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2024年2月の読書メーターまとめ

miya
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164ナイス

2024年2月に読んだ本
11

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

miya
櫂が亡くなって10年経っても20年経っても暁美はまだ思い続けていて、思いの形は変わっているだろうけれど、そんなにずっと忘れられないものだろうか、と不思議に思ったが、櫂とのことを知っている人と暮らし続けるからというのは大きいのかもしれない。櫂の自伝的小説も重版の度に送られてきて、映画化もされて、風化する暇が無いんだろうな。北原先生の過去や、櫂の編集者だった二人、暁美と北原先生の関係の変化。激しくて穏やかで本当に波のようだった。「汝、星のごとく」を忘れないうちに読めてよかった。みんなが幸せでよかった。
が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
11

miya
短編7編。読み始めると一気に引き込まれて、あっという間に終わってしまう。短いけれど濃くて、切なくて、読後感はじんわりあたたかい。どの話もとてもよかった。娘、妻、母、様々な立場の女性たちが苦境に立たされた時に見つける光。色んな地域が出てきて、景色の描写も素晴らしくて旅行したくなる。「ハグとナガラ」積んでるので読みたい。「長良川」の夫の言葉が素敵で悲しくて胸がつまった。家族との時間が自由がなさすぎて一人になりたいと常に思っているけれど、大事にしないとなぁと思った。子供たちもあと数年で巣立っていくんだから。
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miya
罪とパンデミック。短編6編。世にも奇妙な物語みたいですごく好き。ぞわっとしたり、ジーンとしたり、読み応えがあった。愚かで悲しくて、でも最後はあたたかい。「きゅうり大嫌い」は錦鯉の合コンのネタを思い出した。本名を頑なに教えない「きゅうり大好きっ子ちゃん」。きゅうりってそんなに大が付くほど好きとか嫌いってインパクトのある味してるっけ?と妙なことが気になりだしてしまった。「憐光」は本当に酷い話なんだけど、最後のあっけらかんとした「行ってきまーす」がいい。きっと次はいい人生が待ってる。「特別縁故者に、俺はなる」
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miya
世間がなんと言おうと、世の圧力には屈せず、私は私であっていいし、私は私を愛してる。そういうメッセージが込められているように感じた。どの話も短くてさっと読めるけど、力強くて圧倒された。「小さなパンツを、大きなパンツに変えるだけで良かったのだ。」にハッとする。きっとそういうことってたくさんあるんだろうな。「私の体、世界にたった一つの、私の、この体のために、てめえが、変われ。」世の中は偏見に満ちていて、変な思い込みで他人や自分をも傷つけてしまう。自由でいい、型にはめなくていい、そのままで私たちは十分美しい。
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miya
時代が変われば価値観も変わる。諸行無常。五月さんがとてもいいキャラしててすごくよかった。自分が死んだ後なんてどうでもいい、骨なんてカルシウム、なんて言われたらその通り。墓じまいに反対する伯母さんの前で「伯母さんが死んでから墓じまいしたらいい、そんなに先のことじゃないんだから」と言ってしまえる快活さにあっぱれ。でも、最後に五月さんが若い頃に思い悩んたことがわかり、じーんとした。常識にこだわらない考え方、これから先大事だと思う。年配の人は変にこだわってるけど、大昔の方が柔軟で歴史は浅かったりするんだよね。
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miya
櫂が亡くなって10年経っても20年経っても暁美はまだ思い続けていて、思いの形は変わっているだろうけれど、そんなにずっと忘れられないものだろうか、と不思議に思ったが、櫂とのことを知っている人と暮らし続けるからというのは大きいのかもしれない。櫂の自伝的小説も重版の度に送られてきて、映画化もされて、風化する暇が無いんだろうな。北原先生の過去や、櫂の編集者だった二人、暁美と北原先生の関係の変化。激しくて穏やかで本当に波のようだった。「汝、星のごとく」を忘れないうちに読めてよかった。みんなが幸せでよかった。
が「ナイス!」と言っています。
miya
特別養子縁組制度を成立させる為、国を相手に戦った産婦人科医の菊田昇の生涯を描いた評伝小説。石巻に生まれ、遊郭で育ち、辛い目に遭う女達を見てきた昇は法を犯してでも赤ちゃんの命を守り、信念を貫いた。今では医療ドラマを見ればけっこうな頻度で望まない妊娠をして産まれた子が子供に恵まれない夫婦の養子になる回があるが、成立したのは昭和63年というごく最近であることに驚く。しかも中絶も7ヶ月まで大丈夫だったなんて、信じられない。法案が成立するまでの戦いも壮絶だった。仲間のはずの医師会が完全に足を引っ張っていて怖かった。
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miya
コロナ禍と大きな震災や事件。パートの優子、料理人の圭太郎、写真家のれいの三人の日常。特に大きなことは起こらないごく普通の日常。その中で考えることや気づいたこと、どこか無関心でいることの後悔。自分とは違う生活だが、どの人にも共感できるし、刺さる言葉も多くあった。もうコロナ禍だった頃が遠く感じる。そういえばそうだったという感覚。大変なことはそれなりにあったはずなのに。どんどん時間は過ぎていく。そしてまた色んな新しいことが起こる。生きていくってそういうことの連続なんだろうな。読み終わってタイトルがしっくりきた。
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miya
今できることをやり、自分を認める。どの悩みもこれに尽きるんだろうなぁと思った。相談者は若者だったが、結局悩みは普遍的でいくつになっても同じような悩みを抱えてるんだろうな。人生80年として睡眠が24年、食事が10年、トイレが5〜6年、残りは半分しかないという話や、心は水面と同じという話がとてもわかりやすくて印象的だった。川村さんのお兄さんが書いた「その後のうさぎとかめ」を読んでみたい。お坊さんだって悩むし、コンプレックスもある。当たり前だけど、ありがたい説法よりもそれで救われることもある気がする。
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miya
40歳のヒトミさん。30代が100年あったらいいとか、失恋したいとか私には理解不能。20代の半ばからずっと子育てしてる私には怒涛の30代だったから100年もあるなんて絶対嫌だし、泣くほど辛い経験なんてもうしたくない。とてもいい恋をして充実した30代だったんだろうな。ヒトミさん、仕事や考え方は大人のようで実家暮らしで親に甘えてる感じがけっこう子供だなぁと思った。40になってもまだ親に友達と会うと嘘ついて男の人と会わなきゃいけないのか。「いつか結婚するマカベくんを見る刑」はなかなかきついけど、祝福してそう。
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miya
友達の恋人を好きになってしまった高良。二人のいちゃいちゃを見せつけられながら、耐えに耐える切ない高校時代。13年後再会し、付き合うようになる。諏訪がけっこうなクズなんだけど、両親どちらからも恋人がいて引き取りたくないと揉めていたことを知ると、寂しくて寂しくて誰でもいいからそばにいて欲しいと悪びれもせず言えるんだから可愛いヤツじゃないかと思ってしまった。真山と高良の幸せを願って身を引く優しさもあってクズすぎないからまた憎めない。高良と真山はもちろんだけど、諏訪にも幸せになって欲しい。シンプルな恋愛物だった。
が「ナイス!」と言っています。
miya
「おらおらで」が東北弁に馴染みがなさすぎて読みにくかったので、こちらも読むのを躊躇していたけれど、最初から流れるようなリズムが良くて引き込まれた。東北弁も今回は気にならず、とてもよかった。一人ひとりの状況は過酷で、とても寂しい生活なんだけど、脳内の言葉が次々に溢れて迸る感じで、するする入ってくる。腹を空かせた人達のためにご飯を食べさせる吉野さん。吉野さんの温かさに惹かれ、ちゃぶ台に集まる老若男女。ずっと孤独と隣り合わせだった人達が仲間となり、人との繋がりの尊さを知る。居場所があるって素敵だなと思う。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/07/31(1417日経過)
記録初日
2020/08/01(1416日経過)
読んだ本
624冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
168495ページ(1日平均118ページ)
感想・レビュー
624件(投稿率100.0%)
本棚
47棚
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