ネタバレ逮捕までの逃避行はロードムービーのようだった。凶悪殺人犯の刑が執行されて、安心どころかここまで空虚な気持ちになるとは思わなかった。仮に終身刑で仮釈放になったとしたら、高確率で再犯を起こすと思うけど、では死刑になってよかったかと言われるとそうとは言えない。瑕疵のないクラッター一家はどこかフィクションめいていて、かえってペリーやヒコックの方に親密さを覚える。生育歴が人生に及ぼす影響は計り知れない。人格形成段階から根を張って死ぬまで解放されないのではないかと思う。

ネタバレ逮捕までの逃避行はロードムービーのようだった。凶悪殺人犯の刑が執行されて、安心どころかここまで空虚な気持ちになるとは思わなかった。仮に終身刑で仮釈放になったとしたら、高確率で再犯を起こすと思うけど、では死刑になってよかったかと言われるとそうとは言えない。瑕疵のないクラッター一家はどこかフィクションめいていて、かえってペリーやヒコックの方に親密さを覚える。生育歴が人生に及ぼす影響は計り知れない。人格形成段階から根を張って死ぬまで解放されないのではないかと思う。

ネタバレカウントダウンを読んで、別れ際が割合あっさりしていたので父ほどは描かれない母について、何か確執があったんだろうか…と考えていたので、あとがきを読んで腑に落ちた。今回はコロナや連合いのがん、母の介護など重めのテーマが多かった。息子さんももう大学生なるそうで人生の夏が終わりゆくしんみりとした読後感だった。