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2024年4月の読書メーターまとめ

モリータ
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感想・レビュー
8
ナイス
178ナイス

2024年4月に読んだ本
9

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

モリータ
◆2024年2月新潮社刊。著者は1974年生、朝日新聞社記者、ルポライター。東日本大震災直後に南三陸に駐在、アフリカ特派員を経て、20022年から盛岡総局勤務(盛岡市在住)。東日本大震災に取材したルポ多数。本書は東日本大震災で亡くなった外国人の数が定まらないことに目を向け、死者とその周囲の人々に取材したもの。◆章立て・取材対象:①パブで働いていたフィリピン人の女性、②家族を亡くした中国人の青年、③ALTだったアメリカ人の女性、④トラック運転手だったパキスタン人の男性、⑤ALTだったアメリカ人の男性、(続
モリータ
2024/04/29 01:02

…使って安否確認などを行うのですが、東北地方で暮らす結婚移住の女性たちの多くが通称名を使っており、親しい外国人同士でもお互いの本名を知らないケースがほとんどなのです。特に韓国や中国からの結婚移住者たちは見た目がそれほど日本人と変わらないため、外国人としてのアイデンティティーを隠して結婚した相手の地域に馴染もうとする。そのような『不可視化』は災害発生時、避難所などでは彼女たちが外国人であるという特性を配慮されず、極めて弱い立場に置かれてしまうという不利益につながってしまいます」「つまり、抱えている問題が(続

モリータ
2024/04/29 01:02

…表出しにくくなることで、本来必要な支援やケアが届きにくくなると?」「おっしゃる通りです」と李は頷いた。」(44-45頁)

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
8

モリータ
◆2024年2月新潮社刊。著者は1974年生、朝日新聞社記者、ルポライター。東日本大震災直後に南三陸に駐在、アフリカ特派員を経て、20022年から盛岡総局勤務(盛岡市在住)。東日本大震災に取材したルポ多数。本書は東日本大震災で亡くなった外国人の数が定まらないことに目を向け、死者とその周囲の人々に取材したもの。◆章立て・取材対象:①パブで働いていたフィリピン人の女性、②家族を亡くした中国人の青年、③ALTだったアメリカ人の女性、④トラック運転手だったパキスタン人の男性、⑤ALTだったアメリカ人の男性、(続
モリータ
2024/04/29 01:02

…使って安否確認などを行うのですが、東北地方で暮らす結婚移住の女性たちの多くが通称名を使っており、親しい外国人同士でもお互いの本名を知らないケースがほとんどなのです。特に韓国や中国からの結婚移住者たちは見た目がそれほど日本人と変わらないため、外国人としてのアイデンティティーを隠して結婚した相手の地域に馴染もうとする。そのような『不可視化』は災害発生時、避難所などでは彼女たちが外国人であるという特性を配慮されず、極めて弱い立場に置かれてしまうという不利益につながってしまいます」「つまり、抱えている問題が(続

モリータ
2024/04/29 01:02

…表出しにくくなることで、本来必要な支援やケアが届きにくくなると?」「おっしゃる通りです」と李は頷いた。」(44-45頁)

が「ナイス!」と言っています。
モリータ
◆2024年3月集英社新書刊。著者は1974年生、週刊誌記者を経てアジア専門のジャーナリストとして、外国人コミュニティと密接に関わり合いながら取材活動を続けている。(奥付より)◆今や珍しくなくなった「インド・ネパール料理店」とその担い手のネパール人についてのルポ。定番のメニュー(ナンとカレー)とその由来/インド宮廷料理のレストランが「インネパ」の源流であったこと/そこからネパール人コックが次々のれん分けし、2000年代の規制緩和もあって店舗と在日ネパール人が急増したこと/移民ビジネス化が進んだ結果、(続
モリータ
2024/04/27 15:18

…教育現場は人的にも予算的にも対応しきれなくなっている。」(242-243頁)◆「「留学生だけじゃないんです。工場や、それにカレー屋で働くために。バグルンからたくさんの人たちが日本に行っています。だから小さな村はもう、働き手がいなくなって、年寄りばかりなんです。おじいちゃん、おばあちゃんたちが、日本に行った子供の代わりに孫の面倒を見ている。親の愛情を知らずに育つ子供がどんどん増えている。村の若者が丸ごと日本に行ってしまったような集落まであるという。だから畑は荒れ、打ち捨てられた家屋が残され、老人ばかり(続

モリータ
2024/04/27 15:18

では不便な山間部で暮らせなくなってしまったため、ここバグルン・バザールに降りてくるケースが増えている。「村では野菜や米くらいは自分たちで育てられたから、お金があまりなくても生活ができたんです。でもバザールでは違います。なんでもお金を出して買わなきゃならない。現金が必要です。だからまた若者たちが出稼ぎに行く」海外出稼ぎがあまりに増えすぎたため、伝統的な自給自足の社会が崩壊しつつあるのだ。」(271頁)

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モリータ
◆2022年6月朝日新書刊。ルポと時事対談からなる。ルポの各章テーマはは①入管問題(安田浩一)、②③ウィシュマさん死亡事件(安田菜津紀)、⑤技能実習生問題(安田浩一)、残る④⑥が対談。◆全体として既述・既知の内容。例えば②③は『あなたのルーツを教えてください』、⑤は『差別と貧困の外国人労働者』の内容と重なる。◆「菜津紀 少し前までは間違いなく「不法滞在者」という表現が当たり前のように用いられていました。社会の側にそうした認識を抱えていましたし、メディアもそれに疑問を感じることがなかった。もともとは(続
モリータ
2024/04/14 01:55

…加わっていく。」(221-222頁)◆「在留期限が超過しただけで」という物言いは不用意ではないか。入管行政に深刻な人権侵害があり、現行のルールを適用するにはあまりにも理不尽な個々のよんどころない事情がある(という人をクローズアップする)のはわかるが、それを「在留期限を守ることは重要でない」と主張していると取られてはいけないのではないか。こうした点を外国人排斥派に突かれているのではないのか。「多数はきちんとルールを守っている。ルールが実情に合わず非人道的な部分もあり、苦しむ人もいる。そしてごく少数、(続

モリータ
2024/04/14 01:56

ルールを悪用したり守らない人がいる」という、他の社会的ルールと同様の現実的な認識のなかで、非人道的な部分について、特に社内的な理解の拡大と制度の改正が必要であることを示しておかなければならないのではないのか。

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モリータ
◆1995年5月20日朝日新聞社刊(ASAHI NEWS SHOP 19)。朝日新聞上の「論壇」に投稿された、主に専門家による提言を集めたもの。◆「今回の被災による失職者の多くが、仮に一時的に地元を離れて就職しても、地元が再建された暁には戻りたいと考えている。これを配慮すると、意外に利用価値があるのは、短期的雇用を目的とする人材派遣制度の活用ではなかろうか。人材派遣会社はその全国ネットワークを活用してあらゆる雇用機会を見つけだし、失職者は民間の派遣会社に登録したうえ、希望する職種をその中から探せばよい(続
モリータ
2024/04/14 01:27

…のである。そのためには、現行の労働者派遣法を一時的でもよいから緩和して、あらゆる職種を対象にできるようにしないと震災失業の救済には実効を上げられない。(中略)被災地の労働者に対しては時限の臨時措置でよいから、年齢、職種を問わず人材派遣を認めるようにしたらどうであろうか。こうすれば民間の人材派遣会社を通じて相当数の雇用が確保できるはずだ。その結果、国も雇用保険金や雇用調整給付金の支出を節約することが可能だろう。」(パソナ代表取締役 南部靖之、4月4日)◆失職者救済をダシにした利益誘導では?と思いたくなる。

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モリータ
◆2022年2月刊。著者(1987-)はDialogue for People所属のフォトジャーナリスト。◆『論座』の連載を元とする。(連載年月の記載はないが)コロナ禍の下での記事が多い。◆自身のルーツの紹介を序章、ウィシュマさん死亡事件のルポを終章とし、12名のルーツを取材;南雅和/カディザ・べゴム/牧野アンドレ/マウン・ラ・シュイ/ちゃんへん./中村一成/ジュニオール・ヘスス/星野ルネ/温又柔/三木幸美/房満満/ガムラ・リファイ ◆ほか、川崎の在日の方々にも取材。ヘイトクライムの問題にも各所で触れる。
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モリータ
◆単行本1996年3月文藝春秋刊。文庫版(本書)はそれに大幅な加筆・改訂を加え2001年8月刊。◆危機においても縦割りの官僚主義が優越し、政治(官邸)が情報収集の面でも危機管理の面でも劣後していることをケースごとに描く。また危機管理のみならず、災害時のトリアージに代表される被害管理の重要性も主張。◆震災関連で三章を読んだが、ほぼ既知の流れ。その他の章もざっと。◆章立て;①JCO臨界事故/②麻原逮捕/③阪神・淡路大震災/④金正日死去/⑤ルワンダ難民PKO派遣/⑥内閣機能強化の頓挫/⑦各省庁の情報収集能力
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モリータ
◆2004年月刊センター出版部刊。著者(1969-)はあしなが育英会が1999年に神戸市東灘区に設立した遺児ケア施設「神戸レインボーハウス」のチーフディレクター(当時は館長代理)。本書刊行時に在学中だった武庫川女子大学で「震災孤児・遺児の長期的心理変化と支援についての研究:神戸レインボーハウスの記録分析から」という題で博士号(臨床教育学)も取得されている。◆本書は「神戸のタウン情報誌、月刊センター№529(平成11年4月号)~№597(平成16年12月号)に連載した、同名のエッセイをまとめたもの」(続
モリータ
2024/04/06 21:18

…人を提供したいと思っています。」(平成11年7月号、28-29頁)◆「災害であれ、病気であれ遺された者がどのように次の生活を考え、亡くなった人をどのように偲び、哀悼するのかが大きな問題になっていくのだろう。レインボーハウスにはあまりお顔を見せない震災遺児のお父さんがいる。そのお父さんは亡き奥様と息子さんのお墓まいりに今でも毎週通っているという。また女子高校生の遺児は、いまでもお母さんのお骨をお墓に入れることを拒んでいる。人それぞれ亡き人への追悼の方法が異なるし、時間の経過も異なってくる。それを広く(続

モリータ
2024/04/06 21:19

…深く受け止めることが、これからも死別しなければならない人たちへの手助けになるだろう。レインボーハウスは建物だけではない。そこには、多くの愛がある。だから遺児たちはレインボーハウスに温かさを感じる。そして自らの体験を語る。その体験は次の遺児たちのために語り継がれるだろう。私たちの仕事はまだ始まったばかりだと思う。」(平成15年8月号、125頁)

が「ナイス!」と言っています。
モリータ
◆1995年9月1日神戸新聞総合出版センター刊。◆「神戸新聞の連載「大震災 私たちのそれから」のうち1995年2月16日から6月1日までに掲載されたものを、一部加筆・訂正し、まとめたもの」。◆さまざまな人々(一般市民、消防・警察・自衛隊・行政・病院のスタッフ、電気・ガス・水道などのインフラ事業者)の、震災の瞬間から直後の対応を取材した記事。一つ一つの文章は短く2頁前後。◆留学生・日系ブラジル人・在日コリアンの被災者の記事あり(51-59頁)。崔敏夫さん一家のその後の話は先日サンテレビで特集番組があった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/08/23(4636日経過)
記録初日
2006/07/24(6492日経過)
読んだ本
2540冊(1日平均0.39冊)
読んだページ
791874ページ(1日平均121ページ)
感想・レビュー
1933件(投稿率76.1%)
本棚
12棚
性別
年齢
38歳
職業
教員
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