2024年夏アニメの1番人気は『推しの子』だったらしいが、私は『逃げ若』に軍配を上げたい。軽微な『逃げ若』ロスなので早めに2期を制作してほしい。期を追うごとに時行の全裸逃亡ド変態稚児ぶりも増していくはずなので。あと推しの亜也子の見せ場をもう少し作ってください。
なぜなら、ぼくがきみに伝えようとしていたことは本当はたった一こと〈愛しています〉とかそんな単純で馬鹿気た言葉でよかったはずなのに、ぼくは、それを伝えるためにもっともっと何百倍、何千倍の言葉を必要としたんだ。そして書くということは、そういうことだった。真実から遠ざかるようにしてしか真実に近づく手だてがないかのように、もうきみとは関係なく、きみと呼ばれるきみではないきみの彼方の何もないどこにもない場所に向って、ぼくは書いた」思い返せば著者のデビュー作の『愛の生活』もこのような試みだったような気がする。
代表的画家としてであり、漫画で揶揄したくなるような存在だったということだ。いったいロスコはどういうつもりでこの漫画を壁に貼っていたのだろう」興味深い挿話だ。本書を読みながら結局のところロスコが獲得した宗教性とは初期ユダヤ的な偶像崇拝の厳密な否定への回帰とどう違うのかということを考えさせられた。彼の出自のせいもあって。
「ロスコがシーグラム・ビルの仕事を請け負ったのは『あの部屋で食事をするばか者どもの食欲を無くすようなものを描きたかったからだ』」『私は芸術史家も専門家も批評家もみんな大嫌いだし、信用もしていない。奴らは芸術を食い物にする寄生虫どもだ。奴らの書いたものは役に立たないばかりか人を惑わせもする。奴らが芸術家や芸術について語ることで傾聴に値することなど何もない』こんな作品を描いた人間がブルジョワを嫌悪しないはずがないだろうと思っていたので、さもありなんという感想。
ヒガシローランドゴリラの末裔として国立遺伝学研究所から血統を保証されています。
※本研究は基盤研究Bです
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