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2024年5月の読書メーターまとめ

冬野
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2024年5月に読んだ本
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  • もけ
  • 中玉ケビン砂糖

2024年5月のお気に入られ登録
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  • もけ

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

冬野
香りがテーマの連作短編集、シリーズ第二弾。千早さんはシリーズものの小説を基本的に書かないそうで、これは異例のシリーズ化なのかな?新しいアルバイト・満は男子なので館の中が男所帯に。全体的に重めの空気感の中、新城の軽薄さが救いでもあった。今回は満の事情にフォーカスが当たっているけど、これは源さんの話でもあり、朔と一香の話でもあるなあと感じた。朔と一香の唯一無二の関係が長く続くよう祈らずにいられない。朔が満をスカウトした理由、途中で気づけなかったの自分でも不思議だな…。月ってどんな香りなんだろう。星:4.5/5
冬野
2024/06/03 23:36

一香もそうだったけど初見のレシピ渡されてそのとおりに作れるのがすごい。自分ならあたふたして絶対どこかで失敗する。と、変なところに感心してしまった。

が「ナイス!」と言っています。

2024年5月にナイスが最も多かったつぶやき

冬野

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2024年5月の感想・レビュー一覧
18

冬野
初読み作者さん(三部作の完結編から読む暴挙)。内容は早い話がVR×デスゲーム。王道の館ミステリと銘打っているがこれが王道なら何でもありでは…?いつも密室トリックには興味が持てず「まあ知らんけど何やかやで密室にしたんだろ」と考えるのを放棄してしまうのだが、今作はVR世界ならではの大胆かつシンプルな発想の転換があって驚かされた。でもこれ推理の範疇を超えてるような…予想できる人いるの?あと最後ちょっといい話風の〆だったのが腑に落ちなかった。シリーズを最初から読めば印象変わるかな。タイトルの含みは好き。星:4/5
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冬野
シリーズ第三弾。カラー口絵が二つとも凶悪すぎる。方向性は真逆なのに…。悲壮な決意を固め、無名不思議を書ききることにのめり込む啓。その果てに見る景色。ホラー作品読んでこんな気持ちになることあるんだ、という読後感だった。自分の中の感情を全部使い果たしてからからの更地になったような。誰しも自分じゃない誰かを想って、伝わらなくて、次々に命を散らしていく。親友を助けて死にたいと願った人間が、先に親友を亡くして生き残ってしまう容赦のなさよ。どういう内容になるか予想もつかないけど、第二部もお待ちしてます。星:4.5/5
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冬野
初読み作者さん。民俗学ミステリの連作短編集。まず非常に文章が巧い。堅牢さと叙情性を併せ持った文体や、探偵役の那智のキャラクターが魅力的ですね。助手役の三國の頭でっかちな感じも好き。民俗学がテーマの最近の作品はオカルト要素を多く含む傾向にあるが、今作は祭礼や伝承といった純粋な学問としての民俗学を扱っており、興味深く読んだ。ミステリ部分は観念的なファクターが色濃くなかなかの手強さ。総じて面白かったので次巻も読みます。作者さんが若くして亡くなられているのが残念。岩井圭也さんの解説も良かったです。星:4.5/5
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冬野
『王とサーカス』『真実の10メートル手前』は既読のため、ジャーナリスト・太刀洗万智の前日譚として読む。さすがの米澤節で、苦いどころか相当つらい。弓道のぴんと張り詰めた空気感が印象に残る。意味深な章題に込められたものを知りたいな。未成年飲酒はうーん…と思うが作中の年代では意識が緩かったのは確かだろう。ユーゴスラヴィアについて殆ど何も知らないと気づかされた。作品が書かれて二十年経っても世界では人の血が流れ続けていて、自分に何かできることが果たしてあるのか、作品終盤の守屋と同じように私もずっと途方に暮れている。
冬野
2024/06/09 15:17

元々古典部シリーズの一作になる予定だったと後から知り、なるほど構成が似ていると納得する。太刀洗万智が登場する作品を読み返したくなった。

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冬野
作者さん二作目。オカルト案件を現行法で裁こうとする刑事と検事のホラーミステリ。怖さは控えめ。バディものっぽいタイトルだが実際はチームに近い。全体的にややくどいというか、説明しすぎな印象なので、行間から想像させるものが欲しかったかな。無意識に怪異を打ち消す大庭が強すぎる。装画からもっと怖い人を想像してたけど、普通に協調性があるいい人でした。検事の花子は少し落ち着いてほしい…嫌がってる猫に構う人好きじゃないんよね(常に激昂しているって人物紹介面白すぎる)。創作でも犬が酷い目に遭うのが駄目な人は注意。星:4/5
長峰
2024/06/12 21:29

まさに読んでる途中です(笑)花子は確かに落ち着きないですね〜(笑)

冬野
2024/06/13 21:08

>長峰さん 花子、あれくらいの根性がないと呪詛対策班とは渡り合えないのかもと後から思いました( *´艸`*)長峰さんのご感想も拝見しました。続編が出たらもっとチームとしてまとまるかもしれませんね…!

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冬野
これは読んだ人が自身について話したくなる作品だと思うので私も自分のことを書きます。日頃から「早く人間やめてえな~」と思いながら生きている自分には刺さる部分ばかりだった。最後まで読んでも「主人公はちゃんと人間じゃなくなれて羨ましいなあ」という気持ちが強い。主人公は棋士の言葉に触れて将棋の駒の動かし方や戦法まで覚えてアプリで対戦もしてて偉いな。私は十年以上羽生九段の顔ファンやってるのに駒の種類や並べ方さえ覚束ない。ボカロ曲にはほとんど触れずに来たので作中で言及されていた曲を聞いてみたいと思った。星:5/5
冬野
2024/06/08 21:35

書き物をやってる身として印象に残った部分「できごとやおもったことうかんだことかんがえたことを文字にしてたくさんたくさんつみかさねて、それをよんでもらってここにかかれてるのはほんとうのことだっておもってもらうにはどうしたらいいんだろう、ほんとうはどこからやってくるんだろう。もししんじてもらえなかったらちょっとざんねんだけど、じゃあせめてうそとしておもしろかったらいいな。うそとしてもおもしろくなかったらそれはもうしょうがないか。」

冬野
2024/06/08 21:36

共感度が高くて印象に残った部分「わたしは松本さんのはなしの八十パーセントくらいはどうでもいいなっておもいながら、のこり二十パーセントくらいはなんでこんなにも赤ちゃんだとかこどもだとかまだ存在すらしてない存在のことをわたしにいうんだろうっておもってた、わたしのからだはわたしのものなのになんでまだいない人間のことをかんがえなきゃいけないんだろ、」「だったらわたしはもとから人間じゃなかったのだ。ゆう合手じゅつをうけてよかったことだい二位!ちゃんと人間じゃなくなれたこと!」

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冬野
『三体』作者による短編集。短編に使っていいスケールのアイデアじゃないんだよな。表題作と「扶養人類」は内容的には前後編だけど雰囲気は真逆。前者は比較的ほのぼのとしているが後者はかなりハードボイルド。こういうのも書かれるんですね。「白亜紀往事」でティラノの前肢が長くて逞しいみたいな描写があってティラノの前肢が長い!?ってびっくりしちゃった。「彼女の目を連れて」はこの文字数にこれだけのアイデアと情緒を詰められるんだと驚愕。彼女~と関わりがある「地球大砲」もスケールの巨大さに圧倒されるばかりでした。星:4.5/5
冬野
2024/06/08 19:04

「扶養人類」より引用 「文学を通じて、滑腔はあらためて人間を発見した。人間とはこんなにも精巧で複雑なものだったかと驚いた。それまでは、人を殺すことは赤い液体で満たされた不格好な陶器の壺を壊すようなものだとしか思っていなかったが、自分が破壊していたものが並外れて美しく精緻な宝石細工だったのだと気づき、殺戮の快感が増した。」

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冬野
シリーズ第三弾にして完結巻。こんなに綺麗な結末を迎えるとは思ってなかった。好きだ…。話が進むにつれ総力戦の雰囲気になり、クライマックスはバトル漫画の最後の数話のよう。ネタバレになるので詳しくは言えないけど、とにかく切間さんがもうね…。終盤のあそこでべしょべしょに泣いた。死力を尽くして、取り戻したものもあれば失われたものもあり。この切ないグッドエンドが心に染みる。彼らの選択を見届けられて良かった。人間は弱いが無力ではない。この作品に出会えたことに感謝。くわすの神、こっち向いてー!(うちわを振る)星:5/5
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冬野
シリーズ第四弾。高校生活の終わりがとうとうやってくる。お泊まりまでしてるのに宮城も仙台さんも素直じゃなく、ギリギリまでこれどうなるの?とハラハラさせられた。だからこそ最終盤の多幸感がすごい!口実として積まれてきた五千円の使い方ににっこりしちゃう。仙台さん綺麗な顔してやることはぶっ飛んでるよね。その行動力に救われた形ですが。何にせよ大学生編出るんだおめでとうありがとう本当に良かった!の気持ちです。タイトルとの齟齬がより大きくなると思うけどそこは変えないのかな。微笑みを浮かべる宮城のイラストが好き。星:5/5
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冬野
シリーズ第6弾。ある人を喪ったストレスによる己の幻影に悩む幽鬼。紙幅は幽鬼対幻影の対決に大きく割かれているが、個人的には初回のゲームが印象的だった。最初から幽鬼はやっぱりまともじゃなかったというか、ゲームの捉え方が彼女らしいというか。そしてエージェントの素性には驚かされた。自らの亡霊との対決にけりはついたけれど、幽鬼は一体どこを目指してるんだろうな。彼女は階段をのぼってるわけじゃなくて、どんどん暗い方深い方へ潜っていってるんだよね。幽鬼は果たしてどこに行き着くのか…次からどうなるか、楽しみです。星:4/5
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冬野
単位すら学内通貨で売買できる大学を舞台にした、青春コンゲーム群像劇。導入部の構成が暴れてる印象で、これ大丈夫かな…と不安になったけど当初抱いた予測よりずっと面白かった。最後にその点同士が繋がるのかー!という驚きもあった。ヒールっぽい黒河が渋くて好きです。岩内に対する感情が予想外にデカくて黒河お前って奴は…になった。表紙の二人(降町と熊倉)の魅力はもう少し欲しかったかな。みんな似た口調で話す(特に女子)のが若干気味悪い以外はなかなか良かった。解説にもありますが森見登美彦作品っぽさも感じますね。星:4/5
長峰
2024/06/06 16:22

私もこれ読んで黒河の岩内に対する感情が大きくてビックリしました(笑)あれ、本人無自覚なんですかね?私的にはそこが気になりました(笑)

冬野
2024/06/06 21:47

>長峰さん 驚きますよね!思ってもみないところで巨大感情を浴びてちょっと動揺してしまいました。個人的には無自覚だったらより美味しいなと思います…笑

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冬野
ルイスの過去編、完結巻。学校卒業後のルイスが、七賢人が一人「結界の魔術師」になるまでの物語。上巻とは雰囲気がやや異なり、ロザリーの記憶喪失事件からは特にシリアス色が強く、二人がラブラブ(死語)夫婦になると知らなかったらけっこう辛かったかも、と思うほど。ミステリ的要素もあり、事件関係者の一人は思いもよらない人物だったのでびっくりした。ルイスの皮肉って悪童時代の罵倒を貴族語変換した結果なのね。イラストも本当に良くて、貴族然とした容姿に悪童の笑みを浮かべるルイスがサイコーでした。ルイス好きになったよ。星:5/5
冬野
2024/06/05 21:04

七賢人になる前のモニカも登場していて、この最初の状態を思うと彼女もずいぶん人間らしくなったな…と感慨深いものがありました。まあ今でも化け物じみてるのは変わらないか。

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冬野
初読み作者さん。いやー凄すぎた。グロい作風と聞いてたので構えて読んだが、この作品に関してはグロはほぼなかった。え、お前が死ぬの!?は何度かあったが…。帯の文言が華々しくて、読む前のハードルこんなに上げて大丈夫なのだろうか、と割と終盤まで思ってたけど結果的に全然大丈夫でした。怒涛の伏線回収パートで「えっ?ああ!そういうこと?それがここに繋がるのかよ!あれも関係あったのかー!」と声に出てしまった。伏線百個くらいあるのでは?生身の人間が制御できる情報量の極致という感じがする。そしてタイトルの意味よ…。星:5/5
が「ナイス!」と言っています。
冬野
香りがテーマの連作短編集、シリーズ第二弾。千早さんはシリーズものの小説を基本的に書かないそうで、これは異例のシリーズ化なのかな?新しいアルバイト・満は男子なので館の中が男所帯に。全体的に重めの空気感の中、新城の軽薄さが救いでもあった。今回は満の事情にフォーカスが当たっているけど、これは源さんの話でもあり、朔と一香の話でもあるなあと感じた。朔と一香の唯一無二の関係が長く続くよう祈らずにいられない。朔が満をスカウトした理由、途中で気づけなかったの自分でも不思議だな…。月ってどんな香りなんだろう。星:4.5/5
冬野
2024/06/03 23:36

一香もそうだったけど初見のレシピ渡されてそのとおりに作れるのがすごい。自分ならあたふたして絶対どこかで失敗する。と、変なところに感心してしまった。

が「ナイス!」と言っています。
冬野
結界の魔術師ルイスの過去を描いた番外編。本編と同じくらい面白かった。魔術の才能以外何も持たず、北方育ちの痩せっぽちの少年だったルイス。彼が「ミネルヴァの悪童」と恐れられ、将来の目標を見つけるまでの物語。モニカが静ならルイスは動、問題の解決法が全部物騒すぎて笑いました。ラザフォードとの肉体言語で語り合う感じの師弟、好き。メイジャー先生との関係良すぎません?あと学生時代に第一王子ライオネルとこんながっつり絡みあったのね。そりゃ第一王子派にもなるよね、人間的魅力がすごいもん。オーエンも好きだな。星:4.5/5
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冬野
シリーズ第六弾にして(おそらく)完結巻。五巻から三年後の世界の話。う、うーん。この局面で第三世界の勢力を出されてもだから何?にしかならないというか、設定は前からあったらしいけどどうしても後付けに見えてしまう。前巻が何もかも最終回っぽい雰囲気だったから余計蛇足に感じるな…。物語が閉じた後のキャラ毎のアフターストーリーみたいなのは好きなんだけど、これはそういう感じでもなく。ここで新キャラが登場しても何の感情も湧いてこない。個人的にはヤヒロと彩葉がただほのぼのイチャイチャする内容でも全然良かったな…。星:3/5
が「ナイス!」と言っています。
冬野
好き作家さんが何人も話題に出していて興味を持った本。翻訳が良いのかとても読みやすい。惨劇があった屋敷で、危うい均衡を保った日々を送るメアリ、コニー、伯父の三人。奇妙に歪んだ穏やかさに包まれた屋敷内に、チャールズという外部の風が吹き込む。従兄の出現は客観的には良い変化であるのに、自分もメアリになったように嫌悪感が止まなかった。そして屋敷に向けられる苛烈な悪意、その後の不思議な安らぎ。メリキャットたちはきっと今でもお城の中で暮らしているのでしょう。若い頃に読んだらもっと深く心に刻まれただろうな。星:4.5/5
yukaring
2024/05/23 11:18

これはよくホラーとして語られるけど読んだ時に「どこが?」と最初は思ってしまいました💦でも最後まで読んで納得😲何気ない日常が想像するとかなり怖い狂気の物語性でした😱

冬野
2024/05/23 21:05

>yukaringさん 怖いというよりも不穏な空気にぞわぞわが止まらない本でしたねー。どこを恐ろしいと思うか人によって違うと思うので、感想を語り合ったら盛り上がりそうです…!

が「ナイス!」と言っています。
冬野
シリーズ第四弾。ルシル、先生の過去が気になるの巻。シリーズいち好きかもってくらい良かった。ルシルとフィリスが訪ねた魔法使いの街の、光景や喧騒が伝わってくるようでわくわくする。売ってるものとか案外東洋的なのね…?とにかくルシルと先生の距離がじりじり縮まっていく様子が尊い。特にルシルが先生の名前を呼ぶシーン、先生がルシルを家族と表現するシーンがグッと来た。「私を最もよく知る人間が、君であってほしい」という先生の言葉、やべー。もう愛じゃん。小生さんや先生の師匠が意外な性格で好きになりました。星:4.5/5
冬野
2024/05/21 20:39

序盤の唐突なダチョウの出現が味わい深かった。作者さんが書きたかったのかな、うん。予定よりお出かけが延びてこんなに畑放っといて大丈夫だったんかな、という点だけ農家の人間としては気になった。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/05/29(1125日経過)
記録初日
2020/06/27(1461日経過)
読んだ本
571冊(1日平均0.39冊)
読んだページ
175131ページ(1日平均119ページ)
感想・レビュー
547件(投稿率95.8%)
本棚
3棚
自己紹介

SF、青春、ミステリー、ファンタジー、ホラー、百合、ブロマンスなどが好きです。どこかで物書き兼絵描きやってます。
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