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2024年6月の読書メーターまとめ

きーの
読んだ本
7
読んだページ
2562ページ
感想・レビュー
7
ナイス
150ナイス

2024年6月に読んだ本
7

2024年6月にナイスが最も多かった感想・レビュー

きーの
十七世紀の哲学者の名を冠したタイトル。名前は聞いたことがあるけれど何を説いた人なのか知らなくてWikiで調べるもこれっぽっちも理解できない…。だけど本作の主人公マチ先生が患者と向き合うその姿勢が示しているものは、きっと誰もがそっと抱えている想いと同じものだと思う。人は人の力では到底抗えない事象に相対した時、独りじゃないと感じられる寄り添いと温もりがどれほど力強いものかと想像すれば診察室の中だけに限った話ではない。どんな仕事でも老若男女を問わず、誰もが支え支えられる存在であるということを見詰め直したい。
が「ナイス!」と言っています。

2024年6月の感想・レビュー一覧
7

きーの
「巨額損失!」との見出しで先日紙面に掲載された官民ファンド。そんな事業の面目を保とうと(なんとタイムリーな!)技術交流との名目で試験導入されることになったAI裁判官。そんな折、未成年者による父親殺害事件の裁判員裁判が始まって…。人では到底及ばない膨大なデータを蓄積し瞬時に結果を弾き出し、常に正解を示してくれそうな気がするけれど…。その答えは本当に正しいのか?白黒つけられない揺れる心が想い描くグレーをどう表現するのか?人であるが故の逡巡苦悩を手放せば、T2やMatrixの世界が近づいてくる…。
が「ナイス!」と言っています。
きーの
十七世紀の哲学者の名を冠したタイトル。名前は聞いたことがあるけれど何を説いた人なのか知らなくてWikiで調べるもこれっぽっちも理解できない…。だけど本作の主人公マチ先生が患者と向き合うその姿勢が示しているものは、きっと誰もがそっと抱えている想いと同じものだと思う。人は人の力では到底抗えない事象に相対した時、独りじゃないと感じられる寄り添いと温もりがどれほど力強いものかと想像すれば診察室の中だけに限った話ではない。どんな仕事でも老若男女を問わず、誰もが支え支えられる存在であるということを見詰め直したい。
が「ナイス!」と言っています。
きーの
ネタバレときは2063年、叔母の遺稿を出版するにあたり著作権を相続した姪が最終原稿に目を通す形で表される作中作がメイン。その舞台はコロナ禍の最中、幼馴染との再会、其々が抱える苦悩と向き合う様、幼き日の出来事の真相への探求がミステリーの如く描かれる。そして「ほぼノンフィクション」との前置きから読み手である姪が気付く違和感からタイトルに隠された新たな真実が明らかに~といった二層構造のミステリー。未来の様子が冒頭チラッと描かれるが、人の心の不器用さを補ってくれるようなモノは40年先には未だ存在しないのね。
が「ナイス!」と言っています。
きーの
ネタバレシリーズ第10作!畏れ慄きの表情を浮かべたまま無惨な屍となって発見された夫婦。主の商いから手掛かりを探るも恨みを抱えていた人物は既に亡く一体誰が下手人なのか…。今作では同心木暮信次郎が独り抜きん出た設定。母の命日に伴い在りし日の呟きを思い起したことが端緒となり遠い因果を白日の下に晒す。伊佐治親分、遠野屋清之介の三者の関係は相変わらずだけど、養女おこまちゃんが感じ取った離別への不安といつもの清之介らしからぬ裡に渦巻く憎悪の炎がどうにも剣呑で仕方がない。次巻からの展開がちと心配…。
が「ナイス!」と言っています。
きーの
南沙諸島での領有権問題や台湾との関係など諍いの火種になりそうな事象の中心にあるかの大国だけど、「さすがに戦争なんてそう簡単に起こらないんじゃない?」等と何の根拠もなく何となくそう思っている。そんな一般人の耳目には決して触れられることなく進められる軍事作戦。軍需企業へのスパイ活動容疑、アメリカのインド太平洋軍から提供されたデータ、離島の少女が描いたスケッチがピースとして合わさったとき目に映るのはリアルの戦争。ウクライナ然りガザ然り、一般人は成す術もなくただ祈ることしかできない。そんな恐怖が真に伝わってくる。
きーの
2024/06/14 12:03

出来事の内容があまりにもリアルで、対する危機対応も「現実はこうなんだよ!」との声と共に目の前にバーンと投げ出された感じ…。地道な情報収集活動の上で練られた緻密な作戦と技術の粋を集めた最新兵器とそれらを駆使した戦術。こんなの映画の世界だけであって欲しいと切に願う。

が「ナイス!」と言っています。
きーの
ネタバレかつて校長を務めミステリ愛好家でもある眉目秀麗な認知症を患う祖父。案じつつも慕い頼りとする孫娘が持ち掛ける話題や出来事の謎を、語らいを通じて解き明かす。紫煙の向こうに紡ぎ出す物語を組み立てる聡明な一面の一方、直後に訪れる傍目に見て取れる幻覚を眺めている様にこの病の特異性が現れる。やがて明らかになる彼女の生い立ち、同僚の来し方、後輩からの告白、そして身に振り掛かる事件。幻視を自認し確認する術は在りのままを曝け出し孫の実在を確かめること。表題に込められた彼女の二つの想いがとても切ない。
が「ナイス!」と言っています。
きーの
ネタバレセレブ達が避暑の為に訪れる別荘地で催されたパーティーの夜に起こった殺人事件。自ら名乗り出るも犯行の詳細については黙秘を続ける犯人に対し、全容を知りたいとの思いから遺族らが集うことになった「検証会」が舞台。語らいによって事件の全容が明らかになることで浮かび上がる共犯者説が隣人そして家族間に密かに抱えていた軋轢を顕わにする。成り行きで参加することになった一人の刑事。情も先入観も抱かず、供述を丁寧に拾い論理的思考によって最も合理的と思しき処に解を見出す様に嘆息が漏れる…、イヤ~お見事!!
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/08/28(1431日経過)
記録初日
2020/08/18(1441日経過)
読んだ本
311冊(1日平均0.22冊)
読んだページ
105423ページ(1日平均73ページ)
感想・レビュー
300件(投稿率96.5%)
本棚
0棚
自己紹介

長らく小説から離れていましたが、最近読書を再開。
以前はミステリーやサスペンスに傾倒していましたが、齢のせいか穏やかで優しい語り口の作品がしっくりと心地良い。
みなさんのレビューを参考に、良い作品に巡り合えますように。

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