NHK『飛ぶ教室』で紹介されていた本書にとても興味を持ち、文庫化を待たずに購入。非常によかったです。特に、筆者が元日本語教師ということもあり、「ダブルリミテッド」に関するルポルタージュを書いておられましたが、この4編が非常に刺さってしまいました。私自身、最近は留学生と接する機会が多く、彼らと接していて思うのは、彼らが日本に期待していることと、日本が彼らに期待していることのギャップです。特に、日本企業が彼らに求めることの理不尽さを、日本人としてどう受け止めればいいのか、いつももやもやしてしまいます。

NHK『飛ぶ教室』で紹介されていた本書にとても興味を持ち、文庫化を待たずに購入。非常によかったです。特に、筆者が元日本語教師ということもあり、「ダブルリミテッド」に関するルポルタージュを書いておられましたが、この4編が非常に刺さってしまいました。私自身、最近は留学生と接する機会が多く、彼らと接していて思うのは、彼らが日本に期待していることと、日本が彼らに期待していることのギャップです。特に、日本企業が彼らに求めることの理不尽さを、日本人としてどう受け止めればいいのか、いつももやもやしてしまいます。

大学院課程の課題のために再読。1990年～2010年頃にかけては、政権交代が2度あり、三位一体改革、市町村合併、そして道州制移行に向けた議論など、非常に内容の濃い20年間だった。キーワードは「地方分権」だったが、そもそも何を目指していたのかをしっかり振り返っておく必要がある。少子化、人口減少を見据え、地方自治体の規模を見直さなければ有効な施策立案、そして効率的な執行は困難とされていたが、地方創生の名の下に結局は以前のような国・地方の関係にとどまっているのではないかと思われる現状には疑問符しか浮かばない。

富士山の宝永噴火を舞台とした物語。主人が駿河の国司に任ぜられたため、家人である鷹取は嫌々ながら付いていく。馬が好きでもないのに、ひょんなことから岡野牧で馬の世話をするようになるが、ある日富士山が噴火。その後の復興に向き合い、絶望する人々。そして田村麻呂の蝦夷討伐などの出来事が絡み合ってゆく。人生は『考えもつかぬことばかり繰り返される。しかしだからこそ人は懸命に生きようと足掻き、幾度となく訪れる夜を切り開いていくのではあるまいか』。その様を450ページにわたってじっくり味わえます。