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2024年11月の読書メーターまとめ

腰越ヒロシ
読んだ本
12
読んだページ
3110ページ
感想・レビュー
12
ナイス
156ナイス

2024年11月に読んだ本
12

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

腰越ヒロシ
今や出す本出す本大人気の原田ひ香さん、この続編も図書館でかなり順番待ちしてようやく読めました。相変わらず思いがけず興味深い読書への誘いと、すぐにも食べに行きたくなる美味しいものが詰まっています。若い頃この界隈に勤めていたので、読んでいて描かれたお店だけでなく当時食べた美味しいものが次々思い浮かびました。釜飯や、カキフライや、チャーハンや・・・。そしてのんびりしているように見えて古書店をやっていくのも大変なんだろうなとしみじみ思いました。さらなる発展に期待。
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
12

腰越ヒロシ
火事で両親を一度に喪いおじいちゃんに育てられた少年が一人東京に出てきて引っ越しのアルバイトに勤しみながら周囲の人々と関係を築き、将来の目標を抱くようになるまでの物語。前作「ひと」と構図は似ていますが常に前向きでまっすぐな生き方が身に染みついている主人公が魅力。それにも増して自身が他界した後のことも見込んで主人公を東京に送り出し新たな地盤を持つよう仕向け、最後にその暮らしぶりを確かめて世を去ったおじいちゃんの深い優しさが素晴らしい。「ひと」のお惣菜屋さんもちらっと登場していました。
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腰越ヒロシ
砂町銀座商店街の惣菜屋さんという、それだけで手に取りたくなるスポットを舞台に、学業途上で父母を相次いで喪った青年が新たな人生にジャンプアップする物語。本屋大賞第2位、と聞くにはやや(同郷の青葉ちゃんと主人公が距離を縮めていく経過、あたり特に)人物造形の彫りが浅いかな?という感は無きにしもあらずですが全体に生きることへの渇望と、生きることを支えてくれる人への感謝が満ちていて、清々しい青春小説として一気に読み切りました。調理師たって道は甘くないぞ!頑張れ!と経験者としてページを閉じます。
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腰越ヒロシ
読み始めからしばらく、結婚を前にしたカップルの価値観の違いによるありきたりなギクシャクが中心に描かれ何か期待外れ?と思いかけましたが、後半に進むにつれ娘を送り出す50代半ばの夫婦それぞれの心の動き、葛藤に主題が移っていくと一気に深みが増し、伊吹有喜さんならではの語り口で読ませます。相手方の両親も嫌な奴みたいで実は憎めない人たちだし、頼りなさそうだった婚約者が最後は覚醒!という感じでほっとしました。お手軽なハッピーエンドではない苦味の効いた結末もなるほどと思えました。
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腰越ヒロシ
文学部の女子学生が「ななつのこ」というタイトルの本を読んで感銘を受け作者にファンレターを送る。身の回りに起きだ不思議なことを書き込んだら謎解きの返事が来て、その後も文通が続いてというフィクションが入れ子になったお話。作中に登場する「ななつのこ」も魅力的な作品ですね。爽やかなお話でしたが巻末の瀬谷君の正体?のところは何か作り過ぎで、必要なかったのでは?と思えました。今はなき東急まちだスターホールなんか出てきて懐かしかったな。
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腰越ヒロシ
小川洋子さんの後の様々な長編の片鱗を感じさせるような瑞々しい感覚に満ちた短編集。うんと短いのもあればなかなかに中身の詰まった物語もあり、それぞれに楽しんで読めます。「ひよこトラック」での男と少女の交流ぶりとか、「ガイド」の少年の利発さとママへの深い愛情とか題名屋という不思議な職業とか、表題作「海」の小さな弟の優しさとかどれも素敵。こんな色んな発想が頭の中それこそ海の生き物のようにいっぱい浮かんでいて、そこから大作に育っていく姿が脳裏に浮かびました。
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腰越ヒロシ
美しい書物です。物語そのものも、綴られる言葉も、納められた写真も。無いものも探してくれるという商会を訪れる人々、一篇の小説にまつわる不思議な経験、どうしても求めずにいられない品々・・・。幻想的な語り口の中依頼人の入り込んだ迷宮に共に分け入り求めの品を取り出してみせる探索者の鮮やかな手つきが目の前に描き出され、一気呵成に読みました。作者の豊かな読書と綿密な取材が裏打ちとなり、合わせてとめどない想像力と好奇心が結晶となった他に類のない名著ですね。
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腰越ヒロシ
今や出す本出す本大人気の原田ひ香さん、この続編も図書館でかなり順番待ちしてようやく読めました。相変わらず思いがけず興味深い読書への誘いと、すぐにも食べに行きたくなる美味しいものが詰まっています。若い頃この界隈に勤めていたので、読んでいて描かれたお店だけでなく当時食べた美味しいものが次々思い浮かびました。釜飯や、カキフライや、チャーハンや・・・。そしてのんびりしているように見えて古書店をやっていくのも大変なんだろうなとしみじみ思いました。さらなる発展に期待。
が「ナイス!」と言っています。
腰越ヒロシ
信州松本で24時間365日の患者の受け入れを行う病院の内科医として休日どころか休息時間もろくに取れない日々を送る栗原一止の凄絶な日常が描かれる。前半は主に東京から幼い娘を連れて地元に戻って同僚となった旧友との交情が、後半では私生活を犠牲にして病院を支えてきた大先輩医師が不治の病に罹り静かに生を終えるまでが主題となる。主人公一止の煩悶、支える妻榛名の豊穣さ、腐れ縁の友やら隣人の活躍ぶりもまた快い。
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腰越ヒロシ
私はたまたま本シリーズの「ゼロ」を先に読んでしまいました。スターウォーズでエピソードワンを最初に視たようなもんでしょうか。良かったのかどうだったかはおいといて駆け出しの内科医一止の日々の懊悩ぶり、そして最先端の技術・研究に基づく医療と地域密着の泥臭い医療、いずれに身を投するべきかの煩悶ぶりにいつの間にか心を奪われ、感情移入しておりました。「迷うた時にこそ立ち止まり、足下に鎚をふるえはよい。」いい言葉ですね。信州松本、私も山にはそこそこ登りましたので馴染み深い土地柄でもあり、楽しんて読ませていただきました。
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腰越ヒロシ
静謐で透明な気配に満ちた作品が多い小川洋子さんとしては(特に前半)やや生臭く、夫に浮気され離婚した主人公が理想的な指を持つ速記者Yに惹かれていく話・・・として読んでおりましたら後半になり読み進む程に人も思いも透明になりついにはYという人も記憶の奥底に帰っていってしまう、という実はうんと幻想的な物語でした。唯一血のつながらない13歳の甥のヒロが叔母に寄せる秘かな想いだけが現実だったのかな。ヒロはYの正体を見抜いていたのか?など色々余韻を残します。
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腰越ヒロシ
動物にちなんだ物語を集めた短編集ですが動物がテーマではなく、いずれも人間の物語ですね。どれもこれも研ぎ澄まされたように鋭利に、人の心のあり様を描き出します。ビーバーに磨かれた小枝見てみたいな。お菓子のビーバーとは違うんだろうな。修理屋さんのテーマソングはなぜ「アルルの女」なのか?気になります。「竜の子幼稚園」で描かれる身代わり旅人の物語は原田マハさんの「旅屋おかえり」を連想しますね。何気に、「愛犬ベネディクト」の兄妹と祖父の不思議な暮らしぶりが印象的で心を洗われました。
が「ナイス!」と言っています。
腰越ヒロシ
川上未映子さんって何となく学級委員みたいに真面目で、予めきっちり考え抜かれた隙のない小説を書かれる方のように思っていたのですけれど、本書のようにのびのびした作品集も書かれるのだと知ってまた好きになりました。感覚的。人にわからせるような説明とかは一切無し。感じたまま、直球、とてつもない饒舌体でたたみかけてくるはくるは。どのお話もそれでいて、わかります、本来理解しがたい遠いあなたのこともわかった気になります。ラストに納められた「十三月会談」ほろっときました。すごく素敵な夫婦。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/03/10(1380日経過)
記録初日
2020/10/22(1519日経過)
読んだ本
415冊(1日平均0.27冊)
読んだページ
127934ページ(1日平均84ページ)
感想・レビュー
410件(投稿率98.8%)
本棚
0棚
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