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roughfractus02
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roughfractus02
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N・フライは小説ジャンルはなんでもありだという。妄想を生み出す志向性は無対象にさえ虚構を生み出す。主人公ファットが没頭する妄想を虚構する作者と、彼を傍から見る作者の分身フィルとの虚構を巡る自己分裂的対話は、小説を物語に還元し、経典の背後のグノーシス主義や神秘学へ自己増殖する妄想に巻き込まれる読者に物語世界の外を意識させる。本書が小説的なのは、登場人物と作者に分裂した自己対話がごった煮的なこのジャンルを活用し、病的妄想をその只中で突き放そうとする作者の葛藤を、物語に上書きし続ける点を示唆してくれるからだ。
0255文字
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読書データ

プロフィール

登録日
2017/02/06(2969日経過)
記録初日
2017/02/06(2969日経過)
読んだ本
3602冊(1日平均1.21冊)
読んだページ
1376757ページ(1日平均463ページ)
感想・レビュー
3602件(投稿率100.0%)
本棚
12棚
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