本の帯に書かれた「日本一の大どんでん返し」と言う言葉を見てからずっと気になっていたけれど読めていなかった本作。ようやく読了。何年もずっと気になっていた本が僅か1時間半ほどでサッと終了。人の印象が二転三転と変わっていく。今思うと最初の気持ち悪い距離感にゾッとする。

本の帯に書かれた「日本一の大どんでん返し」と言う言葉を見てからずっと気になっていたけれど読めていなかった本作。ようやく読了。何年もずっと気になっていた本が僅か1時間半ほどでサッと終了。人の印象が二転三転と変わっていく。今思うと最初の気持ち悪い距離感にゾッとする。

人々が持つ思い出の品を標本にしていく先生と私の物語。標本室という奇妙な職場に主人公とともに取り込まれていく感覚。じわりじわりと洗脳に似た何かに侵食されていく。それはこの表題作「薬指の標本」のみならず「六角形の小部屋」も同じように感じる。人は心の拠り所を見つけた時そこから離れるという決断ができなくなってしまう。