【読書メーターの本のプレゼントに応募しました】『このミス』大賞受賞作。土屋 うさぎ『謎の香りはパン屋から』を10名様にプレゼント!応募締め切りは12月2日(月)の正午まで。応募はこちらから→ https://bookmeter.com/giftbooks/582?track=share
「モホロビチッチっち」の語感が面白すぎたな。デビュー作の視点がちょっと合わないというか、自分は想定読者に入ってないなーと思って読んでなかったんだけど、これは今からでも読まないといけませんね。
惜しむらくは(仕方ないのだが)熊楠の人生が波瀾万丈すぎて、このページ数でもダイジェスト風になっていること。これの二倍くらいあってもいいな…。あと作者さんの文章がべらぼうに巧くて読みやすいため、こういう伝記的な小説においては引っ掛かりというか、もっと難解さや読みにくさがあってもいい気がした。本当に高望みであり難癖なんですけどね。アニメ『サマータイムレンダ』を観ていたので紀州弁の抑揚が文章から聞こえてきて楽しかった。熊楠繋がりで比較的暢気な彼が登場する『ヒト夜の永い夢』も読み返したくなりました。
ただ個人的に引っ掛かる部分もいくつか。トンボの渡りの生態は今よりずっと地球が温暖だった頃の習性の名残と考える方が自然なのでは?とか。伝承とかお伽噺に現代の価値観を持ち込むの好きじゃない(学術研究ならいいけど)んだよなあ、とか。「ひかるほし」の〝誰とも会話が成り立たず、誰からも嫌われる、傲慢で幼稚で、どこまでも孤独な厄介者〟も時代のせいで生き方を選べなかったとも言えるわけで、そういう人を遠ざけ排除することの他に解決法はないのかな、とか。色々考えてしまいました。
SF、青春、ミステリー、ファンタジー、ホラー、百合、ブロマンスなどが好きです。どこかで物書き兼絵描きやってます。
コメント、お気に入り登録などはご自由にどうぞ。
星(評価)を付けるのは基本的にフィクションのみ。完成度よりは自分の好みかどうかを重視しています。5点満点で、
3~:最後まで読めた
4~:好き
5:大好き
くらいの緩い基準です。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます