本好きが選んだイチオシの1冊 読書メーター OF THE YEAR 2023-2024本好きが選んだイチオシの1冊 読書メーター OF THE YEAR 2023-2024

2023年10月までのほぼ1年間の発売作品を対象に、期間中に投稿された
196万件の感想・レビュー等を集計したライトノベル・シリーズ別・エッセイ、
ノンフィクションの各TOP3と、候補作品20作から本好きの皆様による
投票で決定した総合年間ランキングTOP10を発表!

読書メーターに集まる”本好き”の皆様による投票で決定した年間おすすめ本ランキング『読書メーター OF THE YEAR 2023-2024』発表!注目を集めた年間ベスト10冊を熱いレビューとともにご紹介!

成瀬は天下を取りにいく

あらすじ:

2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。

読書家たちの声

  • 本読みながらこんなにワクワクしたのいつ以来だろう。成瀬あかり、令和最強のヒロイン爆誕!青春のいとおしさが詰まった笑いと涙溢れる本。推します!

    もぐもぐ

  • 成瀬と島崎の漫才コンビ「ゼゼカラ」の呼吸で物語は進行してゆく。それは爽やかであり、同時になんだかノスタルジックでもある。私たちが失ってしまったもの、あるいはとうとう手に入れることができなかったものが、そこには確かに「ある」のだ。

    ヴェネツィア

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宮島未奈さんからの
受賞コメント

丸山正樹さんのお写真

投票してくださった皆さまに感謝申し上げます。

『成瀬は天下を取りにいく』は無名の新人のデビュー作として、今年の3月に発売しました。果たしてわたしの作品がどのように受け止められるのか、自らも本好きの一人として、とても気になっていました。

ふたを開ければ半年で10万部を達成。主人公の成瀬あかりにはたくさんのファンがつきました。これも読メユーザーの皆さまがクチコミで広めてくださったおかげです。

来年の1月には続編となる『成瀬は信じた道をいく』が発売となります。パワーアップした成瀬をお楽しみください。

  • 月の立つ林で

    あらすじ:

    似ているようでまったく違う、新しい一日を懸命に生きるあなたへ。つまずいてばかりの日常の中、それぞれが耳にしたのはタケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの想いも満ち欠けを繰り返し、新しくてかけがえのない毎日を紡いでいく――。

    読書家たちの声

    • 何処にいるのか分からない。進むべき方向が見えない。一歩も前に進めない。そんな闇夜に月が明かりを灯し、道標を示すような素敵な内容だった。

      シャコタンブルー

    • 人と人との関係性、孤独と感じがちな「距離感」について、柔軟で肯定的な捉え方を後押ししてくれる本。月の変化に人生の移ろいやその時々互いに合った関わり方を、新月を通じて見えない存在を揺るぎなく、感じさせる。

      ガジュマル

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  • この夏の星を見る

    あらすじ:

    2020年春、コロナ禍で登校や部活動が次々と制限される中、全国の中高生は複雑な思いを抱えていた。リモート会議を駆使して、全国で繋がっていく天文部の生徒たち。望遠鏡で星をつかまえるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」開催の次に彼らが狙うのは――。

    読書家たちの声

    • コロナ禍の生徒たちを、ただ「かわいそう」と思っていた自分が恥ずかしい。懸命に日々を生きた彼らを褒めたい。コロナ禍に一緒に星を見たこの夏の経験が、未来への希望のスタートになったことに目頭が熱くなった。

      R E I

    • 青春そのものだった。帯の文字通り「たからもの」になった一冊。期限のある学校生活を送る子供たちは、大人以上にその一年一年が貴重。出来ないことは受け入れつつ何が出来るかを子供たち自身が考え、それが広まっていく様子に胸が熱くなった。

      桃の節句🍑

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  • しろがねの葉

    あらすじ:

    戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されて……。生きることの官能を描き切った新境地にして渾身の大河長篇!

    読書家たちの声

    • ウメの生命力のなんと強いことか! 朽ちゆく運命にあるひとときの繁栄。そんな中、枯れてゆく男たちの身体を、全てを悟りながらもただ見つめるしかできなかった女の悲しい眼差しが、胸に焼きついて離れない。

      papapapapal

    • 千早さんの作品はとても好きだが、こんなのは初めてだった。ただ圧倒された。時代ははるか昔なのに、人物造型の魅力と、触れられるほどにリアルな物語世界の描写に引っ張り込まれる。でも、それだけではなくて、持て余すほどに気持ちを揺さぶられる本だった。

      ででんでん

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  • 木挽町のあだ討ち

    あらすじ:

    ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙はたくさんの人々から賞賛された。二年の後、菊之助の縁者だというひとりの侍が仇討ちの顚末を知りたいと、芝居小屋を訪れるが――。

    読書家たちの声

    • 序盤から読ませ方の巧みさに瞠目。これは痛快、爽快、久々に大満足。これぞエンターテイメント小説の真骨頂と思えた直木賞受賞作品。仇討ちというタイトルにそぐわず、最後には晴れ晴れとした読後感を約束してくれる。

      seacalf

    • 木戸芸者、立師、女形、小道具師、戯作者らが、自らの辛く悲しい過去を背負いながら、菊之助と出会い、あだ討ちに悩む彼の姿に心を痛め、情けをかける姿にただただ胸が熱くなる。それにしても、まさかこんなラストが待っていたとは。

      チーママ

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  • 名探偵のままでいて

    あらすじ:

    かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は、七十一歳となった現在、幻視や記憶障害といった症状の現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。しかし、小学校教師である孫娘の楓が、身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻すのだった!そんな中、やがて楓の人生に関わる重大な事件が……。

    読書家たちの声

    • 本格ミステリーにまたユニークな作家さんがデビューしたようです。日常の何気ない謎を解いていく作品集で一部の例外を除いて殺人事件は起こらない。祖父の優しさや楓との愛情関係も良く描かれていて、ミステリー以外の部分でも楽しめる一冊。

      のぶ

    • 認知症だからといって、個人が消えてしまうわけではないんだ。認知症に殺されるわけではない。少しだけ今までとは違う、研ぎ澄まされて突出した世界へ住所変更するだけ。ときどきこっちの世界へ会いに来てくれる、名探偵として…。何とも言えない幸福感で満たしてくれるミステリがここにあった。

      えみ

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  • リバー

    あらすじ:

    群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見!十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。警察、マスコミ、容疑者、被害者遺族、容疑者家族……十年分の苦悩と悔恨は、真実を暴き出せるのか───人間の業と情を抉る無上の群像劇×緊迫感溢れる圧巻の犯罪小説!

    読書家たちの声

    • 現象と周囲の想いは積み重なり捜査は逮捕へと収斂する事実はあっても容疑者の内面を作者が「これこれ」と言語化してはくれない。犯罪に絡み取られる事のリアルな怒りや焦燥・哀しみが伝わるとても読み応えのある群像劇。

      がらくたどん

    • 読み終わりしばし放心。始終興奮し結末まで怒涛の一気読み。援交女の連続殺人事件。浮かび上る3人の容疑者。物語は容疑者、遺族、新聞記者、捜査員と目まぐるしく語り手は変わるが、その転換はまったく違和感がなく見事。過去の事件との類似性、点と点が線に繋がり、一つの輪が巨大な円になったときの組織力に鳥肌が立った。

      しーちゃん

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  • 無人島のふたり: 120日以上生きなくちゃ日記

    あらすじ:

    これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。

    読書家たちの声

    • すごいものを読ませてもらった。いきなり末期の膵臓ガンの診断で余命の宣告を受ける山本文緒さん。残された時間も書き続けるのは作家魂故なのか。山本文緒さんの「ありがとう」と「さようなら」が伝わりました。また読みます。もっと読みます。

      たま子

    • 「うまく死ねますように」という言葉にギョッとしたが、今ならこの本の底辺に静かに穏やかに流れるメロディーではないか。58歳、いきなりの末期の膵臓癌宣告。10年以上前に酒も煙草もやめているし、人間ドッグも受けているのに。神様は非情だ。

      nonpono

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  • 川のほとりに立つ者は

    あらすじ:

    カフェの若き店長・原田清瀬は、ある日、恋人の松木が怪我をして意識が戻らないと病院から連絡を受ける。松木の部屋を訪れた清瀬は、彼が隠していたノートを見つけたことで、恋人が自分に隠していた秘密を少しずつ知ることに――。「当たり前」に埋もれた声を丁寧に紡ぎ、他者と交わる痛みとその先の希望を描いた物語。

    読書家たちの声

    • 自分は相手の、何をどこまで知っているのか?この問いは、自分の日頃の人間関係に対し一考の余地ある根源的な問いだと思う。自分の周りの人それぞれの特性や奥深さに思いを馳せる時、自分にも同じように愛を向けられたらいい。

      れっつ

    • 穏やかな、あるいは波立つ流れを見ただけで水底までわかった気になるのは、なんて傲慢なことだろう。どうすれば読者に伝わるか、慎重に誠実に言葉を選んで紡がれた物語。

      愛玉子

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  • ゴリラ裁判の日

    あらすじ:

    カメルーンで生まれたニシローランドゴリラのローズは、人間に匹敵する知能を持ち、手話や特製のグローブを使って人間と「会話」もできる。アメリカの動物園では夫となるゴリラとも出会い、彼女の人生は順風満帆のはずだった。だが、夫ゴリラが、「人間の子どもを助けるため」という理由で射殺されてしまう。ローズは、夫のため、自分のため、正義のため、人間に対し法廷で闘いを挑む。

    読書家たちの声

    • 夫を殺された理不尽に裁判を起こしたことで突きつけられる、人であることを前提とした法と倫理の現実。視点や立場が変わればまたいろいろと違ったものが見えてくるその展開に正直驚かされました。

      よっち

    • 人間の傲慢さに警鐘を鳴らし、人間と動物の境界線を問うと同時に、差別や多様性、権利と自由、命の価値にまで踏み込んだ斬新かつ緻密に練られたな物語。常識を覆すメフィスト賞受賞作ならではの面白さ。

      tenori

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