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2025年1月の読書メーターまとめ

cogeleau
読んだ本
5
読んだページ
1718ページ
感想・レビュー
5
ナイス
6ナイス

2025年1月に読んだ本
5

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

cogeleau
タイトルもサブタイトルも内容とは合致していなかった。最近の注目度からすれば便乗本と見なされかねないが、それだけこの人物の魅力があったからなのだろう。ここでの物語の主人公は、江戸後期の黄表紙作家として実在した朋誠堂喜三二、本名平沢平格(常富)という出羽久保田藩の江戸留守居役である。友人の同じ黄表紙作家でかつ浮世絵師の恋川春町も同身分の武士だった。二足のわらじは大目に見られていたと思われる。作家と版元という関係で蔦屋の動きが間接的に描かれるが、業界活動までは及んでいない。
cogeleau
2025/01/06 00:28

実在の人物が出ているせいかフィクション=絵空事の痛快さはかき消され、起伏のない日常的な出来事の描写にリアルな渋みが出てくる。事件としては殺害された藩士が描いていた判じ絵の謎解きで蔦屋が協力する程度で、トリックもスリルも感じることはなかった。

が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
5

cogeleau
それぞれの芸道を突き進んだ12人の人物の、ある日ある時の逸事を記述することによって、その人物の全身像を浮かび上がらせるのに成功している。江戸言葉の流れるような語り口や情景描写の簡潔さに酔わされる思いがした。最後の3人「円朝」「菊五郎」「団十郎」は明治初期の時代になるが、江戸っ子の心意気が受け継がれていた。☆☆☆☆
cogeleau
ネタバレ「紅手袋」は、明治末期の探偵活劇そのもののスタイルで描かれていた。密行探偵の不審死、富豪実業家に対する財産の脅迫、謎の紅手袋を目印とする組織化された犯罪集団の暗躍、それを追跡する警視庁の敏腕探偵という構成だが、ここに一枚、蛇の道お銀という姐御肌の女侠一味が加わって、三つ巴の争奪戦が始まる。特にクライマックスでは、紅手袋団の女首領マリ子対お銀の凄まじい一騎打ちが見物となるのは珍奇だった。
cogeleau
作中で描かれる東京の風物には昭和初期のものだが、終戦直後期と似たような自由さとモダンさが感じられた。実業家の令嬢と結婚する音楽家の青年に対し、それを思いとどまらせようとする美貌の男爵夫人が謎をこじらせる。犯人が仕組んだ「歯型」の計画に妙なこだわりを持ったためか、読み進める中で最も「興醒め」だったのは、うら若い令嬢の門歯が欠けて義歯となっていることと、それが就寝中に盗まれるという事件である。細部の描写には確かな文芸的力量を感じた。焦点が「歯型」でなければマシになったかも。☆☆
cogeleau
安土桃山時代に実在した大泥棒石川五右衛門(ごえもん)の一代記。身寄りのない子供として農家に育てられたが、その利発さから寺に預けられた。経を読み、文を習い、修行を続けたが、剃髪得度を嫌って僧門を去り、盗賊になる意志を固めた。若年ながら各地の盗賊の頭を次々と配下に収め、勢力を拡大して行く。彼の本領はこの統率力にあったと思う。むしろ配下の子分たちを操って財を掠めることがほとんどで、この口演の中では茶道の宗匠無徳斎と称して京都三条河原町に庵を構える風流人としての姿が印象的だった。
cogeleau
2025/01/09 19:05

関白秀次の事件に絡まなければ、彼が囚われることはなかったかもしれない。石川一口の語りは史実とされた太閤秀吉に関わる逸話も丁寧に取り込んでいた。歌舞伎絵で目にするデフォルメされたいで立ちは、釜茹での刑の場面も含め、もっと地味だったように思えてきた。☆☆

cogeleau
タイトルもサブタイトルも内容とは合致していなかった。最近の注目度からすれば便乗本と見なされかねないが、それだけこの人物の魅力があったからなのだろう。ここでの物語の主人公は、江戸後期の黄表紙作家として実在した朋誠堂喜三二、本名平沢平格(常富)という出羽久保田藩の江戸留守居役である。友人の同じ黄表紙作家でかつ浮世絵師の恋川春町も同身分の武士だった。二足のわらじは大目に見られていたと思われる。作家と版元という関係で蔦屋の動きが間接的に描かれるが、業界活動までは及んでいない。
cogeleau
2025/01/06 00:28

実在の人物が出ているせいかフィクション=絵空事の痛快さはかき消され、起伏のない日常的な出来事の描写にリアルな渋みが出てくる。事件としては殺害された藩士が描いていた判じ絵の謎解きで蔦屋が協力する程度で、トリックもスリルも感じることはなかった。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/09/11(1257日経過)
記録初日
2021/08/06(1293日経過)
読んだ本
416冊(1日平均0.32冊)
読んだページ
125439ページ(1日平均97ページ)
感想・レビュー
408件(投稿率98.1%)
本棚
3棚
性別
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