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2024年10月の読書メーターまとめ

泥団子
読んだ本
13
読んだページ
4692ページ
感想・レビュー
5
ナイス
103ナイス

2024年10月に読んだ本
13

2024年10月のお気に入り登録
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2024年10月のお気に入られ登録
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

泥団子
「小説なんて生産性が低い。『成功者の習慣』みたいな成長を促す本を読め」と夫に言われた女性が、「(夫に)こう言われたのだがどう思うか」と村上春樹に意見を伺ったところ、「生産性の高いものばかり追い求めていると、人間がだんだん薄くなる。確実に薄くなる」と応えたらしい。私は、この回答がすごく好きで、小説を読んでいると、自分の想像も及ばなかったところに少しでも想いを馳せることができるようになる気がしていて、それは現実社会において人間関係を構築する上で、どんなハウツー本よりも役に立っていると思う。↓続
泥団子
2024/10/17 13:03

現代社会は、これまでと比較して、自己啓発本すら読まれなくなり、SNSの情報(自分が知りたい情報)のみを選択的に得ている人が多くなっている中で、あえて生産性の低いものに触れていくことは大事にしたい。それでも、時代は回ると言われるように、近い将来、「効率性を追い求め続ける社会」の反動で、「非効率を楽しむ文化」が盛り上がる気がしなくもないなと、思う。

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
5

泥団子
再読。大学で米文学の講義を受講したときに、その講義で扱っていたアメリカ人作家の作品に多大な影響を与えたとされる作家として、D.H.ロレンスの名前が挙がった。その関連として、彼の代表作の『チャタレイ夫人の恋人』の話になったのだが、教授が「この作品は是非、大学生の内に読んでおいて欲しい。そして、この先、あなたたちは『何に重きを置いて生きていきたいか』をじっくり考えてみて欲しい」とおっしゃっていたのがすごい記憶に残っている。最後のメラーズからの手紙がすごい好きで、その訴えは現代社会にも通底するものであると思う。
が「ナイス!」と言っています。
泥団子
全3部作の1作目『自由研究には〜』が正直あまり自分にはハマらなかったので、続きを読もうか悩んだが、結局全作読んでしまった。今では読んでよかったと思っている。というか、3作目を読んでこそ、このシリーズの面白さが際立つような気がする。それぞれ別の事件を扱いつつ、ひょんなことから全ての事件の繋がりが見えてくるあたり、構成が上手いなぁと思った。3作目はかなり賛否両論があるみたいだけれど、個人的に主人公ピップがどの選択肢を取るかどうかは結構どうでも良くて、事件を追う者としての葛藤に焦点が当てられていて好きだった。
が「ナイス!」と言っています。
泥団子
「小説なんて生産性が低い。『成功者の習慣』みたいな成長を促す本を読め」と夫に言われた女性が、「(夫に)こう言われたのだがどう思うか」と村上春樹に意見を伺ったところ、「生産性の高いものばかり追い求めていると、人間がだんだん薄くなる。確実に薄くなる」と応えたらしい。私は、この回答がすごく好きで、小説を読んでいると、自分の想像も及ばなかったところに少しでも想いを馳せることができるようになる気がしていて、それは現実社会において人間関係を構築する上で、どんなハウツー本よりも役に立っていると思う。↓続
泥団子
2024/10/17 13:03

現代社会は、これまでと比較して、自己啓発本すら読まれなくなり、SNSの情報(自分が知りたい情報)のみを選択的に得ている人が多くなっている中で、あえて生産性の低いものに触れていくことは大事にしたい。それでも、時代は回ると言われるように、近い将来、「効率性を追い求め続ける社会」の反動で、「非効率を楽しむ文化」が盛り上がる気がしなくもないなと、思う。

が「ナイス!」と言っています。
泥団子
本当に大好きな作品。もう何回読んだか分からないくらい読んだ。戯曲なので、物語を追うだけならすぐ読み終えることができるのだけれど、いくらでも深読みができて何回読んでも飽きない。特に、最後のトムの独白が最も解釈の難しいところだと思っている。(それと同時に、最も好きなシーンでもある。)以下がそのセリフである。「ああ、ローラ、ローラ、ぼくは姉さんをきっぱり捨てようとした、そのつもりだったのにどうしても姉さんのことが胸を離れないんだ!ぼくはタバコを探す、通りを横切る、映画館やバーに飛びこむ。酒を飲む、そばにいる
泥団子
2024/10/07 18:06

見知らぬ人に話しかける──なんでもいい、姉さんのろうそくを消してくれそうなことをやってみる!── だっていまは、すさまじい稲妻が世界を照らしているんだ!そのろうそくを吹き消してくれ、ローラ── そして、さようなら.....」 このセリフにおける「すさまじい稲妻」とは何を指し、なぜ「ローラのろうそく」を吹き消して欲しいのか、このセリフに込めたトムの想いをこの作品を読む度に考えてしまう。あまりに長くなってしまうので、ここに全ては書きはしないけど、個人的に3つの解釈があるかなと思っている。

泥団子
2024/10/07 18:07

1つ目は、物語を素直に読んだ通りの解釈、2つ目は、「『稲妻』という広い意味での強い光」と「ろうそくの火」の対比からの解釈、3つ目は、「ローラ(詩)とジム(散文)」の対比からの解釈。あとは、多くの共通点が見られる、D.H.ロレンスの『チャタレイ夫人の恋人』と関連させるともっと深読みできそう。

が「ナイス!」と言っています。
泥団子
スタージョン面白い。人間は、生まれたその瞬間にその人の性質が決まってしまうものではなくて、学習や人との出会い、そして愛によっていかようにも変化する。つまり、「今のあなたは永遠ではない」ということを問われている気がした。それは、ある人にとっては希望になるのかもしれない。 「人類という概念は、異常な人々にいつもついてまわる。異常な人々は、思いこがれながら人類という概念のそばにいて、逸脱した言葉で人類としての市民権を求め、そこにむかって発育不全の腕を伸ばしつづけている。」
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/06/09(533日経過)
記録初日
2019/07/11(1962日経過)
読んだ本
288冊(1日平均0.15冊)
読んだページ
98717ページ(1日平均50ページ)
感想・レビュー
63件(投稿率21.9%)
本棚
1棚
年齢
24歳
自己紹介

「ひとりで遠くまで歩くためには、過去に多くの悩みが必要である」

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