読んだ本リストにあるが読んだ記憶はなく己の記憶力に愕然。エピグラフに覚えもないまま読み始め、「パン屋で働いていた男」の件で記憶が蘇り物語の強さを確認。「物語とは総じて、道徳的であるのではなく道徳主義的である（p169）」「理性とは客観的な真実を判断するよりも、社会的な競争において剣と盾の役割を果たす（p211）」「私たち社会的なサル（p212）」最後の提言の基準は順当だが、それで科学が支配する領域は解決に向かうとして、それ以外は結局異なる物語世界に属する人間同士が互いに同情し合うだけなのでは…政治とか。

随分前に映画を観た。特にきっかけはなし。産婆が象徴する菩薩のような母性に引っ掛かりを覚えて原作にあたる。久々の小説。一文一文の長さに面食らう。ラストのほうのとある行為について「冗談でした〜」と（も？）取れる書き方にこっそり安堵してしまい反省。昨今は毎年取り沙汰される過去の虐殺について触れられていて、新日本人という言葉を知りググるなどした。

読んだ本リストにあるが読んだ記憶はなく己の記憶力に愕然。エピグラフに覚えもないまま読み始め、「パン屋で働いていた男」の件で記憶が蘇り物語の強さを確認。「物語とは総じて、道徳的であるのではなく道徳主義的である（p169）」「理性とは客観的な真実を判断するよりも、社会的な競争において剣と盾の役割を果たす（p211）」「私たち社会的なサル（p212）」最後の提言の基準は順当だが、それで科学が支配する領域は解決に向かうとして、それ以外は結局異なる物語世界に属する人間同士が互いに同情し合うだけなのでは…政治とか。

一口に「性格が悪い」とある人間が形容されたとしてもその方向性や内面は様々。場所と時代が違えばダークサイドがライトサイドになるかもしれない。境界性〜などの単語が出てきたり精神鑑定に触れてはいるが、精神疾患について直接触れられてはおらず（読み飛ばしただけかも）、一周回って（？）新鮮な気持ちになる。 驚くほど関係がないがHEXACOモデルの件でうま味のことを思い出す。人間関係に限らず自分以外の外部からの視点というのは重要。

さすがに「中学生にも分かる」と表紙の看板通り読みやすい。おかげで次に読んでいる本の読みづらさに泣いている。

2024年現在は無人レジなるものが利用出来るコンビニやスーパーが増え完全食と謳われる商品も気軽に入手出来るようになった。著者も喜んでいることであろう。旅行先でチェーン店で飯を食うみたいなことをさらりとしてみたいとも思うが、静岡に行ったらさわやかのハンバーグを食べたいし仙台に行ったらずんだシェイクを飲んじゃうし京都に行ったら寺社仏閣を巡っちゃうんだよな……と己の貧乏性を再確認して項垂れつつ。別に金をかけて移動（つまり旅行）したところでなにを得なくても良いんだよな……ということは心に強く刻んでおきたい。