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2024年10月の読書メーターまとめ

mikeneko56
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感想・レビュー
45
ナイス
314ナイス

2024年10月に読んだ本
47

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

mikeneko56
仕事に擦り切れるのではなく、日々の生活を大切にするって、今のご時世ではなかなか難しい話。だから、女だってこの家事学校の授業を受けたい。長い事独り暮らしをしているけれど、「一応」とか「とりあえず」やっているだけ。今更かもしれないが、きちんと基礎から教えてほしい。金を出せばサービスはあるだろうし、探せば動画配信などは簡単に見つかるだろうけど、やっぱり人と接して学びたい。登場する男性陣の一言一言が日本社会そのもので「あるある」すぎる。我が身を振り返って反省したい。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
45

mikeneko56
シリーズものなのに読む順番が逆になってしまったけれど、初っ端から期待を裏切らない展開に、ただ手に汗握って頁をめくった。まだ話途中、後半戦は如何に?
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捜査一課出身だからと割り引いても、主人公が事件も警察内部も引っ掻き回しているように見える。「支援」は非常に曖昧な作業故に、これから必要な部署であり上司が有能でも、簡単には結果オーライと言えなさそう。今回、主人公が加害者家族であることの説明はあっさりだったし、弁護士とのやり取りも消化不良気味だし、次回以降に持ち越しか(姫川玲子シリーズと少し似ている?)。今どきの高校生は、半グレだの麻薬販売だの、有名校であっても裏の顔を持っているーいやはや歳食ったものだなと時代に取り残された感が強くなる話だった。
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mikeneko56
瑛子が言うような「新規開業しても2年以内に7割が店をたたむ」に脅されて(本当はやる気も実力もないのかも)パン屋をできずに今日まで来てしまった自分には、少々耳が痛い話。ただ、祖母からの多額の遺産があるからこそできたことでもある訳で。羨ましくもあり、すごいなと思ったり。こんなカフェがあったら、足蹴く通うと思う。
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きっと番外地だから、ふとした時に人が何気なく立ち寄りたくなるのかもしれない。そこに行って何が変わる訳でもないと思いつつも、同じ日など1日たりともありえない、日々どこかで何かは変わっていく、いつもと違う視点で自分が立つ位置を見てそう気づくのかも。
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mikeneko56
自然は豊かで優しいだけではなくて、時に非情な仕打ちを仕掛けてくる。人間なんて小さな生き物は、翻弄されるだけで、己の無力さに打ちひしがれる。それでも、いつだって災害に苦しむ人に力を分けてくれるのはまた同じ人間。諸々の事情を抱えてボランティアバスに参加した人達の話は、あの日を思い出して胸が痛むと共に、恩送りの大切さを教えてくれた気がする。地球温暖化に限らず、災害大国日本では、誰もが「明日は我が身」だ。独りよがりになるのではなく、備えることを心掛けたい。
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mikeneko56
うーん、難しい。時間が微妙にずれた世界?一人一人の言動が不可思議で、よくわからなかった。
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mikeneko56
認知症になった人よりも「介護を義務付けられる人」が大変な思いをする。愛情でどうにかなるものではない。87歳独り暮らしの母は、老いてはいるものの本格的な介護はまだ。その看取りをする責任を負わされるのは娘の私。では、独身未婚子なしの私の老後は?個人的で切実な思いー自分を自分で殺せないけれど、自分の始末をできなくなる前に、わかりますか?なんて聞かれないうちに、さっさとこの世から消えたい。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
社長は超絶美人なおネエで元弁護士、有能秘書は小学4年生。なんともまぁ突飛な法律探偵事務所だが、裏メニューがグレーゾーンの復讐代行とのこと。設定からして面白いし、話もまた読者をワクワクさせながら進んでいく。続編希望!
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mikeneko56
謎解きが今回の短編集のお題。包丁2本持って身構えるおしろの姿は猫又だけに修羅場を想像させる貫禄がある。逃げるイカの天婦羅、ヒヨコに戻る卵焼き、酢のものと牛蒡の一騎打ちとくると、もう笑い転げるしかない。いや、若旦那じゃなくても木戸銭払ってぜひぜひ見てみたい。鳴家の若旦那体調予報もなかなかに当たりそうだ。世の中はとかく不思議な謎に満ちている。
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mikeneko56
久しぶりの長編。以津真天という西の妖により5年先の江戸に飛ばされてしまった若旦那。一緒のはずの火幻と場久を探しつつ、御仏の思惑まで絡まり、降りかかる火の粉を払って元に戻るあてを探す。本来なら大罪人の以津真天だが、彼の想いを組み、お人よしの若旦那は救うことを選ぶ。病と縁が切れないけれど、きちんと周りの人達と向き合ってきたせいだろう、誰もが若旦那を深く信頼しているのがよくわかる。於りんちゃん、綺麗になったらしいし、未だ妖が見えるとのこと。やっぱり長崎屋の嫁御は於りんちゃんに決まりだ。
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mikeneko56
あぁ、妖でも命尽きることはあるのか。失うというのは、去る者も残る者も辛い時間を持つことだ。柴田ゆうさんの挿画が、それぞれの特徴をとらえていていつも心和まされているのだが(各章の始めに絵が入るようになったのが嬉しい)、「こいごころ」の笹丸の姿に泣きそうになる。妖であれ人であれ、時の流れに乗れば、別れもあり出会いもある。長崎屋お抱えの新しいお医者はなんと!西からの妖とか。この先の話がますます楽しくなりそうだと、少しだけ救われた気持ちだ。
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mikeneko56
星の代替わりに巻き込まれて赤子になってしまった若旦那。思いがけず元気で、遊びに出たり剣術を学んだり食べ歩きしたりと楽しく過ごせたのに、最後はすっかり病に臥せって元通り。若旦那にはちょっと可哀想だけれど、無理に変わらなくてもいいんじゃないかな。みんなと長崎屋で過ごす時間は、きっと変わらないと思うから。大丈夫。
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mikeneko56
両親が湯治に出かけ、その間の1年間、長崎屋を若旦那が切り盛りしていくお話。相変わらず病に取りつかれながらも、不思議なことが次々に降りかかって、持ち前の頭脳を駆使して切り抜ける。屏風のぞきはともかく、貧乏神が奉公人とは!長崎屋と若旦那を守ることにかけては、兄や達に負けず劣らず妖達の団結力はさすがだ。
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mikeneko56
恋って、人も妖も誰であっても心狂わすものなんだなぁ。仁吉がおぎんのために必死になり、花風は仁吉と添いたいために嘘をつき、札差を親に持つ二人もひた走り、山姥は夫を思って江戸を去る。若旦那だって於りんのために(中屋のためにも)しっかりしようと踏ん張っていた。まぁ、長崎屋ゆかりの妖達は、大事なところで頑張りつつも、通常運転で微笑ましい。江戸時代の話だけど、毎回今の世にも通じる理が含まれているようで、なかなか勉強になる。
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mikeneko56
前世や輪廻転生に関わるお話。妖からすればかなり短い時間を生きるだけで人はこの世を去る。その事実を目の当たりにするだけでもなかなか重いものだが、縁と言う不思議な結びつきがいつか引き寄せてくれるのだろう。己の現実を見極め、これからをしっかりと歩くために、一日一日を大切にしていこうと思わされた。
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mikeneko56
長崎屋当主が寝込んだことにより、頑張るのはここぞと若旦那活躍を迫られる。頑張っても寝込む、動けなくなるのはいつものことながら、妖(護符と共に飛んだ鳴家はすごいし、浩助に手を差し伸べた金治も珍しく親切)や兄や達と頑張った。「長崎屋の主が死んだ」はひどく切なかったが、昔話が上手く絡めてあった「ふろうふし」は面白かった。
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mikeneko56
「はて?」虎翼じゃない。栄吉のせっかくのご縁はなかったことになったけれど、相も変わらず妖を薙ぎ倒すお菓子を作り、貧乏神が帰りたいと思う場所がそこにあり、若旦那のお守りとなった仁吉と佐助の若かりし?頃やら、初めてのもてなしに頑張る若旦那やら。おおあたりと言っても、いろいろあるんだね。
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mikeneko56
杉村さん、深い業を背負ったんですか?いや、探偵としての業務を遂行しているだけ、己の勘を基に事実を究明しようとしているだけかもしれないけど。人間は弱く脆く愚かな生き物ではある。だからこそ社会が形作られるのに、多くの善良な(勿論醜悪な部分は誰もある)人間を弾いて、「こんな奴らが堂々とのさばってしまう」社会、「負の連鎖に巻き込まれた者が立ち直れない」社会では、「明日は明るい日」とは思えない。随所にほっとするような温かな描写があるのに、救いを見出せず全てをかき消す重い話になってしまって、辛かった。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
前作に続き未来の話、「来世は何になりたいか?」。神様に問われた若旦那は、己に降りかかる問題から答えを導き出せるか。妖に、人に、猫に、親に、立派に、人それぞれに思う来世を見てようやく出てきたのは、妖達と出会うために稼ぐ商人になりたいと。曖昧な、それで間違いない思いは、神様たちが叶えてくれるそうだ。よかった、よかった。中でも「猫になりたい」はただ泣けた。春一も紅松屋もいつかそろって戸塚に行ってほしい。あぁ、私も猫に生まれ変わりたい。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
発行13冊目にもなれば、当然出てくるであろう未来の話。人の命は短くて、妖のように永き時は刻めない。それぞれが胸に抱く想いは如何に?栄吉が嫁を見つけ、寛朝が助けた天狗を寿真の弟子にし、おたえが長崎屋の日常を守り、仁吉と佐助が己の未来を定め、若旦那も未来を照らすほのかな明かりを見出し、妖達が己の立ち位置を思う。思わず何度も読み返してしまった。
mikeneko56
2024/10/17 15:11

近所にいる老野良ネコに手拭いを渡したら、どこぞで開かれる猫の集会に手拭い持参で参加したら、猫じゃ猫じゃを踊ってくれないだろうか?みゃぁ、にゃん、どりゃどりゃ♪楽しそう。

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mikeneko56
若旦那の悲鳴と共に地響きと風が舞う。目の前の小屋と悪者達が吹き飛ぶ。そして現れる世にも怖い顔をした二人・・・文章だけなのに、まるで映画の一場面のよう。どの話でも、もちろん若旦那の名推理はあるけれど、長崎屋の居候達が大活躍。若旦那にとっても物語にもなくてはならない存在だ。何者にもなれなかった月丸が幽霊として江戸に戻る話、なんだか我が身に似たものを感じてしまった。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
若旦那、夢の内から来た木札により、あれこれ困った人を助ける(自分に降りかかる問題というよりは、いつも周りに気を配ったり巻き込まれるのが多いが)お話。「ばくのふだ」が怖かった。いつの世も、幽霊や妖より人の業がなにより恐ろしい。そして、人の想いもまた思ったようには通じないもの。とはいえ、最後は妖達のにぎやかな宴で幕を下ろす、いつも通りの大団円。病に弱い若旦那ではあるけれど、できることを一つずつ、きっとそれでもいいのだと思う。
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mikeneko56
妖怪クッキングレシピ!著者は若旦那だろうか?おいしそうだし、妖に対する注意事項まできっちり記されている!疫紙を川に投げ込む佐助、禍津日神を殴り飛ばす仁吉、いやはや若旦那大事もここまでくればたいしたもの。雷騒ぎで逃げ惑うのも、玉を探して冒険する鳴家達も、相変わらずで、大変な事態になっていても和む。禁断の恋に焦がれる橋姫、友を思って生霊となって戻ってきた者・・・思わず唸るしかない話の数々と、作者の知識や発想に敬服するばかりだ。
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mikeneko56
離婚し、私立探偵になってからの杉村三郎の話4編。杉村氏は好むと好まざると事件を引き寄せてしまう体質なのかも。そして、そもそも犯罪であれば仕方がないことであれど、事件を「解決」をしたとしても報われない、救われないことが何と多い事か。登場人物も読者も、自分では何ともできない重たい澱を心の底に押し付けられたような気になる。見えぬ檻の中、もがきながら生きる市井の人々は、実に弱い生き物なのだと。それでも、どこかに希望があるんじゃないかと、また自分は続きを読むのだろう。
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mikeneko56
事の大小にかかわらず、人生は選択の連続だ。選ばなかった道で出会う人、起こること、失う物などは、今となっては判らぬこと。選んだ道を正しかったとするしかない。話の始まりからいつもと違って時系列が不思議だなと思った。ほのかに思いを寄せた上方の娘や、妖対決のような豪華な花見、禰々子河童にからかわれるかわいい佐助など。すべては「行ってはならなかった道」での出来事だったと判ったのは、最後の章。自分、鈍すぎだ。それでもいつもの皆が無事で若旦那のそばにいてくれるのは、彼ならずともほっとした。
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mikeneko56
幼い頃の初恋に端を発する、若旦那の突然の盲目状態解消に向けてそれぞれが奔走するお話。次から次へとふりかかる妖絡みの難題に、ため息をつきながらも解決する仁吉「ころころろ」。鬼が憑いたとの謂れのある枕に、若旦那の目を治すための手がかりを探すため眠った佐吉「けじあり」。浦島太郎同様、人や時に置き去りにされた生目神の話。時代や世情をよく表す表現に、時に微笑み、時に切ない思いに身をよじる。それでも、病弱で、一時は目が見えないことで本当に死にそうになった若旦那が、相変わらず冴えた頭脳を披露してくれたことは救いだった。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
贈り物を探したり薬湯をとんでもない仕上がりにしたり、相も変わらず、仁吉や佐助だけでなく長崎屋の妖達は若旦那大好きだなぁ。賽の河原で会った冬吉との再会、天狗や狛犬、神使狐とのひと騒動、栄吉の修行の行方、一色屋の年越えをかけた勝負、それぞれに味わい深い。己が病弱で役立たずと思っているけれど、若旦那は自分のできる範囲で頑張っているし人様の役になっていると思う。もう少し体が丈夫になってくれるといいのにね。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
最強の病人って一体ナニ?若旦那も地獄の鬼も死にかけるような薬湯って、仁吉何使っているの?賽の河原の話なのに笑い転げることしばし・・・永き時を生きる妖とは違って、人の世に限らず生きとし生けるものの命は、儚く短い。兄の縁談に幼馴染の修行に桜花。別れは去る者にも残る者にも寂しく哀しいものだが、そこから目を逸らすことはできないし、それでもしゃんと大地を踏みしめて、己の道を歩むしかないのだろう。おとぎ話のようでありながら、分かりやすく人の道もまた示してくれる話は、ありがたい。
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mikeneko56
いつだって人の想いは、深く重くなるほどに伝えられず伝わらず。それが故に拗れて縺れて騒動になる。分かっていても上手くいかないものだ。今回は箱根で若旦那、己の身を張って大活躍。オチは相変わらずだが、運の良さは抜群のようだ。
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mikeneko56
700頁弱に書かれた衝撃的な展開に、ただただ翻弄された。犯人自死で解決となったはずのバスジャックから、何をどうすればこれだけの出来事が発掘されるのか。情報が錯綜して未だに整理できないでいる。【私の「滅びの山」はどっちだ】独り杉村は遠い目的地に向けて旅立つ。その先に探偵の道があるのかも。
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狐者異の話は胸が痛かった。「どうして!?」理由すら判らずに嫌われる理不尽な毎日に、生まれてずっと苛まれてきた身は孤独で辛いだろう、この先大丈夫なのかと。今回は、幼い若旦那だけでなく屏風のぞきや鳴家の大活躍?が楽しかった。佐助や仁吉も、普段はともかくやっぱり妖なんだなぁ。
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ドラマや映画などガリレオシリーズは嫌いではないのだが、如何せん科学や物理を全くと言っていい程に判らない者は、謎解きが理解できないために遠退くしかない。随所に差し込まれる草薙とのやり取りや湯川独特なジョークを楽しませてもらった。自分には、本を読む前に勉強が必要かも。
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人間だけが持つ毒、名前のない、嫌な匂いをさせながらどろりと掌から零れ落ちるような強いその毒は、時に原田いづみになり時に外立研治になる。他人事のように思えても、実は誰もが身の内に抱えているから苦しい。「立派」には程遠い、つまらない退屈な「普通」ですら達成できない自分には、読んでいても息が詰まりそうだった。杉村さん、情けなくて鈍感な部分はあるし、何かから一歩退いて生きているけれど、意外と探偵に向いてそうな気がする。
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兄や二人、妖の世界ではかなりの大物なのに、せっせと間を置かずに死にかかる若旦那を、世界の中心で愛を叫ぶようなずれた甘やかし方をするから、腹を抱えて笑うしかない。恐い顔しているのにきゃわきゃわ騒ぐ鳴家を連れて、魑魅魍魎が歩き回る広小路を歩いてみたいものだ。4編の話はほっこりする場面はあれど、しんみりすることが多かった。若旦那も大人の階段を上り始めているのかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
前作から言っているけれども、装画だけでなく話の中の妖達のまぁ可愛いこと。妖怪だから人からすれば恐ろしい存在であるけれど、若旦那のために奔走して褒められると喜び、お菓子や酒をもらって大喜びするのは、どこぞのやんちゃ坊主と変わらない気すらする。若旦那、いろいろな事件と関わることで少しずつ、強くありたいと、頼られる大人になりたいと思い始めている。祖母も妖達も、腹違いとはいえ実の兄もいるのだから、きっと大丈夫。笑えたり、しんみりしたり、今回も楽しませてもらった。
が「ナイス!」と言っています。
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関わった人達の幸せを願うくせに、自分はどうなの?杉村さん。どこか飄々としているように装いながらも、今の幸せが不意に無くなることを日々恐れている。まあ、誰だって手の中にある温かなものを、大きさなんかに関係なく失いたくはないよね。誰だって抱えているかもしれない闇が表沙汰になって、終わってもちっとも晴れやかな気持ちになれなかったお話。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
仕事に擦り切れるのではなく、日々の生活を大切にするって、今のご時世ではなかなか難しい話。だから、女だってこの家事学校の授業を受けたい。長い事独り暮らしをしているけれど、「一応」とか「とりあえず」やっているだけ。今更かもしれないが、きちんと基礎から教えてほしい。金を出せばサービスはあるだろうし、探せば動画配信などは簡単に見つかるだろうけど、やっぱり人と接して学びたい。登場する男性陣の一言一言が日本社会そのもので「あるある」すぎる。我が身を振り返って反省したい。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
宮部美幸の三島屋百物語とは違って、病弱で妖の血を引く若旦那が妖達の力を借りながらも身の回りに起こった事件を紐解いていくお話、と言うところだろうか。登場する妖達がなにやら可愛らしいし、何度も死にかけている割に気持ちだけはしっかりしている若旦那も微笑ましい。人間に限らず、欲への執着は悲劇を生む、ちゃんと日々の教訓まで含まれていて、面白い。シリーズとして随分出ているようなので、この先が楽しみ。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
M&A、最高で最強。きっと何年か後に三智子はアッコさんと仕事をしているのだろう。それは、誰も予想もできない、だけどあの二人だからねと納得してしまうようなコト。アッコさんにはアンチも居て、決して強いだけの人じゃなくても、人を見下したりなめたりせず、真っ向勝負するスゴイ人であることは変わりない。三智子も登場シーンから考えれば、遠回りしながらも己の力で著しい成長を遂げている。だから、その日が読者としてはとても楽しみだ。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
最高に楽しかったが、周囲を巻き込みながらの最後の追い込みには、残り少ない寿命がだいぶ縮んだぞ!少なくない被害があった上、全てが丸く収まった訳ではないが、少しでも恥部ともいえる真実を晒すことで、どこでも大きな顔をしてふんぞり返っている公安に一矢報いることができたことが何より。法律も含め、軍部や国が率先した報道の捏造こそが多くの幼い命を奪った事実は、体験者が亡くなっていくばかりで世界中がキナ臭くなっている今、私達が後世に伝えていかなくてはいけないのだと改めて知らされた。勿論、火が小さいうちに。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
渋谷スクランブル交差点で亡くなった老人と行方不明となった公安捜査員。二つの事件が交差したものの、その裏に何が隠されているのか。戦時中の報道が関係しているらしいが、曳舟島へと展開したものの謎はほとんど解き明かされていない。まだまだ話が続いていく予感でドキドキ。手慣れているというか用意周到というか、公安からの二人の逃走劇は、心臓が止まりそうになった後に思わず笑ってしまった。四郎はちゃんと生きているし、どこにでも怖いもの知らずの拾う神がいるらしいこともほっとした。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
ネタバレ涙の止まらない富次郎には申し訳ないが、己の道をしっかりと定められてよかったと祝福し、お勝と共に背中を撫でてあげたくなった。きゅうきゅうと鳴くうりんぼを救出するムカデからの逃走劇、RPGにできそうな夢では手に汗を握ったし、小梅ちゃんの愛らしさは文字だけで十分伝わってきたし、だんだん人形の生い立ちには震撼しつつ、その話の指し示す先に心から納得した。自在の筆事件がある意味背中を押しただろう。風舞さんの化身の村の話がまだ完結していないのが残念だが、一段変化するだろうこれからの百物語が楽しみだ。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
彼は水沢尚として法廷に立てるのだろうか?父を犯罪者に仕立て上げた人間達がたいして傷つかずに社会生活を謳歌している現行司法制度の下で、検察が不都合な証拠を裁判に提出しない法廷で、正々堂々と闘えるのだろうか?警察を疑えばキリがないが、いつ自分にも同じ火の粉が降りかかってくるかわからないのもまた事実。冤罪を起こさないようになどと軽々しく口にできない、重く、辛い話だった。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
生きていくとは、我が身を縛り付ける難儀なしがらみに抗い、僅かな出来事が幾重にも絡んで荒波となった世の理不尽に揉まれ、それでも他人を自分を信じて、明日の飯を食うために過ごすことなのかもしれない。江戸の街の日常や風流、様々な浮世をちりばめられた文章は、実に興味深いものだった。それにしても、生涯償うとは言ったものの、惣十郎が郁の死を図らずも焚きつけたような朴念仁ぶりに、後ろから尻を蹴飛ばしてやりたい。廻方としての役目は大事だろうが、ツンデレなお雅の気持ちだって、もう少し察してあげて!梨春の人柄が、話の救い。
が「ナイス!」と言っています。
mikeneko56
3人の白人が殺され首を晒される事件を、友人の仇討ちを願う片足の元侍が解決に向けて動くお話。事件の全貌は判ってみれば納得できる。時代背景なども丁寧で、混乱した世相を上手に書かれていたが、長い時間鬱屈した人々の呪いから、水口が何としてでも抜け出したいと思うその背景は、理解するには難しかった。奥井はこの先、哀しさを抱え、助けられてしまった命を、ただ生きていくのだろうか?
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/03/31(1336日経過)
記録初日
2021/03/28(1339日経過)
読んだ本
549冊(1日平均0.41冊)
読んだページ
169150ページ(1日平均126ページ)
感想・レビュー
350件(投稿率63.8%)
本棚
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性別
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