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2025年11月の読書メーターまとめ

Kooya
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8
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感想・レビュー
8
ナイス
80ナイス
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2025年11月に読んだ本
8

2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Kooya
自分の好きな物について感想を述べる際のコツを解説した本。具体例を用いながら分かりやすく論じている。「言語化に必要なのは、語彙力ではなく細分化」という言葉は、自分が心を動かされた箇所を明確にすることで、他人に本当に伝えたいことを抽出できる点で勉強になった。また、クリシェ(=ありきたりな言葉)を使わずに自分の言葉で表現することの大切さを示している点は、表面的な感想を述べがちな自分にとって耳が痛いと感じた。
が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
8

Kooya
社会運動論の発展史を論じた本。個々の理論の特徴を実例と紐付けながら簡明に解説し、その理論が受けた批判にもしっかり触れている。社会運動を推進する原動力には、人々の主観や認識だけでなく金銭や外部団体の権威などもあるが、理論によって重視する要素が異なる様は、社会運動論の多様性を示している点で勉強になった。特に個人的には、人々の感情や合理性をバランスよく考慮した政治過程論や、社会運動を謂わば日常生活の延長線上の出来事として捉え直した「社会運動と文化」論が自分の思考に馴染みやすい考えだと思った。
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Kooya
分析哲学の入門書。「人は言語を通して世界を見る」という事実を徹底的に掘り下げ、様々な問題を論じている。意見の食い違いとは、意味の客観性が確保されていて初めて可能になるという主張は、一見矛盾しているように見えるが、当事者達の間でその意見に備わる意味を同じように解釈しているからこそ生じると捉えると、腑に落ちた。また、規則や意味の同一性は、人々の会話における実践の一致が積み重なることで生じるという主張は、規則や意味が帰納的に形成されることを暗示しており、経験知のようなものに近いのかもしれないと思った。
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Kooya
鏡家サーガの3作目。メル友にハマるフリーター、可愛い幼馴染のために奮闘する男子小学生、狂った家からの脱出を試みる青年。3つの視点で語られる物語が鮮やかに結び付けられていく。フリーターの物語で満を持して登場した鏡創士の口調は、人を煽ることに関して類稀な才能を有していると思った。また、そんな創士がフリーターに語った恋愛観は、辛辣でありながらも、非常に的を得た考えであり、自分自身も胸に刻んで覚えておこうと感じた。
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Kooya
文章を読んだ際に陥りがちな状況を紐解き、その背景や対応策を解説した本。後から考えて読みが不十分だった状態を「わかったつもり」と定義し、そこに至る過程やそこから脱却することの難しさを分かりやすく論じている。「わかったつもり」という状態からの脱却が困難な一因として、一読後の時点では、浅いとはいえ、ある程度「わかった」状態にあったからだと主張したことは、如何に安易な理解に満足せずにいられるかということの大切さを暗示していると思った。(コメント欄へ続く)
Kooya
2025/11/16 14:15

また、自分が既に持つ知識を文章に簡単・粗雑に当てはめてしまうことが、間違ったたり、不十分だったりする読みに繋がるという主張は、例えば、背景知識を活用しながら英文を安易に読み進めることに釘を刺しているように見受けられた。加えて文章の解釈は、整合的であれば、間違いが露わになるまで、少なくともその確からしさが保持されるという主張は、入試問題で扱われた文章の作者が、必ずしもその問題に正答できる訳ではないことを踏まえると、妥当だと感じた。

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Kooya
アウトプットを行う際のコツを解説した本。1つの項目が数ページで終わるので、スキマ時間でも読みやすい。個人的に本書が伝えたいメッセージは、「アウトプットはそんなにハードルが高い行動ではない」ということだと思った。例えば、最近体験した出来事を周りの人に話すだけでも、そのことは自分がその出来事を通じて抱いた感情を整理し、他者へ伝達するという点で十分アウトプットである。そのため、肩肘張らずに自分が感じたことを他者に伝えてみようと思った。
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Kooya
鏡家サーガの2作目。カニバリズム、ドッペルゲンガー、コスプレ、虐め──。各々のテーマに基づく物語が徐々に1つの形となって結び付いていく。虐めの物語では、被害者を助けたいと思いつつ、自分が同じ目に遭う事を恐れて何も手出しできない少女の心情が上手く描写されており、心底共感した。また、コスプレの物語では、コスプレという行為の意味が哲学的に示されており、コスプレは一種の現実逃避だと感じた。(コメント欄へ続く)
Kooya
2025/11/09 10:49

さらに本書は、大きな体制や秩序の中でそれらを諦観して受け入れつつも、何処か内省的で斜に構えた姿勢をとるキャラクターを描いており、上遠野浩平の作品が好きな自分にとっては、終始腹落ちしながら読めた。

が「ナイス!」と言っています。
Kooya
自分の好きな物について感想を述べる際のコツを解説した本。具体例を用いながら分かりやすく論じている。「言語化に必要なのは、語彙力ではなく細分化」という言葉は、自分が心を動かされた箇所を明確にすることで、他人に本当に伝えたいことを抽出できる点で勉強になった。また、クリシェ(=ありきたりな言葉)を使わずに自分の言葉で表現することの大切さを示している点は、表面的な感想を述べがちな自分にとって耳が痛いと感じた。
が「ナイス!」と言っています。
Kooya
第21回メフィスト賞受賞作。大切な妹・鏡佐奈を強姦して自殺に追いやった男達への復讐を果たすため、鏡公彦が彼らの親族を拉致・監禁していく。妹のために手段を選ばない公彦の狂信的なシスコンぶりは、西尾維新の「世界シリーズ」に登場する櫃内様刻と良い勝負をしている。また、復讐心が先走りすぎた結果、復讐によって実現したいことが不明瞭でそのことを拉致・監禁した人間に指摘される様は、実に滑稽だと思う一方、構図自体は私達も日常生活でよく直面しそうな事態だと感じた。(コメント欄へ続く)
Kooya
2025/11/01 14:19

なお、終盤で明かされる真相は、公彦が先述の事態に陥るのも仕方ないということを示しており、それまでの伏線が鮮やかに回収されて上手だと思った。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2022/07/18(1244日経過)
記録初日
2020/03/07(2107日経過)
読んだ本
458冊(1日平均0.22冊)
読んだページ
148713ページ(1日平均70ページ)
感想・レビュー
455件(投稿率99.3%)
本棚
11棚
性別
年齢
25歳
血液型
B型
職業
事務系
自己紹介

以前はReadHubというアプリで読んだ本の感想を投稿してました。その時に読んだ本の感想も時々投稿します。経済系の本やミステリの感想が多い傾向です。

【好きな経済学者】
権丈善一・小野善康・井手英策・神野直彦・飯田泰之・
宇沢弘文・ヴェブレン・ガルブレイス

【好きなエコノミスト】
河野龍太郎・森田長太郎・門間一夫・唐鎌大輔

【好きな小説家】
東川篤哉・内藤了・綾辻行人・誉田哲也・上遠野浩平・西尾維新・斜線堂有紀・辻村深月

【好きな新書レーベル】
中公新書・岩波新書・ちくま新書・講談社現代新書・光文社新書・集英社新書

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