（たぶん）初、奥田英朗さん。重厚で読ませます。ものすごいボリュームにビビりながら手にしましたが、すぐに引き込まれていきました。いつ全貌が分かるんだろう？と読み進めてましたが、第三の事件はえーっ！と声が出そうに。被害者の遺族の松岡さんのところは、後半特に読んでて苦しかったです。若手の刑事たちの情熱と成長が読んでいて救いでした。

あの日の出来事をこうして文字にして読むのは、被災していない者にとってもきついものがありますが、新聞やニュースでは分からない「その後」、心境、いろいろな「境界線」を描き出されていて、それらがグサグサと刺さりました。あの震災で失ったものは目に見えるものだけではないのでしょう。切ないお話でした。

安定の面白さ、読みやすさの東野作品。元マジシャンの武史は福山雅治さんで当て書きされていたと知り、なるほど、と。『リノベの女』『続・リノベの女』が特によかったです。東野さんが描く親子のお話はグッときます。

さらっと読めるのでお気に入りのシリーズ。「認知症と株券」がとても印象的でした。「誰にも言えない傷の物語」は、最近身近な人も猫に噛まれて治療が遅れたことにより何ヶ月もえらい目にあっていたのですけど、興味深いトピックでした。爽太くんは今作は出張でお休み。次回も楽しみに待ってます。

（たぶん）初、奥田英朗さん。重厚で読ませます。ものすごいボリュームにビビりながら手にしましたが、すぐに引き込まれていきました。いつ全貌が分かるんだろう？と読み進めてましたが、第三の事件はえーっ！と声が出そうに。被害者の遺族の松岡さんのところは、後半特に読んでて苦しかったです。若手の刑事たちの情熱と成長が読んでいて救いでした。