まず、短編すべてのタイトルがすてき。 コロナ禍の、なんともいえないジワジワと嫌だった日常のあれこれが蘇ってきた。 同じ体験はしていないはずなのに、なぜか心情が分かり共感する話が多い。 最後のお話が特に好き。

この本が現実のどの方をモチーフに描かれているか。 もちろんそれを理解した上で読み進めたのだが、本当にアリジゴクのような女だな。 毎日バターがしっかりと使われた料理を食べ続けていたら、胃もたれするし体も重くなるからしない。 これが普通の感覚だけど、そんなの関係ない、あなたはその先に見えるものを知らないからそんな風なのよと言われれば、その先に何が見えるかのぞきたくなる気持ちも分かる。 女の抱えるあれこれの感情、ていねいに描かれていると思いました。

まさか、みほさんにこんなに文才があるだなんて。 えりこさんの陰に隠れがち(と思っていた)みほさん、こんなにおもしろい方だとは知らなかった。 阿佐ヶ谷と名前についているのはダテじゃない、しっかり地域に根をはり、愛されているんだなということが伝わってきた。 2人ともテイストの異なる恋愛エッセイ(？)もよかった。 こんな人生も豊かですてきだな、と素直に思えます。

まず、短編すべてのタイトルがすてき。 コロナ禍の、なんともいえないジワジワと嫌だった日常のあれこれが蘇ってきた。 同じ体験はしていないはずなのに、なぜか心情が分かり共感する話が多い。 最後のお話が特に好き。