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2024年12月の読書メーターまとめ

裏竹秋
読んだ本
2
読んだページ
463ページ
感想・レビュー
2
ナイス
20ナイス

2024年12月に読んだ本
2

2024年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

裏竹秋
十代の空気を積み重ねていって、スクショに撮ったみたいなシーンの切り取り方だなとおもった。軽く書けて、重くならない。内容は重いけど。姉と母親から「頑張ってる」について小言をいはれるところ。こんなこと、あったなあ。っておもった。あとがきもすごく、人間を捉へてゐるし、母校を、《頼れる大人も頼れない大人もいる》と、冷徹に、しかし客観的に捉へる。宇佐見自身はこの作品が毛色の異なるものだとして、もう書くことはないといってゐる。しかし、人間を捉へられる眼には、期待せざるを得ない。
が「ナイス!」と言っています。

2024年12月の感想・レビュー一覧
2

裏竹秋
すごい、と噂に聞いてゐたが、その通りだった。ここには想像力の及びつかないところがある。当時は本当の羞恥を知らないから、想像の低俗とは違って、生々しさの猥褻さが際立つ。たとへば、肩に××をかけて相手がそれを快感だとか、死んだ親友の母親とねんごろになるとかである。冒頭は明治のハレー彗星から始まり、大正の札幌でスペイン風邪にかかる描写もある。これは和田当人しかしえない体験であった。ごく幼少の、思春期まもない性的体験の貴重な自伝は、筆さばきも冗長を嫌って達者だった。私小説の醍醐味を久びさに味はった。
裏竹秋
十代の空気を積み重ねていって、スクショに撮ったみたいなシーンの切り取り方だなとおもった。軽く書けて、重くならない。内容は重いけど。姉と母親から「頑張ってる」について小言をいはれるところ。こんなこと、あったなあ。っておもった。あとがきもすごく、人間を捉へてゐるし、母校を、《頼れる大人も頼れない大人もいる》と、冷徹に、しかし客観的に捉へる。宇佐見自身はこの作品が毛色の異なるものだとして、もう書くことはないといってゐる。しかし、人間を捉へられる眼には、期待せざるを得ない。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/01/07(1831日経過)
記録初日
2020/02/06(1801日経過)
読んだ本
612冊(1日平均0.34冊)
読んだページ
153631ページ(1日平均85ページ)
感想・レビュー
349件(投稿率57.0%)
本棚
3棚
外部サイト
URL/ブログ
https://winesburg.hatenablog.com
自己紹介

1.おもしろい(飽きない)こと。
2.ためになる(役に立つ)こと。
3.新しい(二番煎じや亜流でない)こと。
4.正しい(蓋然性が高い)こと。
5.論理性がある(意味不明でない)こと。
6.魅力があること。(語り。人物。シーン。展開。)

それ以外の要素では判断しない。
性癖や嗜好(かはいい・かっこいいも含む)は、普遍的ではない。また、賞の有無、前評判、他人の評価、倫理的な評価等も一切関係ない。著者のある面では反対でも、別の面でよければよいと判断するのが、客観的で公平なやり方。

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