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2024年3月の読書メーターまとめ

Myrmidon
読んだ本
7
読んだページ
2485ページ
感想・レビュー
7
ナイス
58ナイス

2024年3月に読んだ本
7

2024年3月のお気に入られ登録
1

  • akiakki

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Myrmidon
新刊が出ていたと知り、いそいそと読了。やはりめっさおもろい。基本的には『義経記』の筋や台詞を訳してなぞりつつ、大量の小ボケやツッコミを入れているだけなんだが、やりとりの裏にある思惑などの解釈が的確で、会話劇を好む自分としては唸らされっぱなしだ。さらに聖弘や静御前の扱いを誤ると頼朝の権威ですら揺るがされるという世界の空気が、ある意味でリアルに提示されており、勿論デフォルメなんだが、「義経の語り」というフィルターを挟むことで荒唐無稽さにエクスキューズも用意されていて、周到である。
Myrmidon
2024/03/24 01:05

そしてまた言わずもがなだが、最後の2行のプッツリ感。いやらしいまでに巧みだ。

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
7

Myrmidon
新刊が出ていたと知り、いそいそと読了。やはりめっさおもろい。基本的には『義経記』の筋や台詞を訳してなぞりつつ、大量の小ボケやツッコミを入れているだけなんだが、やりとりの裏にある思惑などの解釈が的確で、会話劇を好む自分としては唸らされっぱなしだ。さらに聖弘や静御前の扱いを誤ると頼朝の権威ですら揺るがされるという世界の空気が、ある意味でリアルに提示されており、勿論デフォルメなんだが、「義経の語り」というフィルターを挟むことで荒唐無稽さにエクスキューズも用意されていて、周到である。
Myrmidon
2024/03/24 01:05

そしてまた言わずもがなだが、最後の2行のプッツリ感。いやらしいまでに巧みだ。

が「ナイス!」と言っています。
Myrmidon
面白い。ここ20年くらいで急速に増えてきたネパール人経営orネパール人シェフによる「インド料理店(インネパ)」についてのルポ。現在ではインド人よりネパール人の方がずっと多いらしく、その背景として主たる産業がなく出稼ぎに頼るネパールの国内事情や文化的・社会的背景、日本でのビザや教育などの問題など、幅の広いルポとなっている。有名な「インドではあまりナンを食べない」ことについても、なぜ日本でナンが一般化したのか、インドの近代史や日本での展開、ネパール人の側の事情など、様々な側面から理解できる。
Myrmidon
2024/03/18 15:41

日本側としては、やはり移民政策・外国人労働政策については、キチンと議論して改めていく必要があるなあ。単に「かわいそうだ」というだけでなく、このままだと日本には外国人労働者さえ足りなくなってしまうだろうし、来てくれる外国人の質も悪くなるし。

が「ナイス!」と言っています。
Myrmidon
『革命とサブカル』の後ではインパクトは落ちるかなあ。安彦さんと『東奥日報』記者の斉藤さんの共著だが、メインは斉藤さんによる安彦さんの生涯を追う連載で、安彦さんのエッセイ的小文が挟まるスタイル。斉藤さんのプロの新聞記者らしい、「自分の言葉で語らない」感じは読みやすいが面白味は少ない。
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Myrmidon
途中まで読んで止まってたのを、再読消化。二部構成で、前半は学生運動の(かなりガチの)活動家だった安彦良和がかつての同士たちと過去・現在について対談する。特にはやはり、元連合赤軍の青砥、植垣両氏との対談が量的にも内容的にも重要か。後半は安彦さんの過去・現在(安倍政権当時)に対する論考。新左翼・学生運動の空気感や問題意識が分かるし、永田洋子・大槻節子らの著書に関する裏話など、連合赤軍事件の資料としても貴重な証言のある本だと思うが、一応の説明があるとはいえ、「ブント」とか「民青」みたいな用語かピンと来ない人は全
Myrmidon
2024/03/13 23:37

大変面白く読んだが、個人的にはやはり安彦さんは「歴史」的思考を重視し過ぎるな、という印象。タイトルの『革命とサブカル』とは、安彦さんの理解では新左翼・学生運動に含まれていたサブカル的な側面が、政治面を脱色されてオタクになった、という感じであり、一理はあると思うが、自分としてはそこに歴史的展開を見いだすより、単に普遍的な社会心理学的事実を見いだしたくなるのだが(勿論、社会心理学系への疑いはあるが)、安彦さんはそちらには向かわない。まあこの辺はマルクス主義的「科学」観の影響なきもする。

Myrmidon
2024/03/13 23:43

しかも安彦さんの「歴史」は、科学的・実証的な、現代的な意味での「歴史学」ではなく、吉本隆明とかみたいな、一昔前の「評論家的歴史観」なのよね。この辺は本書でも安彦さんが「嫌いだ、嫌いだ」と繰り返す大塚英志とかと同じだよなあ、と(苦笑)

が「ナイス!」と言っています。
Myrmidon
おお、面白いぞ。「再現性問題」などに代表される現状の心理学が抱える問題や課題について、筆者の極めて個人的な思い出話や楽屋裏話を交えて扱う。ただその無駄話に見える部分も、実は心理学が抱える問題と結び付いており(例えば研究不正も、研究者のキャリア形成や懐事情と関連するのだ)、決して単なる無駄話ではない。なお、文体は極めて軽く、ある書評では『バッタを倒しにアフリカへ』『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ』と並べて評されていたほど。ただし想定読者は心理学の初学者や学生、初期キャリア研究者とのことなので、前記
Myrmidon
2024/03/08 22:51

2作よりは内容は一般向けではない。本文の約1/5は引用文献・論文リストというガチっぷりだ。その点でちょっと中高生には難しいかもだが、逆に心理学に限らず、理系研究者を目指す高校生なんかはぜひ読んでおくと良いかも。なお、DEEPLやChatGPTなどの極めて賞味期限の短そうな話題も敢えて取り上げてあるとのことなので、読むなら今だ。

Myrmidon
2024/03/08 22:58

筆者は40歳くらいの中堅心理学者だが、「遊撃」と称するとおり、様々なトピックに凄まじいバイタリティで首を突っ込みまくっている方(悪い意味でなく)らしい。

が「ナイス!」と言っています。
Myrmidon
軽めの対談集。ポケモンやプリキュアの音韻分析で知られる(笑)言語学者の川原繁人センセイが、俵万智、Mummy-D(ライムスター)、山寺宏一、川添愛といった、言語に関わる各分野でのトップランナーと話す。面白そうな話もあるが、踏み込んで議論している訳ではないので、まあ気楽に読んで言語や言語学に興味を持ってもらえれば、くらいのスタンスの一冊かな。
が「ナイス!」と言っています。
Myrmidon
ホメーロス『イーリアス』とクイントゥス(コイントス)『トロイア戦記』を中心に、トロイア戦争に関わる叙事詩環その他を一つの時系列順のストーリーにまとめ直したもの。もちろん各描写やエピソードには出典が明示されているが、登場人物たちの意図などが補われてある意味で「合理化」されているため、あくまで『松田治版・トロイア戦争物語』であることには注意。またトロイア戦争に焦点を絞っているため、オデュッセイアやオレステイアなどの内容は割愛されている点も注意。ただまあ西洋文学最古のファンタジー作品、面白くないはずはない。
Myrmidon
2024/03/01 15:35

ちなみに、一番のお気に入りキャラはディオメーデースくん。ちょっと脇役感あるけど、実はアレース撃破してたりメチャクチャ活躍してる気のいい兄ちゃんの風情。

Myrmidon
2024/03/01 15:40

またTRPGでギリシア神話なシナリオとかやりたいなあ。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/08/13(4642日経過)
記録初日
2011/08/15(4640日経過)
読んだ本
1709冊(1日平均0.37冊)
読んだページ
372819ページ(1日平均80ページ)
感想・レビュー
1549件(投稿率90.6%)
本棚
1棚
性別
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