ネタバレ序盤の家庭内やアルバイト先のパン屋で発達の遅れを揶揄されたり哀れみの態度で接せられたりする描写から、高度な知性を獲得していく姿にはカタルシスを感じるかと思いきや、あまりにも高みにいるが故の孤独や幼い精神性との不整合なバランスが仔細に描かれて、読者も「知性とは？」「愛とは？」それら原始的な問いを考え続ける。 物語の構成は見事としか言いようがなく、終盤のチャーリィが足掻く姿やパン屋の友人たちの振る舞いには涙腺にくるものがあった。 素晴らしい名作でした。