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そり
さんの感想・レビュー

そり
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莫言さんといえば、天地混沌の芸術、清風と糞でとんでもなく苛烈な美しさを醸し出す、といった印象がある。今作では敢えてそこを抑え、「猫腔」という庶民的地方芝居を突出されたらしい。作者の狙い通り、読者の私は「白檀の刑」に純粋な中国的風格らしきものを感じられた。(日本人の書く清朝末期の物語や雰囲気に違和感を感じていたのも、それを後押しした。)処刑道を極めた処刑方法によるシーンも目を見張るが、やはり莫言さんが特に力を入れた猫腔による、耳に聴かせる掠れ声の歌を想像するのが一興だと思う。土着パワー溢れる大芝居。
そり

でも猫腔は原文の方がどうしたっていいよなぁとも思う。惜しいなぁ。

02/01 07:47
0255文字
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そり
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/03(4772日経過)
記録初日
2012/02/26(4778日経過)
読んだ本
771冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
232821ページ(1日平均48ページ)
感想・レビュー
603件(投稿率78.2%)
本棚
12棚
性別
自己紹介

どうも、こんにちは。そりと申します。

「とにかく読書を楽しみたい!」
「わからないものをわかろうとする姿勢を忘れない!」
の二点を大事にしていきたいと思ってます。
なんとなく、美しいのが好きです。


若輩でものを知らない者ですが、縁があるなと思われた方は、どうぞよろしくお願いします!
14/02/26


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