著者は多様性の時代と言われる現在は政治や宗教、出自だけではなく個人的な事柄全てにおいて「言及しないが花」という雰囲気になってしまっている事を嘆く。言わずもがなであるが、多様性の尊重という大義名分を理由に他者との関わりあいを避けて相手に関心を示さないのはそれこそ本末転倒だ。こんな有様では近い将来まともな会話すら儘ならない社会なってしまうのではないかと本気で心配になる。若者からはこんな時代に誰がしたと非難を浴びそうだ。
息詰まる過度なポリコレ社会への強烈なアンチテーゼとして「不適切にもほどがある!」というテレビドラマがヒットしている。これは一筋の光明に思える。 未来は私たち自身が創っていくものだし親世代は子や孫の世代に少しでもマシな社会を継承する責任があるはずだ。 著者はこの流れは時代の流れで逆行は出来ないと結論付けたが、私はドラマの主人公阿部サダオの様にこの悪い流れに精一杯抗っていきたい。
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