コロナ、あんなに怖くていつまで続くのか不安で手探りだった日々が遠くなってしまった。あの頃、医療従事者がどんな思いでコロナ患者を救っていたのか、月並みですが頭が下がります。ここで感謝ですで終わってはいけなくて、医療従事者にも家族がいることを思うと、次のパンデミックには一部の方の使命感に頼ることの無い対応策を構築して備えておかなくてはと思いました

コロナ、あんなに怖くていつまで続くのか不安で手探りだった日々が遠くなってしまった。あの頃、医療従事者がどんな思いでコロナ患者を救っていたのか、月並みですが頭が下がります。ここで感謝ですで終わってはいけなくて、医療従事者にも家族がいることを思うと、次のパンデミックには一部の方の使命感に頼ることの無い対応策を構築して備えておかなくてはと思いました

バス停でバスをまつ人たちに順番に神様がやってきて、神様を楽しませなきゃならなくなる、という連作。神様がお姉キャラぽいのはなんで？神様を楽しませるすなわち自分が楽しむってコトで、前向きに生きる今あるものを大切に、みたいな、昔読んだガネーシャみたいなお話でした。彼氏も予定もないOLは実は自分から心を開いていなかった、とか、スマホを手に入れただけでリア充になれるわけではなく今の自分をさらけ出して人と付き合ってみる、とか。

主婦鈴子、ライター登紀子、イラストレーター妙子、１９６０年代、３人の才能がぶつかり合ってひとつの時代を作った。若き日のキラキラや闘争心、年を経るごとに求められるものや世代とのギャップ、気づけば自分があのころなりたくないと思っていた者になっていないか、望んだところに自分は立っているのか、欲しかったものは手に入れたのか、がんばってもすべては手に入れられない女たちの戦いにのめり込んで読みました。

「見える」のはあまり信じてないのですがあるのかもなとも思うし、ある方が気持ちが救われることもあるのかも。葬儀のお仕事って気持ちが弱っているときに寄り添ってくれるものであって欲しいし、この本の方々は皆そんな人たちでした。

柴崎友香さんをわかりたくて読んでて２冊目です。上手くいかない恋愛が湿度低めでゆるゆる繋がる短編集。真面目そうで心で文句たれてる高２のごんさんが面白かった。

猫のお話ではありません。男女のあれこれに微妙に猫が顔を出す短編集。ねえなんで⁈と腕をつかみたくなるような展開もあったりするけどこのモヤモヤは嫌いじゃないです。

読んで！少女マンガ好きな人、読んで！仕事に明け暮れた可南子、子育てをやり遂げた芳美、自宅整理後に物理的に自分の居場所が無くなった香織の６０歳3人が、日がな一日マンガを読みあさる生活を続けた先に娘時代夢中になったマンガ『時の旅人』の続編を描き、同人誌で売りさばくまでになるという。昔のマンガを語る体でガラスの仮面、バナナフィッシュ、あさきゆめみし、風と木の詩が出てきて、めちゃくちゃ楽しめた！

お金にケチケチした人々のお話。我慢して貯めても一発逆転もなくオチもありません。

謎の細菌の影響で人口が減り、政府管理の元で結婚就出産をする世の中が舞台。平均寿命は２５歳。結婚出産に制約がある世界でも人を愛し子どもを愛し仕事にやりがいを感じるのは変わらないみたい。システムで選ばれた相手と結婚しても幸せになれるかは相手を思う気持ちひとつだと思った。残された日をともに生きる『ありがとうエリカ』に涙。タイトルと表紙にちょっと誤解してたけどいい意味で裏切られました。

作家さんとのトークが面白い！私事ですが朝井リョウと羽田圭介の顔が混ざりがちです。羽田圭介さんは少年アシベのスガオ君に似ていませんか？若林さんいわく、テンション高めの絡みづらいひとには「ご機嫌ですね！」と言えばOK！作家さん同士の友人関係とかも垣間見えてホント楽しかった。村田沙耶香さんはやっぱりヘンなんだなー。なんか嬉しいな。

中学校入学でクラスに馴染もうと努力して空回り、やりたいことを探して行き着いた場所で共感し合える友達との出会い、すごいなって思える先輩との出会い、あの人にだけ伝わる五七五とか、いいなあ。

読んでよかった。不法滞在バンザイということではない。ルールは守らなければならない。ただひとつ、人間として相手を尊重しているのか、そこからじゃないかと。馴染みのない人は怖い、わざわざ関わる必要はない、自分のイスを取られる不安があるから仲間にいれたくない、排除ありきが根っこにあればそれは取り払って、人として、話を聞いて欲しいと思った。

殺人のないミステリーで安心して読めます。クラスの全員と交換日記をしてくれる先生。こんなに丁寧にお返事くれるなんて素敵ね。先生に受け持ってもらった生徒たちがつながって、最後に赤ちゃんが無事に誕生して、綺麗にまとまってよかったです。どこがミステリーかというのは、後半なんとなくの違和感で気づけました。

父の再婚相手の連れ子がブラジャーを着ける男子だったという。ブラの繊細な刺繍が好きなんだと。そんな弟のことを理解してるふりして大事なとこで拒絶してしまう。自分を大切にしてくれてた彼氏も傷つけてしまう。上手くやっていたつもりの友達にも自分の薄っぺらさを晒してしまう。ぐずぐずの主人公だなー。でもぶつかり合うのはズキズキするけど、とてもいいと思う。

亡くなった祖母の代わりに連句会『ひとつばたご』に毎月お菓子を届けるようになった主人公。連句というものを知らなかったのですが、決まりはともあれ、自分の思いを季節に彩られた言葉に載せみんなで語り合い、季節のお菓子をつまみ、夜はそのままお酒もご一緒するなんて、まあ楽しそう！主人公は勤めていた書店が閉店してしまい無職中なのですが、そこからの再生も含めまだまだお話が広がっていきそう。シリーズものなので続きを読むのが楽しみ。

北海道を舞台にした今は廃れてしまった産業に生きた人たちのお話。自分は昔若い頃開拓をテーマにした博物館で働いていたこともあってすごく興味深く読みました。札幌桑園のお蚕様、北見のハッカなどいずれも短編なのでもっと深掘りして読みたいのもありました。蹄鉄のお話を読んで、開拓でどれだけ馬が活躍したことかと思います。根室のミンク養殖は知らなかった。子どもの正義だけでは生きていけない、丁寧に生きてきたのにいろいろやるせなかった。

江戸、明治、大正時代のご令嬢の結婚のお話。一番好きなのは妻には甘ーいかぶらのお殿様のお話。この作家さんはファッションとか工芸とかすごく詳しいというか好きなんでしょうね。そのあたりのお話は読んでて楽しかったです。