年を脱する境目に正月の箱根駅伝や八月の甲子園などを見るにつけ、年下の学生たちが汗を光らせる姿に我が身を照らしては焦慮に駆られてしまう、なんて話はよく聞くところだが、お前さんは、と訊ねられると、たとえば文学の分野において綿矢りさや大江健三郎が芥川賞を取った歳は越えちまった、と応えてみてもあまり感じるところはない、両者とも優れた作家だと思っているはものの。

 ただ、古井由吉が「木曜日に」や「先導獣の話」などを積み上げ文壇への足場を築いていたのが31歳、いやはやまさかテメエがあがめている先達に追いつくつもりか、格が違うのは当然だろうて、とたしなめる声には言い返せないが、我が齢との差を確かめれば数年ほどしか残っていないというのも、逃れ難い。齢にかかずらって文学が出来るかね――そううそぶいてみても実はこのごろは、世間様との折り合いが避けられなくなっているのである。いっそ世間様から顔を背けたところでお次は自分が”とおせんぼ”をしており、意を決して立ち向かうと、これまでなんにも成し遂げられていない人がたたずんでいる。

 敬いをよせる人々の足跡をたどるまでは叶わずともここらで目途はつけておきたいところだ、と余裕をひとまず捨てたはいいが、行く方ばかりに気を取られているようなザマでは読めるものも読めまい、眼前に積み上がったものを済し崩しにしてやっと未来は訪れる、と自戒しつつ慎重に、それでも多く文学書や哲学書を読みながら祈るように暮らす……と言いたいがやはり怠惰はつきまとうので、質量ともに大して読めもせず。七分の真面目、三分の気ままこそ、と古井由吉は宜ってくれたが、五分五分、いや四分六さえ危ういよ。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう