読書メーター KADOKAWA Group

文箱
さんの感想・レビュー

文箱
新着
下巻はますます蘊蓄もりもり盛り沢山で、だんだん快感になってくる。書き手がそれに酔ってなくて、狙いすまして楽しんでるのがわかるからかな。テンプル騎士団と薔薇十字の秘密をめぐって、登場人物たちが虚構を作り上げるうちに自ら飲み込まれていくのだけど、ちんぷんかんぷんながら砂のお城が目の前にできていくのを見るようにスリリング。それがわっと崩される瞬間も痛快。でも、物語の終わりが近づくにつれ切なさに襲われる。主人公たちは命がけで秘密と戯れた。そしてお互いに孤独だった。エーコの小説はいつも余韻が寂しい。
0255文字
全0件中 1-0 件を表示

文箱
さんの最近の感想・レビュー

オスカー・ワイルド - 「犯罪者」にして芸術家 (中公新書 2242)

オスカー・ワイルド - 「犯罪者」にして芸術家 (中公新書 2242)

宮崎 かすみ
あまりにも痛ましい評伝だった。ワイルドの人生そのものが彼の作品だというが、彼に…続きを読む
夢遊病者たち 1――第一次世界大戦はいかにして始まったか

夢遊病者たち 1――第一次世界大戦はいかにして始まったか

クリストファー・クラーク
『ベルリン三部作』一連の参考読書でついに長く積んできた名著までたどりついた。先…続きを読む
消え失せた密画 (中公文庫 ケ 9-1)

消え失せた密画 (中公文庫 ケ 9-1)

エーリヒ・ケストナー
ホルバインの密画を巡って、ベルリンの気の良い肉屋キュルツ氏、蒐集家の秘書イレー…続きを読む
理想の夫 (角川文庫)

理想の夫 (角川文庫)

オスカー・ワイルド
『シャドウプレイ』にオスカー・ワイルドが登場したので何冊か続けて読んでいる。本…続きを読む
新訳 ドリアン・グレイの肖像 (角川文庫)

新訳 ドリアン・グレイの肖像 (角川文庫)

オスカー・ワイルド
読んだ邦訳はこれで三種類目。汲めども尽きぬ魅力がある。一生かけても捉えきれそう…続きを読む

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/11/04(3703日経過)
記録初日
2014/09/06(3762日経過)
読んだ本
1598冊(1日平均0.42冊)
読んだページ
533343ページ(1日平均141ページ)
感想・レビュー
947件(投稿率59.3%)
本棚
150棚
URL/ブログ
http://booklog.jp/users/hubako
自己紹介

主に海外文学をぽちぽちと読みます。英文学が好きでJ・R・R・トールキンのファンです。映画や舞台を見て関連の本をいろいろ読んでみるのも好きです。アイコン画像は映画『サマーフィーリング』のアンデルシュ・ダニエルセン・リーさんとジュディット・シュムラさんです。

E・M・フォースター、ロレンス・ダレル、ヘンリー・ジェイムズ、ウンベルト・エーコ、イーヴリン・ウォー、吉田健一、ジェイン・オースティン、マイケル・カニンガム、ミルチャ・エリアーデ、アーサー・ランサム、ケヴィン・クロスリー=ホランド。ディケンズもバルザックも好きです。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう