『１ヶ月後、小惑星が地球に衝突し人類は滅亡する』そんな現実を前にイジメられてる高校生の友樹、ヤクザの信士、友樹の母静香、歌姫Loco、友樹の同級生雪絵の５人のそれぞれを描いた物語。あと1ヶ月で死ぬとなると、人間はどうするんだろう。どうやって残りの人生を生きるんだろう。最後の瞬間まで自分の子供を守ると決意する母の気持ちは痛いほどわかるが、今の私はもう守るほどの力はない。「最期の時は、酒飲んで、うまいもん食って、お前と友樹と雪絵の隣にいる」と言い切る信士。難しいことは言えなくても、それが一番な気がする。

最近よく聞く高齢者による暴走事故のお話かと思ったが、実際の内容は、家族愛とその再生のお話。 田舎の高齢の父の運転を不安に思いながら止めさせられない息子が、仕事を辞め田舎で移動販売をすることで、自身の家族の在り方を見直し、息子とも新しいカタチを作り、老親や田舎の老人達とも上手くやっていく、おとぎ話です。 こんなに上手くいけば、誰も苦労しないしね。 誰もが歳を取るわけで、完璧な解決策はない。一筋縄ではいかない問題なんだろうな。

『１ヶ月後、小惑星が地球に衝突し人類は滅亡する』そんな現実を前にイジメられてる高校生の友樹、ヤクザの信士、友樹の母静香、歌姫Loco、友樹の同級生雪絵の５人のそれぞれを描いた物語。あと1ヶ月で死ぬとなると、人間はどうするんだろう。どうやって残りの人生を生きるんだろう。最後の瞬間まで自分の子供を守ると決意する母の気持ちは痛いほどわかるが、今の私はもう守るほどの力はない。「最期の時は、酒飲んで、うまいもん食って、お前と友樹と雪絵の隣にいる」と言い切る信士。難しいことは言えなくても、それが一番な気がする。

最後にこうきますか……とちょっと驚愕。ラノベとして、十分楽しめる作品でした。

神様の願い事を叶えなければならない『神様当番』でも神様の願いは突き詰めれば当番さん自身の希望。一歩踏み出すほんの少しの勇気で、それは実現することができるんだ。バス停にいた５人の人生が、ちょっとだけ変わる。気持ちが変わる。読後感がとにかく爽やかな小説でした。「好きなものを、ただ好きだなあ、いいなあって見ていて幸せな気持ちになれるなら、それってもうじゅうぶん通じあえてる」葵さんの言葉が好き！