ネタバレ文庫になった時に読んで以来だから、28年ぶりの再読。当時は気鋭の本格推理として楽しみましたが、今読んでも良いものは良い。犯人を追い詰める探偵の哀しみの描写、有栖川有栖らしさですよね。犯人を自殺させたラストが嫌いだった高校生の頃の自分は若かった笑

ネタバレこの作者お得意の特殊な学園もの、そのアプローチとして雰囲気を存分に味わえる「球根」、人を切干大根にしてしまう怪異を描いてはちゃめちゃに全滅ラストな「あまりりす」。お気に入りはこの2作。よくわからない作品からどハマりの作品まで、幅の広い短編集ですが、短いながらもみな恩田陸らしさを味わえる作品たちに出会える、お得な？短編集でした。

ネタバレいやーな読後感はこの作者お得意のもの。勿論褒め言葉。頭いい課長はなんで仕事しないの？とか、部下の子優秀なの隠してる？とか、そういったひっかかりを最後に気持ちよく回収。いや、気持ちよくはないですよね、いやーな感じに回収。繰り返しますが、褒め言葉。

ネタバレ文庫になった時に読んで以来だから、28年ぶりの再読。当時は気鋭の本格推理として楽しみましたが、今読んでも良いものは良い。犯人を追い詰める探偵の哀しみの描写、有栖川有栖らしさですよね。犯人を自殺させたラストが嫌いだった高校生の頃の自分は若かった笑

ネタバレ弱さに飲み込まれるラストが秀逸な「建国の父」、好きです。主人公の純粋さが皮肉で壮大な結末をむかえる「愚者の聖戦」、「カーボンコピー」は主人公が欲に踊らされてオチもまとまった小品、ファーストコンタクトがシマックらしい筆致で語られる「緑の親指」。良き短編集ですね。堪能しました。