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2026年1月の読書メーターまとめ

ATSUYA
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12
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感想・レビュー
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2026年1月に読んだ本
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2026年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ATSUYA
平家という巨大な一族が、落日の光に焼かれながらも命を燃やす。「源氏が平氏を滅ぼした」という教科書の文章からは決して読み取れない、平家の「人間性」を感じた一冊。静謐な知略を巡らす知盛と、荒ぶる武勇を体現する教経のバディ感。最初は反発しながらも、知盛の深慮に触れて忠義を誓う経盛。そして知盛を支える妻と息子たち。物語が進むにつれて、一つの家族として固く結ばれていく平家の人たちがとても心地よい。でも、平家が滅びるという事実は決して変わらない。それなのに「どうか報われてほしい」と願ってしまう自分がいる。
が「ナイス!」と言っています。

2026年1月の感想・レビュー一覧
12

ATSUYA
ネタバレサブタイトルが示すとおり、本作では「染まる」ということが大きなテーマ。本来は穏やかで、自然や安らぎを象徴するはずの「緑」が、鮮血や惨劇を意味する「赤」に塗り替えられていく過程に強い恐怖と悲しみを覚える。大きなストレスや心の傷を抱えているとき、私たちの心は思いのほか簡単に別の色に染まってしまうもの。花枝のような極端な異常性を持つ人物と出会ったとき、誰もが「緑子」にならずにいられると言い切れるだろうか。ときには、マヤが体現する「自分を貫き通す」という意味での「黒」の強さも、必要なのかもしれないな。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
ネタバレ館モノ・猫・『ABC』はわかりやすい。しかし、「殺戮にいたる病」のアンソロジーとはどのようなものなのか。読み進めていくうちに、なるほど、これか!と納得。物語は凄惨なものが多く、暗い雰囲気でシトシトと展開していくが、突如として放たれる「一文」によって、それまでの世界が鮮やかに反転させられる。まさに世界の塗り替え。この反転がなんとも心地よい。悪意の果てに立ち現れる、奇妙なほど清々しいカタルシス。人間の業を「物語の仕掛け」へと転換する、我孫子イズムへの深い敬意で溢れた1冊。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
避けられぬ滅亡へと加速する平家。一つの家族として固く結ばれたものたちの命の灯が、一人また一人と消えていくのはとても切ない。教科書では決して学べないであろう、血の通った人間たちの愛と覚悟を感じ取れたことが嬉しい。「見るべき程の事は見つ」。知盛が最期に残したこの言葉。彼には、自分たちが紡ごうとした物語が、美しい「茜唄」として永遠に語り継がれていく未来も視えていたと思いたい。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
平家という巨大な一族が、落日の光に焼かれながらも命を燃やす。「源氏が平氏を滅ぼした」という教科書の文章からは決して読み取れない、平家の「人間性」を感じた一冊。静謐な知略を巡らす知盛と、荒ぶる武勇を体現する教経のバディ感。最初は反発しながらも、知盛の深慮に触れて忠義を誓う経盛。そして知盛を支える妻と息子たち。物語が進むにつれて、一つの家族として固く結ばれていく平家の人たちがとても心地よい。でも、平家が滅びるという事実は決して変わらない。それなのに「どうか報われてほしい」と願ってしまう自分がいる。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
標的を屠るまで追い詰める、変幻自在の「狩猟者」。殺し屋派遣会社「キルキルカンパニー」。奇想天外な設定が不穏な迷宮へと誘ってくれる。物語の手触りは、ざらりとした死の感触と、さらりと流れるナンセンスな笑いの混合体。そんな、シリーズ独特の、日常を侵食する「戦慄」と、思わず吹き出す「滑稽さ」が背中合わせに潜んでいてクセになる。不謹慎の極みにあるはずの光景が、なぜこんなにも愛おしく感じてしまうのだろう。「戦慄」と「滑稽さ」の境界線上で、人間の業を笑い飛ばす快感をもっと深く追いかけたい。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
無自覚な善意と、些細な自己弁護。それらが乱反射を繰り返した末、最悪の悲劇を形作る。本文に綴られた「権利ばかりを主張する人々」という言葉は他人事ではない気がする。自分はどうだろう。なんだかんだと言い訳を見つけて、安全な範囲の中で日常の甘えを正当化してはいないだろうか。冷たい風に喉元をなでられたような、ヒヤリとした感覚に襲われる。ひとつひとつの身勝手は塵のように軽い。でも、それが積もりに積もった時、逃げ場のない絶望の重さとなって、誰かにのしかかっていく。この重さを誰かに負わせてはいけないな。気をつけよう。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
ネタバレ贅を尽くした本格ミステリのフルコース。短編ごとに意趣が異なり、読み手の五感を鮮やかに刺激してくれる。表題作における論理の構築は、まさに峻烈。消去法という純粋なロジックで容疑者を削ぎ落としていく火村の姿。その外連味のない推理は、複雑な歯車が噛み合い、真実という正刻を告げる時計の如き美しさ。ぎりぎりと絞り上げられる包囲網のなかで、犯人が剥き出しにされる瞬間の凄み。知性の煌めきに酔いしれた後、最後に残る一抹の寂寥感が、有栖川作品の好きなところです。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
有栖川有栖氏が描く心霊探偵・濱地健三郎。その最新譚もまた、澱んだ闇を優しく濾過するような逸品だった。幽かな叫びを上げる死者と、置き去りにされた生者の未練。濱地はそれらを峻別せず、等しく「対話」の場へと招き入れる。物語を貫くのは、刃物のような鋭利さではなく、真綿で包み込むような静謐な安らぎ。青く凍てつく霊的な気配が、彼の言葉に触れた途端、しんしんと解けてゆく。危機を力でねじ伏せる「凄み」ではない。そこに彼がいれば万事が収まるという、盤石の信頼感。この温かな救済の物語に、いつまでも浸っていたい。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
ネタバレ殺人現場が見たくて犯人を見逃す刑事。新しすぎて震える。普通なら「実は熱い正義感が…」なんて裏があるはずが、マヤには微塵もない。純度100%の猟奇趣味、潔すぎて逆に清々しい。知り合いにいたら即ブロック案件だが、キャラとしては面白い。物語の核は「ストレスの連鎖」。ほんのささいな出来事が巡り巡ってだれかの命を奪ってしまう。この「風が吹けば桶屋が…」的な理屈、ここまでのことは現実には起きないだろうが妙に怖い。負のバトンが自分自身に戻ってこないよう、はたまた、大切な人にも繋がれることがないよう、実生活でもご用心。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
「さかさ星」よりも、先にこちらを読んでおくべきだった…。毛色の異なる怪異が並ぶ一冊。収録作ごとに手触りが異なり、読者の好みをあぶり出す仕掛けが面白い。「餓鬼の田」は、恐怖を通り越して「あぁ、なるほど。こういうことね。」と笑ってしまう。構成は明瞭。最初と最後がさらりと読みやすい一方で、中盤二編は、その深さに足を取られ、少々もがいてしまった。けれど、そんなもぞもぞ感を突き破る結末の衝撃は見事。しとしとと降り続く雨が、すべてを押し流していくような、底意地の悪い爽快感がありました。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
ネタバレあまりにも理不尽で気分が悪くなるデスゲーム。高みの見物をしながら、登場人物たちの生命のやり取りを呑気に伝えている実況者に、ずっとモヤモヤモヤモヤ。このデスゲームが終幕する前に、本宮さんが無双モードに突入して、運営もろとも、このゲームを潰すような展開になっていればスカッとしたのに。もっと早く暴れて欲しかったよ、本宮さん。
が「ナイス!」と言っています。
ATSUYA
ネタバレ「生贄を捧げないと宇宙が狂う」なんてマヤの常識、現代からすれば狂気の沙汰。でも当時の彼らは大真面目。変えようとする奴は異端、みんな生贄にしてしまえ。物事を変えていくことの難しさと、変えようとする人たちの悲劇。恒川さんの描く世界と人物たちに引きずり込まれ、600ページもの文量も、いつのまにか少なくなっている。今、「正義」だとか「正しい」とか信じているものも、百年後には失笑モノになっているのだろうか。年齢的にそれまではきっと生きてはいられないだろうけれど、現在の出来事は未来でどういう見方をされるんだろう。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/01/03(2230日経過)
記録初日
2019/10/13(2312日経過)
読んだ本
705冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
228962ページ(1日平均99ページ)
感想・レビュー
84件(投稿率11.9%)
本棚
18棚
性別
血液型
O型
自己紹介

皆さんと温かい読書体験を分かち合えることを楽しみにしています。

ミステリ作品に心惹かれることが多いのですが、特定のジャンルに偏らず、様々な物語から新しい発見をしたいと日々願っています。

読書メーターでは、読んだ本の記録をつけたり、次に出会う本を探したりするだけでなく、皆さんの心温まる読後の感想に触れるのを楽しみにしています。共感できる感想に出会うと「そうそう!」と心の中で頷き、喜びを感じます。また、時には自分とは異なる視点に気づかせてもらうこともあり、作品の新たな魅力に触れたようで、心がじんわりと温かくなるのを感じます。

「素敵な感想だな」と感じた際には、僭越ながら「ナイス」を押させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

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