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ミリは猫の瞳のなかに住んでいる (電撃文庫)

感想・レビュー
99

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ゆ
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★★★★★
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フラチキさんです
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ネタバレ★★★★★ 作者さん3冊目。結構評価の分かれている作品ですが、個人的には好みでした。序盤の畳み掛けるような異能力の難解さや、終盤の駆け足感は確かにありましたが、それを加味しても充分に上回る物語の面白さだったと思います。イラストレーターさんとの相性が最高で、他作品も書いてるレーターさんだといいなと感じます。
0255文字
slice
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非常に難解な内容を強引に『ライトノベル』の土台でやろうとしていて、にも関わらず『難しさが難しく感じないレベルに落とし込まれた説明』が一切ないので、結果的にトンチンカンな内容になってしまっているという点を除けば、ある種の特殊設定ミステリ(ミステリ?)に数えられる良作。本当に、この構造を例えば図で解説するなりして、もっと咀嚼しやすくしてくれたならば、ずっと楽しく読めただろうに、この調子では序盤から脱落する人が多いのではないかと考えながら読み終えた。
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微塵子大魔王
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連続殺人事件を止めるべく奔走する中で見えてきた真実と嘘。要素が込み入っており、はじめは面食らいましたが、読んでいくうちに文章に吸い込まれるように没頭することができました。コロナ禍と演劇、瞳を媒介とした交流。確かに演劇でしか表現できないものがありましたが、演劇に明るくない自分からすると小難しく感じないこともなかったです。呪いの話だとか演じるだとか必要不可欠なのは分かります。演劇と比喩の組み合わせもよくマッチしていて独特の読み味がありました。
微塵子大魔王

しかし、それにミステリが加わるとなると話は変わってきます。最序盤から続けてきたボーイミーツガールを上手く、演劇と絡めて調理するならまだしもミステリが加わるとなるとゲテモノ感が強く、いっぱいいっぱいでした。劇について知識があるか否か、がこの作品を十分に楽しむための条件のように思えますね。窈一が自分とミリのために奔走してる最中でミリの後出し設定。この終わり方するならミリとの日常をもっと見ていたかったなと思いました。設定に対してページ数が足りてないため惜しいと思う作品でした。

12/01 07:53
0255文字
佐倉惣五郎
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★★★☆☆ 遠慮すんな! もっと書きたいこと書け!
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ひこ
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ネタバレ不思議な能力を持つ二人が出会ったのは猫の瞳の中。窈一は現実のミリを救おうとするが、ミリが助かると窈一が死ぬ。ミリを助けようと足掻くが、それはミリの手のひらの上で。マスク越しのキスとサブローの瞳の中の過去から未来を語るミリのための窈一の演目はラブストーリーなのだろうが。
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siro
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ネタバレ★★★☆☆/最後のどんでん返しは確かに驚き面白いと感じたものの、それ以外の部分で困惑や違和感が絡みつき、私は何を読んだのかと、感想を言い難い作品。コロナ禍にある社会問題を扱う割には、未来視や人の記憶を見る特殊能力が登場したりその能力の理解が難しかったりと、どう物語を追体験すればいいのかが分からない。サスペンスやミステリなのかと思えば事件の掘り下げが薄く、ラストの真犯人への伏線も僅か。キャラの個性は細かいことは気にするなという方針で雑に進められ、緊迫するシーンに挟まれるギャグと相まってノイズに感じた。
siro

何より、作品の根幹部分である演劇。この手の作品によくある作中に扱われる創作物の凄みが伝わらないという問題は抱えていなかったものの、扱う題材なだけにこれまた理解が難しい。Webで検索しながら読み進めると、最終的に作中劇が主人公とヒロインの関係と一致してくる作りがあり素晴らしかったが、ラノベなのだからもう少し前提とする知識を抑えて欲しかったなと思う。作品もう一つの主軸となる恋愛要素は、クライマックスを読んでしまえば納得できるものだが、中盤で「彼女はどうして主人公を好きになったのか」という違和感を産んでいる。

08/13 18:27
siro

どんでん返しが魅力な作品だから仕方ないかもしれないが、もう少しクライマックス以外の部分の違和感を拭うための理由付けが欲しかった。ただ、作品を読み終えて主人公とヒロインの関係を理解した時の感慨はかなり良いものだった。―主人公が未来を前向きに生きることによって、ミリの見る未来(人生)が明るく色づくことになる。そこに本当の彼女は存在していないけれど、確かに彼女は猫の瞳を通して見ている―このラストがあるだけに、中盤以前の困惑や違和感は帳消しだ(演出も良)。気になる所はあれど、確かな読後感を残してくれた作品でした。

08/13 18:30
0255文字
しん∞SHI−N
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【過去と未来と現在を行き来し、虚構を見破る眼で真実を導け】瞳を通じ過去を追体験出来る少年が、猫の眼を通じて未来視出来る少女と出逢い、連続殺人事件が起こる運命に挑む物語。過去と未来が予め知る事が出来たなら、定められた運命も覆す事が出来るのか?窈一と美里は、互いに別の場所、別の時間にいて、猫の瞳を通じやり取りをする。未来を予知する美里の予言で図らずも救われた窈一は、彼女を信頼してこれから起こる殺人事件を食い止めるべく奔走する。認知が異なるからこそ、己だけの倫理を見定める。そして、暗闇に潜む真実を覗き込むのだ。
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star☆
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☆1 設定がわかりにくい。息子からのおすすめ、がんばって読んだけれど、自分の理解能力が低いのかついていけなかった。
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ぐっち
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猫の瞳を通してお互いを知る2人、殺人事件、コロナ下の大学生活、大学の演劇サークル。トリックにちょっとついていけてない気もしたが、割と面白かった。演劇の内容が割とドロドロで凄みがあった。絵師さんも好き。
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てぃーも
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ネタバレ『バスタブで暮らす』を読み、四季大雅さんという作家さんを知り、そして手に取った一冊。生物の眼に宿った過去の記憶を見る事ができる青年と、未来視の能力を持った少女が、猫の瞳を介して繋がる一風変わった設定に最初は途惑いました。しかし、読み進めるとスルスルと心に染込んでくる、特徴は無さげでも多分独特な文体。そして、青年か少女のどちらかしか生き残れない運命で、それを避けようとして迷い込んだ連続殺人事件の渦中に入り込むルート。3年前に死んだ事になっている少女を取り戻そうとする青年。なのに、サスペンスじゃない?
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マヌヌ2号
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たとえば、zoomで見える背後の部屋を少しだけ綺麗にしておく。そうした些細な背伸びが、ちいさな見栄の張りかたが、その人をいじらしく見せるのでしょう。舞台の真ん中にいたふたりは、お互いに見栄を張り合って、しかし最後にすべての嘘はなくなってしまいます。その後に眼前に映るのは、自分のために、精いっぱい見栄を張り続けてくれたもうひとりの姿です。きっと片割れは満足でしょう。残されたもうひとりは、片割れの思いを糧に、これから先、舞台の上で見栄を張り続けるのでしょうね。自分を見る猫の瞳をたしかに感じながら
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かわうそまん
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ネタバレボーイミーツガールと別離と連続殺人事件と演劇とSFを高密度に全部まとめてギュッと押し込めたような1冊。様々な要素が絡まりあってくるが主軸はあくまでも「ボーイミーツガール」というのが好ましい。登場人物それぞれのキャラもたっているし、物語がテンポ良く展開されていくので読みやすかった。物語の最終盤、出会ってしまえば別離が待っていることが分かっていてもミリに会いに行く窈一と、そんな窈一を「はじめまして」と出迎えるミリが切なかった。
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まこす
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2
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寂しがり屋の狼さん
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瞳を覗き込み過去を読み取る能力を持つ大学生『紙透窈一』退屈な大学生活を送る中、彼は野良猫の目を通じて、未来視の能力を持つ少女『柚葉美里』と出会う。猫の瞳越しに過去の世界と会話が成立することに驚くのもつかの間、ミリが告げたのは衝撃的な【未来の話】だった。「これから連続殺人事件が起きるの。だから探偵になつて運命を変えて」調査の過程で絆を深める二人。直接会いたい願う窈一だったが「そっちの時間だと、わたしは、もう」死者からの手紙、ミリの言葉の真相…そして、嘘。過去と未来と現在、真実と虚構とが猫の瞳のなかで交錯する
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三沢まりの
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仲介の猫が大活躍するかわいい女の子と冴えない大学生の恋愛モノ…と思って読み始めたよ!いきなり人が死んでビックリしたよ!(註:裏表紙に書いてあります) 過去が視える大学生が、猫を介して、未来が見えるかわいい女の子と殺人事件の謎に向かいながら~~でした。演劇サークル入りたかったんですよね大学時代。いやあ…様々な角度から心を揺さぶられた物語でした…。(とても褒めています)
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のーりん
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演劇とミステリーが混ざりあったような感じだろうか。 そこに加えて、未来が確定していないという要素もあって、この先の展開にワクワクしながら読み進められた。 演劇面の作り込みが特にすごいように感じた。深い言葉がいくつも綴られていて、たいへん物語に引き込まれた。 伏線もしっかり回収されていて、様々な要素をかけ合わせたにも関わらず見事だと思った。
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シュガー
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第29回電撃小説大賞金賞受賞作のSF×ミステリー×ボーイミーツガール。 要素てんこ盛り! なんだかすごいものを読んだという気になりました。 正直すべてを理解できているかというと断言はできないのですが、面白かったのは間違いないです。 詳しい感想や内容紹介はブログで書いています。 https://sugarbitter.hatenablog.com/entry/2024/01/26/184906
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くりけん
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「わたしはあなたの涙になりたい」で四季さんを知り、こちらを読みました。 特殊な能力が2人を結びつける。 決して会うことが出来ない関係。 切ない設定は受けとめた。 難しく書かれているせいか感情移入が難しかった。 空き時間に気合で一気に読了。 四季さんの他の作品も読んでゆきます。
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ku_ragano
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なんかめちゃくちゃ俺たちのレベルに降りてきてくれている気がした。引用しようと思えば、何処までも難しい話を持って来れるが、肝心な度々リフレインされる一節は、教科書に載っている川端康成だし、難しい設定は最初に開示されタイトルも伴って理解の手助けをしてくれている感じがする。俺たちのレベルに降りてきてくれてありがとう。
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三日月@児童書病発動中
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3、8/5儚いひとときの恋の話かと思ったら、演劇サークルの話でもあったし、連続殺人事件を巡る話でもあって、盛りだくさんで読みごたえがあった。最初は主人公のもつ特有の視界の状況が掴みづらかったけど慣れた。
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本間フミヤ
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ネタバレ未来と過去が交錯する推理劇。猫の瞳を通じて、未来の僕が過去の君を見ていて過去の君は未来の僕を見ている、というシチュエーションが、なんとも不思議に感じた。窈一はミリの掌の上によって、自分をかばって死んでしまう存在の手助けをしていた、というわけね。時間という概念を使った推理劇が妙だと思う。終盤の演劇を使って真犯人を騙して、これまでの殺人の証拠を出させるというところでも、まんまと自分も騙されて、見事だと思った。演劇という題材を使ったならではの手法だと思い、新しさを感じた。最初の阿望先輩と佐村のやりとりが笑えた。
0255文字
まりも
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書きたい小説を書くための努力を惜しまなかったんだろうなあ、と思いました。幅広く豊富な知識が感じられる文章。濃い登場人物たちは厚みをもって生き生きと動いていて、彼らは一体どうなってしまうのか!ミリのことをどこまで信用していいのか!ページをめくる手が止まらない!怒涛の勢いで読み終えてしまった。終章のほうは「どういうことだってばよ…?」と少し混乱しましたが、読めてよかったなあ、という満足感とともに本を閉じました。作品に書き留められた、閉塞感と諦念がこもるコロナ禍独特の空気。「今」にしか書けなかった小説でした。
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鳩輪とわ
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ネタバレこれが電撃文庫から出版されるのか……と衝撃を受けるような異色作。例えるなら生ハムメロン(「それとそれを組み合わせる?!」という驚きと裏腹に味自体は美味しい)。 過去視と未来視のボーイミーツガールという題材で、こんな見たことのない作品が出てくるかと舌を巻いた。時間のズレをキーにしたサスペンスとしても面白かった。 一種のコロナ禍文学であり、猫の瞳を通じてしか会えないという設定がリモートでしか会えない時代と上手くリンクしていたと思う。
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わと
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最後のシーン、どうしてそうできたのかがわからない…
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菊地
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文章そのものは間違いなく上手いけど、要所で説明不足を感じるし、「そこでそうなるのは不自然じゃないかなぁ」「どうしてそうなった」と思う場面がチラホラ。 本作については、発想はともかく伏線の貼り方・回収の仕方やストーリーラインのまとめ方が上手くなかった印象ですね。
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朔
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『さよならとはじめまして』 シナリオ:★★★★☆ / テキスト:★★★☆☆ / イラスト:★★★★☆ / キャラ:★★★★☆ / 設定:★★★★★ / 総合:★★★★☆ /未来・過去視、演劇、恋愛、ミステリと要素満載の中、うまく物語をまとめきった作品。特に未来・過去視を使った駆け引きが面白かったです。途中、演劇で中だるみしかけたが、そこも最後に活かされていて結果的にうまくやられた感じ。ただ、個人的には第三の選択肢を模索してハッピーエンドにして欲しかった。また、要素満載な分、気合を入れて読む必要があるかも
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ばたやん@かみがた
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ネタバレ《演じることが生き様だ》自他の過去や未来を覗くことは、演じることに等しい―そう気づかされたミリと窈一の特殊能力。感情・思考を読み取ることは、様々なパターンのそれらを自己内にストックできるからだろう。前作『わたしはあなたの涙になりたい』でもそうだったが、登場人物の恋愛や対立、そこで生じた感情等を、創作エネルギーに転化していくところが、他に類を見つけにくい作家である。前作同様、設定に強引さ(特にミリの騙りの手段)を感じさせられる点はあるが、救済そのものが芸として表現される点、これも生き様と唸らざるを得ない。
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さんかく
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ネタバレ前半は、言葉の紡ぎ方や考えの作り方は素晴らしいけれど、設定がゴチャゴチャしてて分かりにくいなと思っていた。だけれど後半、僕の理解とキャラクターの個性が深まるにつれ物語に引き込まれた。ライトノベルもいいけれど、純文学を書けば芥川龍之介賞を穫れる作家さんだと思う。
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冬野
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初読み作家さん。表紙やあらすじから想像する話とはだいぶ違っていて、いい意味で意表を突かれた。演劇に関する描写にリアリティと臨場感があってよい。文章自体が抜群に魅力的なので、連続殺人事件というセンセーショナルな要素がなくても、大学の演劇部の青春要素だけで正直充分素敵だったと思う。読み手を物語へ十全に没入させるには紙幅が足らず、たくさんの登場人物がストーリーに従って予定調和的に動いている印象が少しあった。最初は一人だけ画風が違う…と感じた阿望先輩が最終的には一番好きになっていた。別の作品も読みます。星:4/5
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Koji Eguchi
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ネタバレ初四季。読メ友の感想がなかったら絶対読まなかった本。★★★。そもそも猫の瞳の中に接続という設定が今風。で違う時間のミリと出会う。過去が視えたり未来が視えたりと頭が混乱して、最初は入り込めなかった。でも次第に読む速度が上がり最後は一気読み。殺人方法や犯人探しも意表を突いた感じで悪くない。そもそも演劇に興味がなかった私には演劇の世界やエチュードなど驚き満載。優れた役者とはさぞ周りを惹きつけるものがあるんだろう。よーくんとミリは悲しい運命で互いに相手を生かそうとする。生き残ったよーくん、いい役者になれよ。
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彩葉 楓🍁
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【★★★★☆】人、動物の瞳を覗くと過去が見える少年と未来が見える少女。野良猫の記憶越しに繰り広げられる恋の物語に、次々と起こる銃殺事件のサスペンスミステリー要素はとてもバランスが良かった。どうしても比べてしまうがわた涙との衝撃度はあまり感じなかった。だけど文章力はもう圧巻。演劇をする際、何の演技をするのか、説明というか物語のシナリオが描かれていた場面ではめちゃくちゃ濃く描かれていてびっくり。しかも面白い。まぁまぁ頭を使わないと楽しくないかも、ほんのちょっと複雑。最後の展開は個人的には好きです。エモかった。
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史
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あとがきがない!そういうのはメディアワークス文庫だろ! あといつも書いていることですが、死ぬのはいつも女ばかりでたまには男も死んでほしい。と、電撃文庫アレルギーには厳しい内容であるのは事実で、減点法で読むととんでもないことになります。が、内容的には程よくロマンスとミステリーが混ざってるので好きな人は好きでしょう。舞台は今だけどやってることはセカイ系的なもので、一周して新鮮なのかもしれません。まあなんでしょう。電撃文庫は大賞もそうでしたがこういう路線でいくんですね。じゃあメディアワークス文庫の存在意義は?
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日の光と暁の藍
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【ネタバレあり】SF、サスペンス、ミステリー、青春などの色々な要素を詰め込みすぎたと様々なレビューでも書かれているし、電撃大賞の書評でもそう評されている。しかし、単純にそう考えてもよいのだろうか、と思い再読した。以下では、ミリと窈一が共に生き延びられる世界を窈一は諦めたのに、物語に悲壮感を感じないのは何故かという点について述べたい。絶望の描写が少ないとか、絶望に至るまでの過程が描かれていないだとか、窈一よりもミリの方が運命に過酷に抗ってきたとか、色々な理由があるとは思う。
日の光と暁の藍

けれど、本当の理由は他にあるのではないか。つまり、ミリと窈一が共に生きられる世界よりも高次の価値観や意味を提示しようとしたからではないか。それは、呪いを解呪することだったり、一度死んでも輪廻転生して、再び出会うことだったり、ということだ。作中で述べられているように演劇、舞台は一つの呪いだという。指し詰めミリや窈一も特殊な能力を呪いとして授けられてしまった。二人が演劇の才能に恵まれていることにもこれは符合している。ミリは窈一に、演劇を続けて光を見せて欲しいと願った。

05/28 20:56
日の光と暁の藍

それは、二人が図らずも授かってしまった未来視、過去視という呪いの能力を、演劇という舞台の上で解呪してほしいと願ったからなのだろう。舞台の開演は死で、終演は転生なのだから。二人は舞台が終わればいつどんなときにでも出会える。だから、ミリと窈一が共に生きられる世界を窈一が諦めても、それは嘆く必要はない。舞台が始まり舞台が終われば、ミリと窈一はその度に出会えるのだ。

05/28 20:56
0255文字
日の光と暁の藍
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ネタバレ【ネタバレあり】どこまで自分がこの作品を読み込めているのか。どこまで他の読者がこの作品を読み込めているのか。それが自分には分からないので、疑問に思うことを素直に列挙してみる。①サブローをただの猫として本当に捉えて良いのか?②ミリは窈一にとって過去から、窈一はミリにとって未来から、過去と未来を超えて二人が現在で出会う物語。だとして、窈一はなぜミリに負けたのか(なぜこのような表現をしたか)③ミリと窈一が共に生き延びられる世界を諦めたのに、物語に悲壮感を感じないのは何故か。ここでは①の点を掘り下げてみたい。
日の光と暁の藍

サブローは、ミリと窈一がそれぞれの人生という舞台の上でどのような生き様(演技)を魅せてくれるのかを見守る観察者のような存在なのかと思った。演劇部の部室にサブローがいても他の部員が取り立てて騒いだり話題にしない。また、窈一がサブローを求めている時に、都合よくいなくなったり、逆に忘れた頃に戻ってきたりする。仮にサブローがいなければ、ミリと窈一は出会えることが出来ず、未来を変える努力も当然しようとしなかったであろう。試行錯誤さえせず、ただそれまでと同じありふれた日常が繰り返されることになっただろう。

05/28 20:44
日の光と暁の藍

それは、それぞれの人生という舞台で何の演目も上映されなかったということと同義だ。サブローがいたから、このミリと窈一との物語が生まれた。サブローは、ミリと窈一の観察者でありながら、二人の人生の脚本家でもあったのかもしれない。また、二人の仲を繋ぐキューピッドであったことは言うまでもない。

05/28 20:44
0255文字
らっこ
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猫の瞳の中にいる未来が視える少女のミリと過去を見ることができる主人公が、コロナ禍の大学を舞台に殺人事件を追うお話。こういう話が賞を取るのが電撃らしいです。意味深なタイトルの感触から想像した通り、事件を追っていく中で交わす二人の洒落た問答が一番の魅力かな。ミステリやSF的な設定で時間軸がブレてるし、作中で演じる演劇が絡んできたりと複雑な構造ではあるものの、そこを通して描き出されるのは綺麗でシンプルな想いでした。
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ENTER
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ミステリーなのだろう。再読に値しない。
0255文字
月島のん
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あまりない設定だとは思うが、読みやすかった。何の違和感もなく物語に入り込める。情景が思い浮かぶ。特別な能力のある人。演劇部を舞台にしたミステリ。それに加えて、紙透とミリとのやり取りにも目を離せない。こういう世界観も好きかな。
0255文字
immortaleye
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ネタバレ普通のボーイミーツガールだと思って読んだらSFミステリー要素あって驚いた。作中内作品はよく考えられていて面白かったです。ただラストのミステリーは王道だなぁと読んでいて苦笑しました。こんなギミック昔読んだ物にあったなと。 ヒロイン周りは早期に伏線が読み解けてました。自分ができることが相手ができないなんてことないよなぁ… 個人的には面白くておススメなんですが人を選ぶかなと感じました
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水無月十六(ニール・フィレル)
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電撃大賞金賞受賞作。著者の別レーベル作品は未読。ガガガ文庫作品っぽいなぁと思っていたら別の方のレビューに似たようなことが書いてあった。ミステリ青春恋愛詰め合わせ作品といった印象。文体が良いはずなのだが、ジャンル詰め込みすぎ感のせいで「文体が良い気配」どまりに感じてしまった。良くも悪くもお腹いっぱいになる。もう食えねえと音をあげる読者に真顔で良文を突っ込んでくるような雰囲気もあった。色々と勿体無いような気がした。
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ミリは猫の瞳のなかに住んでいる (電撃文庫)評価61感想・レビュー99