異なる感覚、異なる思考をもつ人と人、あるいは人と人以外が、完全には相手を理解できないまま、さまざまなかたちでひととき（あるいはもっと長い間）ふれあう話たちで好きだった。障害者や病気のある人やそもそも世界の捉え方が違う人や生き物などを、「正しい」人間の姿に合わせようとするのではなく、差異を確かめ、双方にとってよいかたちを探る努力を感じた。

技術と障害についての話。技術の進歩は人のもつ何らかの損傷や病気を取り除くことができ、それはよいことであるというのが一般的に技術と障害と言ったときにイメージされることであるが、本当にそれはよいことなのか、損傷や病気は必ず排除されるべきものなのかと言った視点や、障害者である著者ふたりの個別の経験からテクノロジーと障害について語られる。社会に作られる障害について授業でも触れていることもあり、「救われる」だけではない障害者と技術の未来について考えることができてよかった。

異なる感覚、異なる思考をもつ人と人、あるいは人と人以外が、完全には相手を理解できないまま、さまざまなかたちでひととき（あるいはもっと長い間）ふれあう話たちで好きだった。障害者や病気のある人やそもそも世界の捉え方が違う人や生き物などを、「正しい」人間の姿に合わせようとするのではなく、差異を確かめ、双方にとってよいかたちを探る努力を感じた。