各部ごとに物語のスケールの次元が文字通り拡大、単位が上がっていく作品はそうそう出逢えない。

著者は大家業のなかでもかなりはちゃめちゃな部類の御方だと思う。自称堅実と言いつつフリーランス系大家のなかでもセオリーと逆張り＆相当なギャンブラー気質で確実に堅実家ではない。買った物件の手入れはほとんどしないし、最低限の財務CFもままならず、そりゃこんなやり方していても利回り下がるしかないでしょう、といった意味では限りなく道楽に近い大家プレイだと思う。とはいえ読むぶんにはタメになることも多いので、全ての先人たちの記録に敬意を払いたい。

各部ごとに物語のスケールの次元が文字通り拡大、単位が上がっていく作品はそうそう出逢えない。